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【試乗インプレ】ROVAL CLX32&CLX50試乗。超ワイドリムカーボンクリンチャーは別格の世界だった。

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前に読者様のホイール選びのお手伝いをさせていただいたことがあるのですが、
https://roadbike-navi.xyz/archives/5568

 

読者様から【是非実際に使ってみて感想を教えてほしい!】という話を頂きまして、ずうずうしくもお借りして試乗してきました。
走行距離は65キロほどとさほど長いわけではありませんが、こういった高額なホイールの場合、レース志向の方のインプレはあっても、一般サイクリスト(非レース志向)のインプレってほとんどないと思います。
平坦、登りと一通り試すことができましたので、ROVAL CLX32とCLX50のインプレを書きたいと思います。



ROVAL CLX32&50

32と50両方乗ったの??と聞かれそうですが、これの理由は単純でフロントがCLX32、リアがCLX50というだけです。
フロントがディープだと横風の影響が出ますので、こういった仕様にしているようです。

 

こちらがフロント。

リム カーボンクリンチャー
リムハイト 32mm
リム内幅 20.7mm
スポーク DT エアロライト
スポーク数 16本

ラジアル

ハブ Roval AF1、セラミックスピード社ベアリング
重量 550g
定価 113400円

 

こちらがリアです。

 

リム カーボンクリンチャー
リムハイト 50mm
リム内幅 20.7mm
リム外幅 29.4mm
スポーク DT エアロライト
スポーク数 21本

ラジアル/2クロス(2:1)

ハブ Roval AF1、セラミックスピード社ベアリング
重量 770g
定価 178200円

 

タイヤはヴィットリアのコルサ25Cでした。

こんな高額なホイールをお借りするのはちょっと気が引けるのですが、せっかくの機会なのでお借りいたしました。
ご提供いただいたYさんには感謝申し上げます。

ROVAL 試乗インプレ

こういったインプレでは何が比較対象になるかも大切ですが、普段使っているマヴィックのキシリウムエリートS&ヴィットリアのオープンコルサCX3(23C)が比較対象になります。

セッティング

今回はホイール、タイヤ、ブレーキシューをお借りいたしました。
所有者さんのスプロケの歯数が私とは違うため、スプロケは私物です。

まず、超ワイドリムなのでブレーキアーチを解放しただけではホイールが入りませんでした。
ワイヤーを緩めてブレーキアーチを広げます。

 

キシリウムエリートSからROVALでは、変速調整は不要でした。
ホイールによってはフリーボディの位置が大きく違うため、リアディレーラーの可動域から設定し直す必要がある場合もありますが、特に問題ないレベルだったので変速調整はしていません。

平坦

重量が軽いというのもありますが、低速域(30キロ以下)でも軽快に回ります。
低速域でのペダリングの軽さについては、正直なところキシリウムエリートとの大きな差はわかりませんでした。

 

ただ時速35キロくらいを超えたあたりからの加速はハンパナイです。
何かに押されているような感覚で、時速35キロから40キロくらいまですぐに上がる印象。
特に頑張っている印象もありません。

 

45キロくらいまで上がったと思いますが、キシエリでは私の実力ではその速度で巡航する自信はありません。
ROVALだと45キロでも巡航できそうな気がしましたが、道が混んでいたりなどで長時間巡航できそうな場面がありませんでした。

登り

傾斜面(5%程度まで)については、キシリウムエリートよりも軽快に登りました。
シッティングでも軽快に登りますし、ダンシングでもホイールのブレがほとんど感じなく、サクサク登っていく印象。

 

激坂については、シッティングで登る分には正直なところキシリウムエリートとの大きな差は感じませんでした。
ダンシングするとキシエリよりも明確に【かかり】がいいというか、パワーロスしにくい印象です。

振動吸収性、硬さ

普段使っているのが23cタイヤで、今回は25cだったのでタイヤ自体の振動吸収性が上がっているためか、乗り心地自体はよく感じました。
ホイールの硬さですが、ダンシング時の挙動などから見ていくとそれなりに硬いホイールだと感じます。
ただ25cタイヤとの兼ね合いで不快な振動が来るわけでもなく、むしろいつもより快適です。

 

正直なところで言うと、25cタイヤ&ワイドリムってずっと嫌いだったんですね。
確かに振動吸収性はよくなるけど、代わりに加速性が落ちるホイールが多いと思っていまして。
25cタイヤのもっさり感がどうも嫌いでワイドリムも否定派だったのですが、ROVALならアリだなと思いました。

加速感

先ほども書きましたが、35キロ過ぎからのグンと後ろから押されるような感覚は秀逸です。
途中、学生さんらしきロードバイクに後ろに付かれて気分が悪かったのですが、いつもなら先に行かせていると思います。
今日は引きちぎりましたw

 

低速域での挙動と、速度が上がってからの挙動というか印象は結構違うような気がします。
これが空力と言えば空力なんでしょうけど、低速域では【まあこんなもんかな】と感じても、スピードが上がると明確に良さを感じます。

横風の影響

横風の影響は皆無でした。
そこそこ風があったのですが、横風対策でフロントが32mmハイトなので、全く問題ないです。

もしこれがフロントも50mmだったらどうなのかですが、U字型リムなので横風にも強そうです。

向かい風

向かい風が強く吹いたときは、キシリウムエリートよりもはるかに進みます。
体感では3キロくらいは違う印象です。

 

