路肩・路側帯のライン上走行は違法では??【質問いただきました】

昨日アップした記事で、白線上を走行するということを書いたのですが、
https://roadbike-navi.xyz/archives/5653/

以下のようなメールを頂きました。

白線上を自転車が走行するのは道路交通法で違反ですよ。
まあ、私もやってしまうのですけどね。




これって違法なの??という疑問があったので調べてみました。

白線の意味

この白線は、車道外側線というのが正しい名称のようです。
この線から内側(車道側)を車道と定義している・・・のだと確かに違法なのかなと思ったのですが、どうもそんなに簡単な話ではないようです。

車道外側線は、二つの意味を持ちます。

歩道がない場合

歩道がなく車道外側線が引かれている場合、白線の外側は【路側帯】という呼び方になります。
なのでこの場合の白線は、路側帯の道路標識となります。

道路交通法 第二条 3の4

路側帯 歩行者の通行の用に供し、又は車道の効用を保つため、歩道の設けられていない道路又は道路の歩道の設けられていない側の路端寄りに設けられた帯状の道路の部分で、道路標示によつて区画されたものをいう。

ここは歩道代わりに設置されている場所になります。
なので車両の走行は不可なのですが、軽車両である自転車については、歩行者の歩行を妨げない限りは問題ありません。

軽車両は路側帯走行が認められています。

なので白線上をロードバイクが走行するのは、歩行者に迷惑が掛からない限りは問題ないということになります。
車やオードバイなどは原則として走行できません。
(施設に入るためなどの場合を除く)




歩道がある場合

この場合、二つの可能性があります。

1、車道外側線の場合

厳密には車道外側線という場合、こちらの【歩道がある場合】を意味します。
この線は何のために存在しているかというと、車両が左に寄り過ぎないように注意喚起している線という意味だそうです。

一般的には、この車道外側線から歩道までを路肩と呼んだりしますが、路肩という呼び方は道路交通法には定義されていません。

車道外側線の場合、歩道と車道外側線の間は路肩になります。

道路構造令第二条

十二 路肩 道路の主要構造部を保護し、又は車道の効用を保つために、車道、歩道、自転車道又は自転車歩行者道に接続して設けられる帯状の道路の部分をいう。

道路構造令は道路交通法とは異なり、運転者を取り締まる法律ではなく、道路構造を定める法律に過ぎません。
また車両制限令にはこのような記載もあります。

車両制限令

(路肩通行の制限)
第九条 歩道、自転車道又は自転車歩行者道のいずれをも有しない道路を通行する自動車は、その車輪が路肩(路肩が明らかでない道路にあつては、路端から車道寄りの〇・五メートル(トンネル、橋又は高架の道路にあつては、〇・二五メートル)の幅の道路の部分)にはみ出してはならない。

この条文では路肩通行を禁止していると読めますが、車両制限令における自動車の定義には、二輪車を除くとあります。

車両制限令 第二条

二 自動車 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項に規定する自動車(二輪のものを除く。)及び無軌条電車をいう。

従って車の通行はNGとして、オートバイや自転車は特に禁止されているわけではないようです。
ただしこの車両制限令、この政令はあくまでも道路法に基づく政令です。
道路法自体は、交通安全について取り締まるものではありません。

道路法

第一条 この法律は、道路網の整備を図るため、道路に関して、路線の指定及び認定、管理、構造、保全、費用の負担区分等に関する事項を定め、もつて交通の発達に寄与し、公共の福祉を増進することを目的とする。

従って車両制限令に定める路肩というのも、あくまでも道路整備の関係上で路肩を車で走るのはやめてね、という意味であって、運転者を取り締まるためのものではありません。
車両制限令でも路肩の存在は【道路の主要部を保護するもの】とあるので、壊れやすい路肩を保護するために車で走らないようにという意味になります。
つまりは道路整備的な考え(道路管理事務所、国、自治体など行政的な考え)。

従って路肩を走るのは、オートバイ、原付、自転車であれば法的に問題があるわけではありません。
また道路交通法上では、車道外側線は特に定めがありません。
なので取り締まり上(警察的思考)では、車道外側線の外側(路肩)を走行したからといって取り締まるわけではない様子。

2、車両通行帯最外側線の場合

で、ここからがちょっとややこしいところ。
歩道がある道路の場合(かつ複数車線の場合)、車道外側線ではなくて、車両通行帯最外側線の可能性もあります。
車道外側線の場合は、線から歩道までも車道扱いなので、そこを通過しても基本的には問題ありません。
単なる目安ですので。

しかし車両通行帯最外側線に当たる場合は、その線の外側を通行すると通行区分違反になります。
(車両は車両通行帯の中を通る義務があるため。施設などに入るために跨ぐのはOK)

ただこれ、見ただけでは車道外側線なのか、車両通行帯最外側線なのか、正直わかりません。
車両通行帯がある道路に、必ず車両通行帯最外側線があるわけでもないので(最外側線は省略可能なので)。

車両通行帯最外側線から歩道までのスペースを何と捉えるのかちょっと分かりませんでしたが、自転車も軽車両。
車両通行帯の中を通らないといけないという意味では、車両通行帯最外側線~歩道までのスペースを走るのは違反になる可能性はあるのですが、なにせどれが車道外側線で、どれが車両通行帯最外側線なのかを見分けるのは不可能ともいえます。

こちらのサイトではアウトにしてます。
https://www.jablaw.org/cs1202/Q2

しかし車両通行帯最外側線は必ずしも設置しないといけない区画線でもないので、警察としても取り締まりのしようがない気がします。
まさか公安委員会が定めた全てのものを暗記しているとは思いませんし。
そういう意味で、警察的には全て車道として取り扱うことが多いそうです。

でも、オートバイとか路肩走ったらマズくね?

時々言われることですが、オートバイは路肩を走っちゃいけないとか言われたりしますよね。
これは上でも書いた通り、路側帯(歩道がない状態)ならアウトです。
路側帯は軽車両しか通行できないので。

歩道がある道路でこの線が車道外側線なら、歩道と線の間も車道扱いとする判例と、車道ではないとする判例があるのでかなり微妙ですが、道路交通法上では車道の一部と見なすのが通例かと。。

しかし車両通行帯最外側線の可能性もあって、それだと車両通行帯最外側線の外側を走れば違反になります。
ただこれ、パッと見ても車道外側線なのか、車両通行帯最外側線なのかが不明なので、結構ややこしい。

で、オートバイがわざわざ路肩を走るときって、要はすり抜けや追い越ししたいときだと思います。
路肩から追越しすれば違反ですが、路肩から追い抜きする場合はオートバイだと微妙というところかと。

前にあったウーバーイーツとバスのトラブルについて質問。 これの件ですね。 図式化すると、...

歩道がある道路で、線が車道外側線に当たる場合。
左からすり抜けても、【追い付く前に進路を変えている】なら追越しには当たらない上に、車道の中で追い抜きが成立している。
歩道がある道路で、線が車両通行帯最外側線に当たる場合は、その外側を走れば通行区分違反になります。

ただこれ、車道外側線なのか車両通行帯最外側線なのかは、見分けが付かないことがほとんどだろうと思います。
各都道府県の公安委員会に聞かない限りは不明かと。

なので自転車の場合は違法性はないようです

私も【それって違法じゃね?】と言われてビックリして調べてみましたが、こんなイメージかと。

・歩道がない道路の場合

路側帯に当たるので、ロードバイクは歩行者の通行を妨げない限りは走行可能。

・歩道があり、車道外側線の場合

車道の一部になるので、ロードバイクの走行は可能。

・歩道があり、車両通行帯最外側線の場合

ライン上がどっちになるかは微妙ですが、見方によっては車両通行帯の外側を走っていることになるのでグレー。

車道外側線についての判例を見ると、なぜか車道外側線の外側(歩道と車道外側線の間の路肩)について、車道だとする判決と車道ではないという判決があるようです。

こちらの判例では、

「道路標識,区画線及び道路標示に関する命令」第5条別
表第3は,車道外側線を「車道の外側の縁線を示す必要がある区間の車道の外側」と定義し,道路交通法17条1項本文は「車両は,歩道又は路側帯と車道の区別のある道路においては車道を通行しなければならない。」旨の通行区分を規定し,さらに,同法2条1項3号は,車道について「車両の通行の用に供するため縁石線若しくは柵その他これに類する工作物又は道路標示によって区画された道路の部分をいう。」旨定義している。これら法令の規定からすると,車道外側線の左側部分は,車道とはいえないことが明らかであり,したがって,車道ではない,このような部分を車両で通行することは通行区分に違反し,特別の場合を除いて許されないものと解すべきである。

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/334/002334_hanrei.pdf
大阪高等裁判所 平成13(ネ)2847損害賠償請求控訴事件

このように歩道があり車道外側線の外側(=つまりは路肩)を車道ではないとしています。

逆に車道であるとした判例もあります。

車道外側線の外側部分を、道路交通法上の車道(副道)であるとして、同部分を車両で通行することを適法であるとした事例(東京高等裁判所昭和53年3月8日東高刑時報29巻8号149頁)

車道外側線の外側部分を、道路交通法上の車道(副道)であって、駐車禁止指定の効力が及ぶとした事例(大阪高等裁判所平成3年3月22日ジュリスト995号判例カード、執務資料道路交通法解説「13-2訂版」157頁)

こちらは民事事件。

平成6年(ワ)第3770号 損害賠償請求事件 (交通民集29巻2号597頁)

1. 車道外側線の外側部分は「歩行してはならない車道」だとして,歩行者側に45パーセントの過失相殺を認めた

今度は車道扱いですねw
ただちょっと意味合いが違うというか、上の判例では車両の走行についての判決で、下の判例では歩行者が通行していいかの判決です。

一番上の判決ではいわゆる左折巻き込み的な状況のようなので、ちょっとまた意味合いが違うかもしれません。
ただ、どっちやねん!というツッコミはありそうですね。

前回の記事で取り上げた自転車での白線上の走行ですが、あくまでも道路のデコボコをさけて白線上を走ると気持ちいい的な話で合って、左方追越し・追い抜きの話ではありません。
なので総合的に判断すると、ロードバイクでの白線上の走行は、必ずしも違反と言うわけでもないようです。
車両通行帯最外側線に当たる場合は、グレー・・・ですかね。

もし間違っているようならご指摘くださいませ。