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完成車付属ホイールからのグレードアップはいくらからなら体感できるのか?

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ホイールのグレードアップが効果的であることは皆さん良く知っていることだと思います。
ホイールって、完成車と同じくらい価格帯に差がありますよね。

 

一体いくら以上のホイールを買えば体感できるものなのか、これについては諸説あります。




今回はそんな話を。

最低限ゾンダ

このサイトでは、【ホイールを買い替えるなら最低でもゾンダ。ゾンダ以上にすれば違いが分かる】ということを書いています。
ゾンダは国内定価で約7万ですが、ここら辺が【だいぶ違うな!!】と感じ取れる最低ラインな気がします。
海外通販だと3万円台で買えますし、コスパという面でもなかなかです。


Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット

 

ただ、実際のところ定価ベースでみた場合にゾンダ以下のホイール、例えばシマノのWH-RS500(旧アルテグラ)とかフルクラムのレーシング5などいろんなホイールがありますが、これらでも完成車付属の鉄下駄から買い替えて全然違うという風に言う人もいるわけです。

結局のところ最低ラインはどこになるのでしょうか?

ゾンダとその下のヴェントの違い

分かりやすいところで、カンパニョーロのゾンダとその一個下のグレードのヴェントを比較してみます。

Campagnolo – Vento Asymmetric (ヴェントアシンメトリック) G3 ホイールセット

ちなみにヴェントについては、2018年モデルよりカタログ落ちしています。
スペック上の違いはこんな感じです。

ゾンダ ヴェント
重量 1596g 1640g
リムハイト F25mm

R30mm

F24mm

R27.5mm

対応タイヤ クリンチャー クリンチャー
23cタイヤ ×(25C以上)
スポーク数 16/21 18/24
ハブ カップ&コーン シールドベアリング
対応スピード シマノ8-11s シマノ8-11s

実際のところゾンダとヴェントの間には、重量差は約50gしかありません。
正確には44gですね(カタログ値より)。

 

カンパニョーロと同じ会社で、フルクラムがあります。
ゾンダとレーシング3は同じランクですし、ヴェントとレーシング5も同じランクです。


Fulcrum – Racing (レーシング) 3 クリンチャーホイールセット

レーシング3 レーシング5
重量 1555g 1645g
リムハイト F27mm

R30mm

F24mm

R27.5mm

対応タイヤ クリンチャー クリンチャー
23cタイヤ ×
スポーク数 16/21 18/20
ハブ カップ&コーン シールドベアリング
対応スピード シマノ8-11s シマノ8-11s

ゾンダとヴェントの重量差は約50gと書きました。
重量だけ見るとあんまり変わんないんじゃないの??と思われそうですが、実際のところ結構違います。

 

まず、ハブの形式の違いですね。
カンパニョーロではゾンダ以上、フルクラムではレーシング5以上がカップ&コーンを採用していますが、カップ&コーンは負荷に対してダイレクトに応力が働くのに対し、シールドベアリングではその接触ポイントから、負荷の方向に応力が働きにくくなっています。
カップ&コーンはメンテナンスが必要になりますが、メンテ次第で回転が良くも悪くもなります。
耐久性もカップ&コーンのほうが上です。

 

次にスポーク数。
ここはフルクラムのほうが分かりやすいのですが、レーシング3の後輪は2:1スポークパターンになっていますので21本です。
レーシング5は20本。

 

2:1を採用する理由は、左右のスポークテンションを揃えて駆動剛性を上げようとしているので、レーシング3とレーシング5では走りに違いが出ます。
リム重量もゾンダ、レーシング3のほうが軽いです。

 

カンパニョーロのホイールはG3組と言って、3本のスポークを1つの塊のように配置しているのが特徴ですが、ゾンダはリアスポーク数が21本、ヴェントは24本なので、ヴェントのほうがG3の塊が1個多い形になります。

 

