ちょっと前になりますが、自動運転レベル4の認可を国内で唯一受けた「ZENドライブ」が無人の自転車に接触した問題。
永平寺町が事故原因を公表しました。
事故の原因
要因分析
• 当該自動運転車両には、走路等の障害物を検知するためのセンサとして、歩行者などを認識するための前方カメラ、ミリ波レーダ、超音波センサが装備されています。
• 今回の事故の主な要因は、下記の2点です。
➢ 障害物を検知するためのミリ波レーダおよび超音波センサは、正常に機能し自転車を検知していました。しかし、すれ違いの待避所付近は、対向する自動運転車両などの誤検知を抑制するために、前方カメラによる画像認識と合せて自動ブレーキの制御判断を行う仕様となっており物体検知はしていましたが、車両の停止に至りませんでした。
➢ 当該自動運転車両には、前方カメラの映像から画像認識により自転車を認識して自動ブレーキをかける機能がありましたが、今回の接触では無人の自転車を認識することができませんでした。認識できなかった要因は、①無人の自転車を認識するための事前の学習データが十分ではなかったこと、さらに、②前方カメラでは自転車の真後ろしか見えておらず、形状的に自転車として認識するための面積が小さかったことがあげられます。対策
• すれ違い待避所において、すれ違い時の安全性を確保しつつ、接触する可能性がある物体として検知された障害物に対しては、画像認識との整合がなくとも自動ブレーキをかけるように、制御判断の強化を図ります。
• 検知の難しい向きを含めた無人の自転車の画像を追加学習させることで、主な要因となった無人の自転車に対する前方カメラの認識性能を向上させます。
• 永平寺町参ろーどに、自動運転車両が通行することに対する注意喚起看板の設置個所を増設し、参ろーどの利用に関する案内看板を設置すること等、運用面での安全に配慮した措置を行うようにします。永平寺町ZENドライブ(自動運転)の運行における自転車との接触事故の原因調査結果と対策について | 永平寺町福井県永平寺町の公式ホームページです。暮らしや手続きに関する情報や災害時の緊急情報、町政に関する情報、町内のイベント情報などを発信しています。https://www.town.eiheiji.lg.jp/200/300/304/p011402_d/fil/detailed_information.pdf
ミリ波レーダおよび超音波センサは正常に機能し自転車を検知はしていたが、前方カメラによる画像認識では無人の自転車を認識できなかったとあります。
自転車と認識するには面積が小さかったことから、カメラでは認識しなかったと。
「すれ違い停留所付近」での誤検知を抑制する仕組みが逆に認識できなかった原因みたいな感じなのだろうか?
すれ違い停留所付近の仕様により、ミリ波レーダおよび超音波センサで検知してもカメラが検知しなければ自動ブレーキが作動しない仕組みのようだし。
あまりカジュアルに衝突されると怖いですが、今回の事故は「自転車との接触時、自動運転車両の速度は約4km/h。接触により、バンパーにある衝突を検知するスイッチが作動し、自動運転車両は緊急停止」とあるように低速でコツン程度の話。
自転車の右ペダルと当該車両のバンパーがぶつかったものですが、自動運転はまだ実験中みたいなイメージです。
自動運転には
人より自動運転のほうがマシな気もするし、「認識できなかった」と言われてしまうとちょっと…ビミョーです。
無人の自転車を追加学習させるそうですが、自動運転はまだちょっと不安が残ります。
人間のように調子こいて暴走することはないとは思いますが。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
決まったルール内で動くという点では、自動運転の方がマシかなという気がします。交通ルール守らなくても、俺は安全を考えて走ってんだ、と自分判断で違反しますからね。自動運転を危ない、と考える人は、多分に交通ルールを守ってないからじゃないかな。その意味で言うと、自動運転取り入れるなら、歩行者含めてちゃんと取り締まる体制を作る必要があるかな。問題は、判断力に問題のある子供とかですが、歩道と車道を完全に分離するインフラを整備するくらいですかね。ただ、そういう方向に進むと、自転車も車道から追い出されるんだろうな。、
コメントありがとうございます。
まだ実験段階に近いので、問題が早い段階で出たほうがいいという見方もできます。
今後に期待するしかないですが、人間よりマシというのはたぶん正解です。
ミリ波レーダとか、超音波センサって何かがある事は解りますけど、
伸びた雑草とか、飛んできたビニール袋みたいな無視して良い物と、人の区別が出来るかというと、結構難しいのではないかなと。
となると、誤検知との戦いなので、抑止である程度切ってカメラに頼るのは解る気がします。
フェールセーフとして不味かった気はしますが、誤検知で止まりまくるとそれはそれで実用的ではないですし。
まだ車両の詳細仕様は未確認(そもそもどこまで公開されてるのか不明)ですけど、報告書を読む限り、車両側方を監視して自動運転に反映するカメラが無いか、死角が有る感じのような。
もしかして、待避所で何かを車の下に落として、
拾おうとしてたら、車が発進して手を踏まれるみたいな事故が、車両の自動運転の制御だけだと防げないor防げなかった感じ?
一番心配なのは複数台をワンオペで制御してるみたいだけど、1台目が事故りそうになって注視した瞬間に2台目が事故りそうになったらどうなるのか。
全台その場で停めちゃって、順次解決するのかなとは思いますが。
正直、車の自動制御のプログラムよりも運用面のワンオペ体制の堅牢性の方が気になる。
監視員が急病で意識を失った時にどうなるのかとか。
コメントありがとうございます。
誤検知もどこまでという問題があるので小石程度で緊急停止されたらむちゃくちゃになりますが、結局のところ人と組み合わせないとまだ厳しいような気がしてます。
まだ実験段階だと思いますが…