ROVALは様々なリムハイトを試して空力を研究したという話を聞いたことがありますが、今回のフロント32mm、リア50mmでは向かい風も強かったです。

ブレーキング

カーボンホイールだとブレーキが効かないと思われがちですが、最近のカーボンホイールはどれもブレーキングは十分です。
ただし、アルミリムとは違うので、下りでずっと当て効きさせるような乗り方はしないほうがいいでしょう。

 

今回は借り物でもあるので、ブレーキングは前後をポンピングさせるようにしてポンピングブレーキを多用しました。
普段はあまりリアブレーキを使わないのですが、どっちかのホイールにずっと当てるような乗り方はしないほうが賢明です。

コーナーリング

コーナーリングでバイクを倒したときの印象ですが、ちょっと感覚が掴めず滑りそうな予感がしました。
というのもこのホイール、超ワイドリムでリム外幅は29mm超もあるのに、タイヤは25cです。

 

そのためタイヤがリムに埋もれているような形になるのが影響しているんじゃないかと思いますが、これは何度か試したり空気圧を変えたりして試せば改善されそうな気もします。
ただお借りしたホイールでギリギリを攻めるのも怖いので、やめておきました。

 

ちなみに前にスペシャライズドに推奨タイヤ幅を聞いたことがありますが、
https://roadbike-navi.xyz/archives/4833

 

ROVALの適応タイヤ幅は22c以上という話でした。
リム内幅が20.7mmもあるのに22cから大丈夫というのがいまだに解せないところではありますが、メーカーが言うのだからそういうもんでしょう。

 

ただ、ワイドリムに細いタイヤを付けると、引っ張りタイヤになります。
今回のコーナーリングの挙動は引っ張りタイヤ状態だったのが関係していそうな気もしますが、これは何度か試してみないとわかりません。
28cとかを使ってみても面白そうなホイールかもしれません。

ぶっちゃけ言うと

先にも書いたように、ワイドリムとか25cタイヤにはホントいいイメージがなく、嫌いでした。
ワイドリムはアルミリムしか試乗したことがなかったのですが、ROVALなら全然アリだと思います。

 

というより、いまだにアルミリムでワイドリム化することには疑問を持っていまして、アルミリムだとナローリム(C15)のほうが個人的には好きです。
今回の超ワイドリム&25cは、タイヤの太さで振動吸収性を確保しながら、ROVALの空力と加速性、反応性の良さがあってこれは欲しいなと思いました。

 

まあ、結構高いホイールなので良くて当然なのかもしれません。
またROVALはスペシャライズド傘下のホイールメーカーなので、スペシャ取扱店でしか買えません。

 

ほかにカーボンディープで評判がいいところで言うと、定番のカンパニョーロのボーラとか、マヴィックのコスミックプロカーボンSLなどでしょうか。

Campagnolo – Bora Ultra (ボーラウルトラ) 50 クリンチャーロードホイールセット

 

重量 F630g、R835g

1435g(ペア)

リムハイト 50mm
対応タイヤ クリンチャー
23cタイヤ ×(25C以上)
スポーク数 18/21
対応スピード シマノ8-11s

重量 F665g、R825g

1490g(ペア)

リムハイト 40mm
対応タイヤ チューブレス、クリンチャー
23cタイヤ ×(25C以上)
スポーク数 18/24
対応スピード シマノ8-11s
タイヤ Yksion Pro UST 25c

ROVALみたいな高額なホイールを試乗できるチャンスはほとんどないと思います。
試乗会みたいなのでは、せいぜい数分の試乗でしょうし。

 

今回も約65キロの走行とそこまで長いわけでもないですが、いいホイールは乗っていて楽しいというのが現実です。
下手な中華カーボンだと剛性は低くて、持つとそこそこ軽いのに走ると重たいホイールもあります。

 

ROVALはリア2:1で剛性も高いようでした。
実際のところ、クリアランスの問題でブレーキシューがかなり詰め気味のセッティングだったのですが、シュータッチはもちろんなし。

 

ボーラとかでも、フロント35mm、リア50mmという選択にしてもいいかもしれませんね。
一般サイクリストの場合、こういった仕様がベストかもしれません。

ROVAL CLX32&CLX50が向く人、向かない人

これについては難しいところですが、巡航速度が30キロ以上ある人は十分空力の良さを体感できると思います。
もっと速い速度で巡航できる人は、高速域でのメリット重視で前後ともCLX50のほうがいいかもしれません。

 

逆に巡航速度が25キロ以下になるような人だと、前後CLX32とかのほうがメリットがあるかもしれません。
もしくはカーボンクリンチャーではなく、使い勝手がいい軽量アルミクリンチャーのほうがいいかもしれません。

 

先ほどブレーキのところでも書きましたが、カーボンクリンチャーのブレーキ熱の放熱性が昔よりも向上しているとはいえ、ずっと当て効きさせるような乗り方はリムにダメージを与えます。
なので極論すると、ブレーキはなるべく使わないほうがリム自体は長持ちします。

 

そうなると下りではテクニックが必要になりますし、下手なブレーキングで速度だけ上がっていくような人だと危ないので、そういう人はアルミクリンチャーのほうがいいでしょう。

 

ご提供いただき、また貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。




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