ちなみにカンパニョーロの上位ホイールは、スポークパターンはゾンダと同じになります。


Campagnolo – Eurus (ユーラス) Mega G3 クリンチャーホイールセット

 

ゾンダとヴェントでは一見似たようなスポークパターンですが、ハブとリムとの関係性を見ると結構違うんですね。
ここら辺が乗り味に違いを出している気がします。

 

ゾンダとヴェント、レーシング3とレーシング5の間には明確な性能差があります。
そしてより上位のホイールと同じスポークパターンが採用されるのは、カンパニョーロならゾンダ以上、フルクラムならレーシング3以上となるので、最低でもゾンダ(レーシング3)というのが私の持論です。

ゾンダとユーラスの間でも性能差が結構ある

ゾンダの一つ上のグレードというとユーラスになりますが、ユーラスになるとスポーク素材がアルミに変わります。
ゾンダまではスチールスポークです。

 

またリムも軽くなります。

 

アルミスポークの何がいいかというと、アルミスポークは剛性が高く、加速力が結構変わります。
なのでゾンダとユーラスの間でも性能差が結構あるので、ゾンダとユーラスで迷うならユーラス買っておいたほうが確実に変化を感じ取れるでしょう。


Campagnolo – Eurus (ユーラス) Mega G3 クリンチャーホイールセット

ゾンダ ユーラス
重量 1596g 1504g
リムハイト F25mm

R30mm

F26mm

R30mm

対応タイヤ クリンチャー クリンチャー
23cタイヤ ×(25C以上)
スポーク数 16/21 16/21
ハブ カップ&コーン カップ&コーン
スポーク素材 スチール アルミ
対応スピード シマノ8-11s シマノ8-11s

ゾンダとユーラスも、重量差だけ見ると90g程度しかありません。
たった90gか・・・と考えてしまうと大したことがないように思えてしまいますが、中身を見ていくと全然違うホイールです。

 

ホイールの重量を重視する人も多いですが、似たような重量でも全く性能は違うことが多いです。
例えばなんですが、軽量アルミホイールでおなじみのデュラエースC24ってありますよね。
shimano-dura-ace-9100-c24-carbon-clincher-wheelset
R9100-C24

最近、5万円弱でデュラエースよりも軽いと宣伝されているホイールってそれなりに出てきていますよね。

【驚き3連発!リムハイト30mmで1,400g台の軽さ!それでこの価格!】ALEXRIMS(アレックスリム) ALX473EVO 700C ロード用ホイール 前後セット


Prime – Pro ロードホイールセット

デュラエースC24も決して剛性が高いホイールではありませんが、これらのホイールよりは剛性が高い感じがします。
ALX473EVOについては、首折れスポークの2:1組なので、正直なところスポーク折れしやすいんじゃないかと思いオススメしていません。
その点、プライムホイールはまだいいかなと思います。

 

重量だけで見てしまうとデュラエースに約10万出すなら・・・と考えてしまうところですが、高いホイールには高いなりの理由がありますし、デュラエースとこれらのホイールを比べるとだいぶ落ちることは体感できると思います。

ただし感じ方は人それぞれ

結構面白い話というか、いくつかの事例を聞いているのであえてご紹介いたします。

ゾンダにしたけど違いが分からなかった

完成車付属の鉄下駄からゾンダに変えてみたが、正直違いは全く分からなかったというケースです。
私が知る限り、何件か知っています。

 

これの理由はちょっとわかりませんが、よく【ホイールは100g軽量化されたら別世界】みたいに言われます。
私はこれを否定します。
100g変わったと言っても、リムが100g軽くなれば多くの人は体感できると思いますが、ハブとスポークで100g軽量化されても、多くの人は体感できないと思います。

 

