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高校で自転車競技部に入りたいです。9万くらいのロードバイクでも戦えますか?費用はどれくらい?【質問いただきました】

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高校に入学したら自転車競技部に入りたいという方からメールを頂きました。

高校に入学したら自転車競技部に入りたいと思っています。
それほどお金があるわけでもないので、9万くらいのロードバイクが上限になってしまうのですが、機材がショボくても脚力があれば戦えますよね?
ロードバイク以外にどれくらいお金がかかるかも教えていただきたいです。




回答いたします。

素晴らしい心意気と残念な現実

高校に入ったら自転車競技部へという素晴らしい目標を持っているようで、うらやましいです。
私のころは自転車競技部なんてメジャーではありませんでしたし、私が通っていた高校には自転車競技部はありませんでしたし。

 

さて、【機材がショボくても脚力があれば戦える】これについてはその通りです。
ただし同じくらいの実力を持っている人同士で、一人が50万のロードバイク、もう一人が9万円のロードバイクだったとしたら、機材の差で50万のほうが勝つと思います。
ロードレースは機材スポーツでもあるので、50万と9万の差はかなりあります。

 

ただ、個人的には【機材がショボくても頑張る】という心意気を買いたいところです。
こういうハングリーさって結構大切で、【高いやつらには負けねえぞ!】という気持ちがあなたの練習を後押ししてくれるでしょう。

 

さて、それと同時に、残念なお知らせもあります。
9万のロードバイクというとコンポがクラリスになると思いますが、残念ながらクラリスでは高校自転車部のレースに出ること自体ができない仕組みなんです・・・

クラリスでは・・・

これはクラリスがショボくて、という意味ではありません。
高校生の場合ですが、そもそも一般的に販売されている完成車そのままではレースに出る権利すらありません。
車検で不合格となってしまいます。

 

高校生には【ギア比制限】というものがありまして、大人用の重たいギアを使うことが禁止されています。
そのためスプロケットをジュニア用にする必要があるのですが、ジュニア用スプロケットは9速以上でないと存在しないからです。

 

一応9速以上、と書きましたが、9速用のジュニアカセットはこちらです。

これの【14-25T】じゃないとダメです。
トップギア(一番重いギア)が14T以上じゃないと出ることができないと考えてください。

 

ただ、14T以上なら確実に大丈夫とは言えません。
レギュレーションで決まっているのは、【クランク一回転で進む距離】なので正確にはタイヤ幅などにも左右されます。

 

詳しくはこちらにまとめてあるのでどうぞ。
http://roadbike-navi.xyz/archives/3454

 

10速用のジュニアカセットは、CS-6600(3世代前のアルテグラ)にあります。

11速用のジュニアカセットはR8000アルテグラにあります。

9速、10速のジュニアカセットの場合、一番軽いローギアが25Tになっています。
最近の流行りはワイドギアなので、選手と言えどロー25Tではちょっときついかもしれません。
なので11速コンポがついている完成車を買い、スプロケをCS-R8000の14-28Tにするのが最もオススメとなります。

あるサイトでは7万のロードでも行けると・・・

こういった内容で返信させていただいたのですが、この方から返信がありまして【7万のロードバイクでも行ける】みたいに書かれているサイトがあったと反論がありました。
これについてですが、とりあえず現状ではリア9速以上のコンポじゃないと、出場する権利すらなくなってしまいます。
そのサイトを教えてもらって見させていただきましたが、残念ながらギア比制限については何も書かれていないので、恐らくは知識がないのだと思います。

 

残念なところではありますが、結構いい加減なことを書いているサイト様も多いので、ネットの情報については様々な情報を得たのちに自分で検証しないといけないと思っています。

 

ネットでは検索すれば情報が即座に手に入るというメリットはありますが、その反面、情報が正しいかどうかについては何ら保証がありません。
私だって間違ったことを書いてしまって読者様からご指摘いただくことは多々ありますが・・・

 

一時期、DeNAのWELQ問題で、医療や健康に関するサイトに間違った情報ばかり書かれていたことがありますが、大手サイトでもそういうことをやるわけです。
自転車系メディアでも、間違ったことを平気で書いている場合もありますので、鵜呑みにせず自分で検証することも大切です。



どれくらい費用がかかるのか?

ロードバイク自体に買わないといけないものは、ざっと上げると以下のようなものです。

 

・ジュニアカセットスプロケット
・空気入れ(自宅用)
・パンク時の修理道具(携帯ポンプ、タイヤレバー、チューブなど)
・鍵
・ライト
・ペダル
・シューズ
・ウェア(学校指定)
・ヘルメット
・グローブ
・工具類
・オイルなどのケミカル
・消耗品(タイヤ、チェーン、バーテープ、チューブなど)
・部費
・遠征費
・レース参加料

 

上のモノのうち、ジュニアカセット~グローブまでは最初に揃えるものです。
ただし工具やオイルなどは部にあるものを最初は使ってもいいでしょうから、工具類とケミカルは後回しでいいでしょう。

