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白山通りの自転車レーンが抱える本当の恐怖。

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東京都の白山通りには、非常に悪名高き「普通自転車専用通行帯」がありますが、

ここの問題点としては、「ドア開け事故」リスクがあること。

しかしそれ以外にも問題があります。

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白山通りの自転車レーンが抱える本当の恐怖

ドア開け事故については、基本的には自転車の過失はゼロです。
ただし自転車側に5%の過失相殺をした判例もあるにはあります(大阪地裁 平成30年2月27日判決)。

 

先行車のドア解放事故。自転車の過失はどうなる?
停止している先行車の横を自転車で通過しようとした際に、急にドアが開いて自転車がぶつかる事故。 いわゆるドア解放事故の場合、過失割合は自転車:車=0:100です。 ただし、自転車に過失をつけた判例もあります。 自転車のドア解放事故 ドア解放事...

 

さて。
車が停車した後に、こんな感じで「歩行者」が直前横断して事故が起きた場合、過失割合はどうなるでしょうか?

正解はこちら。

自転車 直前横断歩行者
55% 45%
管理人
管理人
ほ、歩行者様!

 

直前横断は道路交通法13条1項の違反ですが、民事の過失割合は「いい・悪い」というよりも不注意や被害者保護が働くため、こうなる。
もちろん、「歩行者」が子供や高齢者ならば自転車側に過失が加算されます。

 

ドア開け事故と「歩行者」の直前横断を警戒するならば、徐行以外は不可能な自転車レーンと言えます。
もはや、駐停車車両の横を通る前には、ベル連打でもしたいくらい(具体的危険がない状況での予備的吹鳴は違反になりかねません)。

 

「歩行者」と衝突した場合、どっちが怪我するかもわからないし、どっちも怪我するかもしれません。
ついでに転倒した際にフレームが折れたら日本が誇る「減価償却」という罠が待ち構えていますし、過失割合もご覧の通り。

 

いやー、安心して走れる環境過ぎて絶賛するしかないよね。
マンセー、ハラーショ、ブラボー、トレビアン、ばんざーい。

 

なお民事責任では、自転車の速度が時速30キロ以上だと過失扱いにするのもお約束です。

基本的に

そもそも、死角溢れる道路を走りたい人がいるのかすら疑わしいですが、仮に「ドア開け対策ゾーン」があったとしても、

直前横断への回避可能性が多少上がる程度の話。

 

やはりこの素晴らしい自転車レーンを走る際は、最徐行するしか無さそうです。
左側端に寄って通行したとしても、今度は歩道から容赦なく直前横断されたりしたら回避可能性が…

 

けど、この自転車レーンについて「走りやすい」などと感じる人もいるわけで、そういう意見をいう人は普段からリスク管理を怠るチャリカス予備軍なのかもしれません。

なお、歩行者が直前横断した結果2輪車の運転者が死亡した事故について、歩行者が重過失致死罪になった判例すらあります(ただし略式)。
誰得なのかわからない自転車レーンとしか言えませんが、噂によればみんな歩道を走るとか言いますね。
リスクマネージメントしたらそうなるのかもしれませんが…

コメント

  1. その横の歩道を歩くジジイ より:

    車のドアが開くかも知れないからとか、前を歩行者が通過するかも知れないからとか意識して何時でも止まれるように注意しながら走るのが良いと思います。
    もっと心に余裕を持って道路と向き合ってみてはいかがでしょう?
    危険を作るのは道ではなく人の心です。

    • roadbikenavi より:

      構造が危険を作る、その構造は人が作る。
      ちゃんと読んで意味を理解しましょう。

  2. たけぞう より:

    白山通りも怖いですが、近くの東京ドーム横はもっと怖いです。車を止めるスペースが隙間なくずっと続いていて、近くに草野球のグランドがあり、背の高い車が多くワンボックスやミニバンから少年少女達が渡ってきますが、直前横断する歩行者が確認できません。
    また車側を気にして右側を注視していると、左側の街路樹の影から車に乗ろうとする人が飛び出してきます。最近飛び出し防止のチェーンも張られましたが、何処まで効果が有るのやら分かりません。
    車を止められないようにすれば一気に解決だと思うのですが…

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      たぶん駐停車禁止にしても違反が続出するだけなのでそういう作りにしているのだと思いますが、ママチャリが安心して通行できない構造なのであるなら、話にならないと考えています。

      • のり より:

        東京ドームの付近や白山通りの例の付近は、もともととても人が多いところで、狭い箇所では歩行者とて同士接触することすらあるところですから、気持ちよく走る場所ではなく警戒しながら充分速度を落として走るべき場所でしょうね。
        これは都心全般的に言えるものであり、みんなで縮こまって肩をぶつけながらぎゅうぎゅうに生活してるのが都心なのですから、気持ちよく走りたいときはエドサイなどでやるべきだと常々思います。良いところどりは道理が通らない、と自戒してます。

        • roadbikenavi より:

          コメントありがとうございます。

          移動として使う道路と、趣味として使うサイクリングロードを比較する意味がよくわからないのですが、あくまでもママチャリが安全に移動として使えるかどうかの話です。

      • jukka より:

        5月29日のNHKニュース9で白川通り特集するれていましたが、自転車と車が共存する素晴らしい取り組みとのことです

  3. タンデム付き より:

    あそこって、普通自転車線溶だったんですね。7月1日にとうきょうとでもタンデム自転車ての二人乗りごカイキンになりますが変更しないのでしょうか?
    ちなみに、白山通りのドア開けによる衝突事故ってどれくらい増えてるか調べた人っていますか?
    駐車の右側を自転車で走る場合に比べてどれ位リスクが上がるのでしょう?
    確かに運転手で無い人は、運転手に比べて不用意にドアを開けるかもしれませんが、そもそも都内を走る車の8割以上が1人乗車と言う事もあり運転手側のドアの開閉の回数があっとうてきに多い訳で、リスクがそれ程上がったとも思えないのですが、どなたか自転車屋レート施工前後のドア開けの事故数の変化を載せられませんかね?

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      ちょっとややこしいですが、「普通自転車専用通行帯」は軽車両全般が通行義務があるため、タンデム自転車も通行義務があります。

      標識令

      交通法第二十条第二項の道路標識により、車両通行帯の設けられた道路において、普通自転車が通行しなければならない車両通行帯(以下この項において「普通自転車専用通行帯」という。)を指定し、かつ、軽車両以外の車両が通行しなければならない車両通行帯として普通自転車専用通行帯以外の車両通行帯を指定すること

      普通自転車専用通行帯以外の通行帯に「軽車両以外」が通行しなければならない通行帯を指定するので、普通自転車ではない軽車両は20条1項により第一通行帯である普通自転車専用通行帯を通行することになります。

      ドア開けの実例数はわかりません。
      どちらかというと、ドライバー等が直前横断する形になるほうがリスクなんだと思いますよ。
      その手の話はよく聞きます。

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