PVアクセスランキング にほんブログ村
スポンサーリンク

自転車のクリティカルマスが日本で広まらない理由。

blog
スポンサーリンク

クリティカルマスという自転車の運動(?)があり数年前には炎上してましたが、

そもそもこのクリティカルマス、参加者は大した人数でもなければ、支持者が伸びているわけでもない。
それがなぜなのかを理解してないのではなかろうか。

スポンサーリンク

クリティカルマスとは

クリティカルマスというのは自転車を集団で走行することで、社会に対し自転車の存在をアピールするもの。
1992年にアメリカサンフランシスコで始まりその後世界各国に広まっていきましたが、「自転車はエコで環境に優しい」とか「自転車が安全に通行できる走行空間を!」という政治的なアピールがあるとされる。

 

なお、クリティカルマスは「自然発生的に自転車が集まったもの」みたいな解説を見かけますが、主催者が呼び掛けたから集まるのであって、それを「自然発生的」と評価するのはムリがある。
単に参加料を求めない上に、参加者は参加の意思表明をしなくても参加できるイベントに過ぎないのであって(もちろん主催者も誰が参加するかを把握していない)、それを自然発生とは言わない。

クリティカルマスが日本で広まらない理由

クリティカルマスからの発信をみると、せいぜい30人程度で多くても100人程度である様子。
海外のクリティカルマスとは程遠い規模でしかない。

 

クリティカルマスについての発信をみていると「自転車通行環境の改善(より具体的には自転車道等の設置)」を求めていたり、「クルマとの戦い」のような発信をする者もいる。
現に数年前にクリティカルマスが炎上した理由は、参加者が「クルマにクラクションを鳴らされまくったが、もっと鳴らされるようにしよう!」みたいな意味不明な投稿をしたことが発端であり、クルマとの対立思考をうかがわせる。

 

さらに言えば、わざと並走や信号無視をするなど交通法規を守る意識が皆無。
集団信号無視については、コルキングというテクニック名がついているようである。

(ライド中に)参加者が進み続けている時、数人のグループがわずかな間、(赤信号で参加者が途切れないように)脇道の交通を止めることが時々あるが、この行動はコルキング(Corking)と言われている。

 

3/31 Critical Mass Ride!! | バイシクルフレンドリーナゴヤ

何らかの主張を持ち、集団走行し、交通法規を守らない連中を日本では「暴走族」と呼ぶが、なんら変わらないのでして。
暴走族に理解を示す一般人が少ないことは言うまでもなく、むしろほとんどの人は迷惑な存在と捉える。
そして「もっとクラクションを鳴らされるようにしよう!」などと発信する点をみても、やっていることは「アピール」ではなく「迷惑」なんだと…

 

そのような活動に理解を示す人がどれだけいるのだろうか。

そしてわりと痛いことに、日本は法的にも実態的にも自転車の歩道通行が容認されているばかりか、歩道通行がデフォルトになっている実態がある。
法律上「やむを得ないと認められるとき」(交通法63条の4第1項3号)がある限り、歩道通行というだけで違反認定して切符を切るのは不可能と言わざるを得ず、それについては警察庁も同趣旨の見解を示している。

歩道通行青切符報道からみる、情報との向き合い方。
自転車の歩道通行について青切符対象(取り締まり対象)とアナウンスされ、パブコメで「原則として歩道通行のみで取り締まりすることはなく、警察官の指示に従わない場合や徐行義務違反、歩行者妨害は取り締まり対象」とアナウンスされた件。これ、当初から指...

車道を集団走行して「自転車が安全に通行できる環境を!」と主張したところで、

いろんな人
いろんな人
クルマとの危険を避けたいなら、道路交通法63条の4第1項3号により歩道通行すれば済むよね。

以上で終了してしまう。
いわゆるママチャリのほとんどは歩道がある道路では歩道を通行している実態があり、それ自体は法も実情も容認しているわけで、一般人からしたら「なぜ車道を走りたがるのか」が理解できないわけよ。

 

一応理屈の上では、歩道通行自転車には徐行義務がある。
「歩道には徐行義務があるのだから自転車の利便性が落ちるんだ」という反論をされたとしても、

いろんな人
いろんな人
えっ!?
赤信号無視や並走など交通法規ガン無視の人たちが、歩道の徐行義務を主張しても説得力無さすぎでしょ。
実情としても、歩道の徐行義務を果たしている自転車のほうがマレだし、急に遵法精神を語るのは支離滅裂ですよ。

以上で終了してしまう。

 

非普通自転車は歩道通行できませんが、現実には配送会社の牽引自転車は普通に歩道通行していたりするのが実情。

 

日本でクリティカルマスが広がらない理由は、結局のところ以下が理由と考えられる。

①迷惑を掛けることに悦びを覚えたり、違法行動を容認する様子が暴走族と変わらないから。
②自転車の走行空間を!と主張しても、歩道通行すれば済むという話になってしまう。現に多くの自転車は歩道通行しているのであり、それ自体は違法というわけでもない。

ちょっと前にクリティカルマスの信仰者が「歩道は徐行義務があるのだから、走行ではなく通行だろ!」みたいなやり取りをしていたのを見たのですが、それは単なる言葉の綾であり、言葉に拘る理由もない。
現に多くの自転車は歩道を徐行せずに通行している。

 

通行か?走行か?という議論をしても水掛け論にしかならないのに、あえてこういう無意味な論点を主張する精神がわからない。

クリティカルマス参加者の反応をみても

たまにクリティカルマスの新規参加者のタレコミみたいな投稿を見かけますが、わりと散見されるのはこういう意見。

 

「集団で信号無視していたりするのをみてモヤモヤした。アピールすることと信号無視は別でしょ…」

 

「それはそれ、これはこれ」なのに、迷惑を掛けることが目的化していると受け取られても仕方ない。
それは「もっとクラクションを鳴らされるようにしよう!」という投稿からも読み取れる事実。

 

ところで、昭和40年代に横断歩道を廃止して歩道橋の建設を推進した政策がある。
これについて、先人がどのように抗ってきたのかというと、全国各地で行政訴訟を提起して主張を戦わせた。
訴訟のほとんどは「横断歩道の廃止」を行政処分と捉え、行政処分取消請求という形態を取ってますが、訴訟自体はほとんどが「請求却下」、つまり行政訴訟法の要件を満たさないものとして棄却ではなく却下の判決になっている。

 

しかし論争の結果、横断歩道を廃止して歩道橋に置き換える政策はストップした。

 

クリティカルマスについて思うのは、わざわざ違法な活動をして主張したところで、日本で受け入れられる土壌がないということ。
現に参加者からもそういう意見が出ていますが、他人に迷惑かけて悦びを得ているレベルの連中はむしろ害なのよね。

 

クリティカルマス参加者以外の自転車ユーザーまで迫害されるのだから。
何かを主張するにあたり、他に手段があるのにわざわざ違法な活動をして悦びを得ている時点で、社会がそれを受け入れるわけがない。
ごく一部の人のオモチャに過ぎないのであって、それを「クリティカルマス」と自称するのだからなおさらなのよね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました