運転レベル向上委員会が、ロードバイクの練習で時速30キロ超は「高速度修正要素」であり、時速20キロ超で+10%、時速30キロ超で+20~30%だと解説してますが、
運転レベル向上委員会から引用
自転車事故での過失割合は気になる人も多いと思うので、正しい情報を解説しようと思う。
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自転車の速度は過失割合に影響するか?

自転車の速度が過失割合に影響するか?ですが、「別冊判例タイムズ38号」、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称「赤い本」)ともに同じです。
自転車の速度が30キロ以上の場合には、自転車事故ではなくオートバイ(単車)基準の基本過失割合を適用する
右直事故の場合、直進自転車の基本過失割合は10%になりますが、時速30キロ以上の場合にはオートバイ基準になるため、直進オートバイの基本過失割合は15%。
判例タイムズを赤い本と呼んでいることからしても、どちらも読まずにテキトーな解説をしちゃったんだなあ…と呆れますが(両者は別物)、
ちょっと考えて欲しいのは、なぜこのように時速30キロを基準に過失割合を変えているか?
自転車の過失割合がオートバイや4輪車より小さい理由は、いわゆる優者危険負担の原則です。
民事の過失相殺は平等ではなく公平に責任分配するという民法722条の概念から考案されていますが、
免許が必要な原付の法定速度よりも速い時速30キロ超で通行する自転車については、公平の見地からしても自転車特有の過失割合を適用することは妥当ではない。
だから時速30キロ以上の場合にはオートバイ基準の過失割合を適用する。
ちなみにですが、例えばこれ。

被害自転車について「時速30キロ以上だった証拠はない」としてますが、要は民事責任上、時速30キロを基準として過失割合のベースが変わるからなんですね。
そこが争点になる理由は。
本当に不思議

別冊判例タイムズ38号にも赤い本にも書いていない独自論を「判例タイムズから引用した」みたいに説明するのもどうかと思うし、ありもしないことを「実務相場」と断言するのもいかがなものかと思うけど、
もしも自転車に乗っていて事故に遭ったとして、示談交渉の提示に納得行かないこともあるでしょう。
そういう時に、事故とは関係なく自ら勉強しておくことも大事といえば大事なんだけど、残念ながらインターネットの情報にはこういうガセネタがあるのも事実。
別冊判例タイムズ38号や「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称「赤い本」)を事前に読んだとしても、民事の争いは複雑なので、民事に詳しい弁護士さんに任せたほうがよいことも多いのよね。
ちょっと考えて欲しいんだけど、運転レベル向上委員会の解説だと「時速30キロ超は自転車基本過失+20~30%」だとしている。
つまり右直事故だと、直進自転車:右折車=10:90が基本過失割合のところ、時速30キロ超だと「30~40」:「60~70」になるのだとしている。
けど直進オートバイと右折車の事故だと、時速30キロ超くらいなら15:85。
彼の解説通りだとオートバイより過失割合が大きくなりますが、疑問を持たないのだろうか?
もうひとつ謎なのは、「ロード練習」との報道から集団走行していた前提になっている点。
一人でもロード練習になるわけで、わからない事実をムリに妄想する必要なんてないのよね。
過去に自転車ライトを「イヤホン」呼ばわりし被害者を誹謗中傷したことを全く反省してない…

なお報道をみるとわかるんだけど、そもそも対向右折車事故ではなく、4輪車が脇道から右折してきた事故。
なのでそもそも想定される過失割合態様も違いますが、なぜ判例タイムズや赤い本に書いていない独自論を「判例タイムズ(赤い本)から引用」と書くのかも不思議で、結局どちらも読まずに解説しちゃった謎動画…
読者様の中には、事故に遭ったときに自分で勉強して訴訟提起した人もいますし、判例探しのお手伝いをしたこともありますが、個人的には本人訴訟はオススメしてません。
「この記事にある判例は何に掲載されてるか?」と聞かれたらお答えすることもありますが。
インターネット上の情報ってこういうのがわりとあるのが現実で、情報の正確性を見抜けない人を騙すことになるから情報発信者のモラルが問われますが、
ほぼ理解不能なレベルで間違いばかりなので、心配になる。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。




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