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電動キックボードと飲酒運転対策。

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先日、フランスのパリで電動キックボードの「シェアリング事業継続の是非」を問う住民投票があった件については、報道で見た人もいると思います。

パリで2日、電動キックボードのシェアリングサービス継続の是非を問う住民投票が行われ、反対が圧倒的多数を占めた。投票結果に法的拘束力はないが、市当局は結果を尊重する姿勢を示していた。

 

市のウェブサイトで結果を公表した20の区では、反対票が全体の85.77─91.77%に達した。

 

パリの電動キックボードで住民投票、反対多数
パリで2日、電動キックボードのシェアリングサービス継続の是非を問う住民投票が行われ、反対が圧倒的多数を占めた。投票結果に法的拘束力はないが、市当局は結果を尊重する姿勢を示していた。

投票率が7%とも報道されているように、必ずしも関心が高かったとは言えないのかなと思いますが、あくまでも「シェアリング事業」が対象なので個人所有の電動キックボードは関係ありません。

 

さて、日本では電動キックボードのうち最高速度が20キロ以下のものを「特定小型原付」とし、自転車とかなり近いルールを適用することになっています。
16歳以上だと免許不要で乗ることが可能になり、ヘルメットも努力義務。
そして「自転車通行可の標識がある歩道」については、時速6キロモードに切り替えた場合には歩道通行も可能です。

「時速6キロモード」については、「最高速度表示灯」が点滅するため、外見上も判別可能。

このようなルールの中、気になるのは「飲酒運転」。
昨年、飲酒運転で死亡事故も起きていますが、飲酒運転対策とは何を想定しているのでしょうか?

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電動キックボードシェアリング事業の「飲酒運転対策」

電動キックボードのシェアリング事業において、懸念されるのはこれ。

いろんな人
いろんな人
深酒して終電逃したし、電動キックボードで帰るか。

都内ではまあまあこのような事例が多いようですが、当たり前のように違法です。
けど「飲酒運転やめろ!」と言ったところで、「見つからなきゃOK」程度の方々が道路上にはウヨウヨしているのも現実。

 

さて、警察庁の有識者会議(パーソナルモビリティ安全利用官民協議会)の2023年3月7日では、一応シェアリング事業者向けガイドラインが出ています。

前記の対策に加え、シェアリング事業者は、その事業形態等に応じて、追加的な対策を併せて実施することが望ましい
なお、その対策の一例は、次のとおりである。

 

・ 利用者による違反の検挙事例、当該違反に関する罰則、事故事例等の情報をウェブサイト、アプリケーション等を通じ、利用者に対して提供すること。
飲酒運転を誘発するおそれが高い繁華街等の貸出拠点について、夜間の運用を停止すること。
・ 飲酒運転で検挙された者が利用した貸出拠点について、一定期間、夜間の運用を停止すること。
夜間、繁華街にある貸出拠点に従業員等を配置して、アルコール検知器等を用いて、利用しようとする者が酒気を帯びているかどうかを確認し、酒気を帯びていることが確認された場合には、サービスを利用させないこと。
貸出拠点や車体にアルコール検知器を設置し、利用しようとする者が酒気を帯びていることが確認された場合には車体の電源が入らないようにするなど、サービスを利用することができないようにすること。
・ 車体に GPS機能等を付加して通行場所を把握し、特定小型原動機付自転車が通行することができない歩道等を通行している可能性のある利用者を確認した場合には、アプリケーション等を通じて警告音により警告し、利用者に対して違反行為を停止するよう求めるか、又は電子制御により、車体を安全な方法で停止させること。
・ ドライブレコーダー等の映像記録装置に記録された映像を踏まえ、利用者に対して適切な指導や交通安全教育を行うこと。

 

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/council/newmobility0503.pdf

法的な強制力を伴わない事業者向けガイドラインになります。
以前から「せっかく電動モビリティなんだし、車体にアルコール検知器を装備して連動させることは可能なのだからやろうぜ」と何度も書いてますが、

貸出拠点や車体にアルコール検知器を設置し、利用しようとする者が酒気を帯びていることが確認された場合には車体の電源が入らないようにするなど、サービスを利用することができないようにすること。

一応ガイドラインには同じ趣旨のことが謳われてます。
車体に装備することが困難でも、シェアリング事業なら貸出拠点にアルコール検知器を置いて連動させることは可能なんでしょう。
「貸出拠点や車体にアルコール検知器を設置し」となっているように、一応は「車体に」アルコール検知器を搭載することを推奨している。

 

電動モビリティなんだし、コスト面を無視すればそのくらい可能。
法的な強制力を伴わないガイドラインという点については、警察が得意とする「オマエラ任せ感」が溢れていますが、一応は考えているわけですね。

 

まあ、酒飲んでない人に頼む「代打ちアルコールチェック」とか横行しそうな予感もありますが。

 

シェアリング事業については、アルコール検知器を義務にしたらいいと思いますが、あくまでも義務ではなくガイドラインによるお願い扱いなんですかね。

いろいろ不思議な

パリってコロナ以降に自転車レーンがかなり整備され、電動キックボードも自転車レーンを通行して安全なんだという趣旨の報道も見た記憶がありますが、住民投票に至った経緯や住民投票の結果を見る限り、使う人のモラルがお察しならメチャクチャになるというところなのでしょうか。

 

日本では特定小型原付としてスタートしますが、歩道なのにモード切り替えせずに爆走する奴が出てきたり、飲酒運転して事故る奴が出てきたりすることはある程度予想されます。
それが「ごく一部のアホ」止まりになるか、「大多数のアホ」になるかは蓋を開けてみないとなんとも言えません。

 

けど、シェアリング事業における飲酒運転については、アルコール検知器による「ある程度の」削減が期待できるわけで、実施したほうが好ましい。
どうせ「代打ちアルコールチェックマン」が現れるという抜け道が待っている気がしますが、最後の最後はやはりモラルになるのでしょうね。

 

シェアリング事業者が実際にアルコール検知器を車体に装備する予定なのかまでは把握していませんが、車体ではなくてもレンタルポートに設置して車体と連動させることは可能だと思うし、取り組んで頂きたいものです。


コメント

  1. Speedo より:

    文面が下品ですがその通りだと思います。と言うより夜間のチャリカスに加え電動キックボードの違反者が溢れかえるのが目に見えています。フランスだけでなく、海外でも問題になっているのですから。特に夜間は自動車もスピードを出し、赤信号で交差点突入も珍しくない状態ですし、歩行者も平気で車道を横断するし、タクシーを拾おうとして車道に出てくる人も居ます。自転車は左側走行なので歩行者の車道飛び出し、自転車の無灯火逆走等あり、電動キックボードが本格参入したら末恐ろしいですね。東京都内の話ですが。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      みんながモラルが高いわけではないので、どうしてもそうなる運命なんですかね。
      なかなか難しい問題ですが。

  2. wowegg より:

    大阪では、自転車の歩道走行も多いのですが、
    シェアリングの電動キックボード(パステルグリーンのあれです)がモードを変えて無いであろうスピードで、歩道を走ってるのをよく見かけます。
    ちゃんと車道を走ってるのも多いですが、それはそれで、クルマに当たられそうで、要らぬ心配をしてしまいますが。
    そもそも論ですが、交通規則がまともに理解されていないところに、新しいモビリティを導入すれば、混乱が加速するのではないかと思います。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      今はまだ特定小型原付が施行されていないため、シェア電動キックボードは小型特殊自動車扱いです。
      なのでそもそも歩道通行はできません。

      施行開始され歩道通行可能になって、きちんとモード変更してくれるならいいのですが、はたしてどうなることやら。

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