スプロケを付け替える工具くらいは部にあると思いますし、なければ友達や先輩が持っているでしょう。

ジュニアカセット~グローブあたりまでで、10万くらいは見ておいたほうがいいです。
部指定のウェアもあるでしょうし、最低ラインで10万は見ておいたほうがいいです。

そのほかの、消耗品、部費、遠征費ですが、これは毎年かかるランニングコストだと思えばいいです。
上で挙げたのは初期費用。
今回のは毎年かかる費用。
部費がどれくらいかかるかによっても話は変わります。
ただ、選手レベルだとタイヤも3ヶ月と持たずに交換するでしょうし(タイヤの寿命は3000キロ~5000キロくらいが多い)、遠征費、レース参加料なども考えていくと、毎年10万以上は見ておかないと厳しいです。

 

自転車競技ですが、ほかの高校生スポーツに比べても圧倒的に高くなります。
私自身は高校時代は野球をしていまして、グローブだけで45000円とかしていました。
野球もお金がかかるほうですが、自転車競技の場合、野球とは比較にならないほどお金はかかります。

 

ある高校の自転車競技部では、最初に顧問からの説明で【うちの部はお金がかかるけど大丈夫ですか?】と聞かれるそうです。
高校自転車競技部の場合、ロードバイクだけでなくピストバイクも必要になりますし、ある学校では初年度は50万くらい、二年目以降は20万くらいは覚悟してくださいと言われるそうです。

費用面で諦めるのは早い

このように費用が高額になってしまうのが自転車競技の大きな特徴です。
ホイールだって、レースで使うレベルのものを買うと、一本10万とか普通に飛んでいきますよね。
高校生でもトップクラスの子たちは100万近いロードバイクに乗っていたりします。

 

で、ぶっちゃけて言うと、この話を親にしても、【うちは無理、諦めろ】というご家庭のほうが多いのではないでしょうか?
そこで諦めるというのも一つの手でしょう。
ですがせっかくやりたい気持ちがあるなら、ほかにも挑戦する方法はあります。

部所有のバイクを借りる

これは学校にもよると思いますが、初心者には部所有のロードバイクやピストバイクを貸してもらえる場合があります。
ただし3年間借りれるわけではなく、一般的には慣れてきたあたりで自分用のモノを買えと言われるはずです。

 

その際に中古で探すという方法もありますし、先輩から安く譲ってもらうという方法もありますよね。
また学校が提携している自転車屋があるなら、安く買える場合もあります。

 

意外と先輩が昔使っていたお古を安く譲ってもらえる・・・ということもあるかと思いますが、やっぱ頑張っている後輩だからこそ安く譲ってあげたいと思うんじゃないでしょうかね。
テキトーな後輩には譲らないでしょうから。

 

頑張っている姿は、誰かが見て評価しているもんですよ。

自転車部ではなく、民間のチームに入る

ショップなどでチームを持っていることもありますが、そういうチームに入る分にはギア比制限はありません。
ただし、草レースにしか出ることができないと思いますが。

 

なのでこっちの場合だと9万のロードバイクそのままでもレースに出ることは可能です。
ただし同じ年代は少ないでしょうし、週末限定の練習になってしまうでしょうから、自分でモチベーション上げて練習しないとただの趣味レベルにしかなりません。

通学で初めて日本一になった高校生も

前にも記事化したことがありますが、高校に進学した際に電車で通うよりもロードバイクで通ったほうが安く上がる、という理由だけでロードバイクに乗り始めて、日本一になってしまった高校生もいます。
http://roadbike-navi.xyz/archives/2002

 

アップダウンが激しい通学路をこなしているうちに登坂力がついて、その後一人で自転車部を立ちあげて日本一ですからね。
こういう事例もあるということです。

 

帰宅部だったようですが、元々何かやっていたのでしょうかね?

 

で、最初の質問に対する回答ですが、残念ながらお金自体はそれなりにかかってきます。
なので9万のロードバイクがリア8速だった場合、そもそも出場することができません。

 

ただ、もしかしたら高校の自転車部に昔の8速用ジュニアスプロケットが転がっているかもしれませんし(使い物にならないかもしれませんが)、部の所有車を借りられるかもしれませんし、頑張っている君を見て先輩が安く譲ってくれるかもしれませんし、頑張っている君を見て先輩や友達が中古車選びで損しないように手伝ってくれるかもしれません。

 

本来は中古車についてはあまり勧めないところですが、きちんと整備できる友達などがいるなら教えてもらいながら覚えていけばいいですし。

 

なのでやると決めたなら部の門を叩いたほうがいいのではないかと思います。
ただ、予算のマックスが9万だと、ウェア買ったりいろいろ揃えるのが難しいと思いますので、もうちょっと予算を増やすしかないと思います。

 

結論としては、お金はそこそこかかりますが、うまく工夫することで何とかなる可能性もゼロではありません。




コメント

  1. 匿名希望 より:

    私の甥っ子は来年高校入学で「高校に入ったらロードレースをやりたい」と言っています。
    そこで、ロードバイクを買うにあたって、カーボンフレーム禁止(クロモリなどの金属フレームに限る)とか、エアロロードバイク禁止とか、フレームの金額は上限◯円までとか、そういう制限はあるのでしょうか?
    規則を読む限り、ギアなどのパーツについては細かく書いてあるのですが、フレームに関しては、サイズ以外のことにあまり触れられていません。
    UCIの規定に合致していれば、特に制限はないのでしょうか?

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      素材に制限はありませんが、強いていうなら学校の方針として何か制約を掛けることはあるかもしれません。
      昔から部活には、意味不明な制限がありますから…

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