感じ方は人それぞれなので、ゾンダくらいのレベルだと感じ取れないという人もいます。

デュラエースC24にしても違いがよくわからなかった

完成車付属の鉄下駄からデュラエースC24に変えたが、違いがわからなかったという人を知っています。
デュラC24ですが、剛性が低めなので、体重が重い人やペダリングが雑な人が乗ると違いがわかんないかもしれません。
ただ、勝手な予想ですが鉄下駄からC24への変更なら、100人中98人くらいは違いが分かると思いますけど・・・

ゾンダに変えたが、登りは鉄下駄のほうが速い

この方は鉄下駄からゾンダに変えているのですが、平坦ではゾンダのほうが速いが、登りだと鉄下駄のほうが速いそうです。
ここまでいくと理解に苦しむところですが、実際にそう感じているのだから真実なわけです。

 

この方がそう感じる理由はちょっとわかりませんが、登りでグイグイ踏んでいくときに、リム重量が重いほうがペダリングのリズムがこの方には合っているのかもしれません。
ただ、同じことをした場合、100人いたら98人くらいは登りではゾンダのほうが速いというんじゃないかと勝手に想像します。

それでも【最低ゾンダ】の理由

正直なところで言うと、鉄下駄からゾンダに買い替えた場合、違いを体感できないという人もいます。
あまり信憑性がある数字ではありませんが、私の経験上80%位の人は【違う】といいますし、残り20%の人は【何となく違う気もする、よくわからん】という感想を持つイメージです。

 

これが1個下のヴェントとかレーシング5になると、性能差を感じ取れる割合がもっと減ります。
ですので私の経験上、8割くらいの人が【違う】というホイールが最低限かなと思うので、最低でもゾンダ以上を!とオススメしています。

 

もちろんですが、鉄下駄からレーシング5とかRS500(旧アルテグラ)に変えて【全然違う】という感想を持つ人もそれなりにいます。
ただ、【違いがわからん!】という割合もそれなりにいます。

 

結局のところ、最終的には感性の問題でもあるので、ゾンダにすれば確実に体感できるとは言えません。
ですがゾンダは多くの人が体感できる最低ラインだと思っているので、最低でもゾンダ、あわよくばそれ以上を!というのがオススメになるわけです。

 

逆に確実に違いを感じ取れるホイールは何かと聞かれたら、例えばボーラワンにしたらまず間違いなく違いがわかります。
鉄下駄とボーラワンの違いがわからなかったら、ちょっとヤバい気がします。
コンポで言うならクラリスとデュラエースくらいの差はありますが、使ってみればクラリスとデュラエースの違いは100人中100人がわかるでしょう。
それほどの差です。


Campagnolo – Bora One (ボーラワン) 35 クリンチャーホイールセット (2018)

 

評価が難しくなるのは中華カーボンホイールですね。

このホイールですが、【すごくいい】という意見を言う人もいます。
一方、剛性が弱くシュータッチするという話も聞きますし、加速性が悪いという話やハブの回転が悪いという話も聞きます。

 

こういう相反する感想が出てきたときにどれが正しい評価なのかというと、全部正しい評価です。
結局のところ、誰が評価するのかで全て変わります。
だから他人の評価が自分にも当てはまるかどうかは全く分かりません。

 

私自身、もうちょっとしたら試しに中華カーボンホイールを買ってみるつもりですが、私が持つ感想が皆さんに当てはまるかどうかはわかりません。
ホイールなどのインプレを読むときに、気を付けたほうがいいことがあります。
それはなるべく自分と近い乗り方をしている人の意見を聞くということです。

 

ロングライドしかしない人が、バリバリレースで活躍している人とは脚力も違いますし、ホイールに求められる性能も違います。
ロングライドしかしない人は、レースでバリバリ走っている人のインプレを見てもあまりあてにならないことが多い気がします。

 

ホイールって難しいところですが、当サイトでは最低限ゾンダ、できればゾンダ以上を推奨しています。


Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット

個人的にはゾンダは旧モデルのC15時代のほうが性能が良かったと思っていますが、もはや手に入らないホイールなので無いものねだりしてもしょうがないですしね。




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