先日、バイクパッキングによるロードバイクへの荷物の積載について質問メールを頂きました。
正直私の乗り方だと、荷物を積載してロードバイクで走ることがないので、バイクパッキングという単語自体知りませんでした。
なので調べてみたのですが、バイクパッキングよりもサイクルトレーラーのほうが理にかなっているように感じたので、ご紹介します。
Contents
そもそもバイクパッキングとは?
バイクパッキングというのは、ロードバイクなどのスポーツサイクルに荷物を積載し、キャンプなどを楽しむ方法だそうです。
そのために大型のサドルバッグ、ハンドルバッグ、トップチューブバッグなどを使うようです。
こんなデカいサドルバッグを使ったり、
GORIX ゴリックス 大容量サドルバッグ 8.8L 収納袋 防水仕様 大型サドルバック GX-67702
売り上げランキング: 55,009
ハンドルバッグ使ったり、
GORIX ゴリックス 大容量 防水 フロントバッグ 自転車 キャンプ 15L バイクパッキング バッグ(B11)
トップチューブバッグ使ったりするという話ですね。
DOPPELGANGER(ドッペルギャンガー) トリプルストレージフレームバッグ 【トップチューブバッグ+フレームバッグ】 大容量:約4.1L バイクパッキング Packsシリーズ DFB447-DP
売り上げランキング: 84,342
質問いただいたのは、こういったバイクパッキングをカーボンフレームや軽量アルミフレームでやっても大丈夫なのか?という質問でした。
フレームを締め付けるような取り付け部ではないので、純粋に積載重量次第だと思います。
メーカーが想定している制限体重を超えないなら恐らくは問題ないでしょうけど、個人的にはもう一つ問題があるのではないかと思いまして。
重心、高くなりすぎません?
ロードバイクを始めとする自転車って、そもそも重心が高い乗り物です。
自転車よりも上にいる乗り手のほうがはるかに重いわけですから、重心が高く、それでいてタイヤも細く不安定な乗り物と言えます。
あらゆる自転車の中で、そういった意味では最も不安定な自転車はロードバイクと言っていいでしょう。
サドルバッグ、ハンドルバッグ、フレームバッグなどどれを選んでも、自転車の上のほうが重くなるわけです。
なのでより不安定感が増すのではないかと考えます。
なのでこういうバイクパッキングをしたいなら、最近流行りのグラベルロードのほうがまだ適していると思うんですね。
これは純粋にタイヤが太いことや、ホイールベースが長く直進安定性や低速安定性が高いこと、ディスクブレーキで安定性が高いという点です。
ロードバイクは軽量なものほどレース向きに開発されています。
荷物を積載することを想定していないわけで、さらにコーナーリングでの曲がりやすさなど根本的にはほかの自転車よりもヒラヒラした乗り味です。
根本的にバイクパッキングには向かないのでは?と思うわけです。
BURLEY トラボーイ
私が考えるバイクパッキングの問題点は、重心が高いという点だと思います。
それを解決しながら荷物を運搬するとなると、むしろサイクルトレーラーのほうが適しているのではないかと思うわけです。
サイクルトレーラーにもいろいろ種類はあるようですが、良さそうだなと思うのはこちら。
バーレーのトラボーイです。
バーレー(Burley) キャリア トラボーイ グレー 020905 020905
売り上げランキング: 123,263
これが良さそうだと思う理由は以下の点です。
・シートポスト固定なので、軽量シートポストやカーボンシートポスト以外なら問題が出なそう
・ちゃんとしたタイヤが付いているので、転がりも良さそう
・重量は4キロとまずまずの軽量性
・オプションパーツがしっかりしている
まず最後に挙げたオプションパーツですが、トラボーイ用のバッグもあるようです。
こちらのパーツはタイヤとバッグの干渉を避けるためのモノのようです。
トラヴォイ・ホイールガード<Wheel Guard, Travoy>トートバッグとタイヤとの干渉を防ぎます。荷物とタイヤとの干渉を防ぎます。
売り上げランキング: 56,478
シートポストに固定なので、フレームへの負荷はほぼなさそうです。
シートポストから付けるリアキャリアもありますが、キャリアの場合は積載量によってはシートポストに負荷が大きくかかります。
トラボーイの場合はキャリアみたいに宙に浮いているわけではなく、タイヤで接地しているのでシートポストへの負荷も少なそうな印象です。
道路交通法上の定義
このトラボーイを付けて公道を走ることに違法性はないの??とと思う方もいるかもしれませんが、これは全く問題ないようです。
ただしこのトラボーイを牽引している場合、道路交通法上の【普通自転車】の概念からは外れてしまい【自転車】という扱いになります。
これが何を意味するかというと、
・歩道走行は一切NG
(自転車通行可の標識がある歩道でも不可です)
・押して歩く場合も歩行者にはならないため、歩道は一切通行できません。
それ以外は左側通行、二段階右折、自転車通行禁止区域の順守などをしっかりしていれば特に問題はないようです。
自転車キャンプするなら、サイクルトレーラーのほうが適していると思う
いろいろと考え方はあると思いますが、私が考えるにそれなりの荷物を積載して自転車キャンプをしたい場合、グラベルロード&サイクルトレーラーのほうが適しているのではないかと思います。
ロードバイク&サイクルトレーラーでも行けるとは思いますが、そこまでガシガシスピードを出すわけでもないでしょうし、荷物が重いという時点でブレーキ力も求められます。
なのでディスクブレーキのグラベルロードのほうがいいかと。
ブレーキ力について誤解している人が多い気がしますが、最終的に制動力を生み出すのはタイヤと地面の摩擦です。
近年、ディスクロードのタイヤ幅がどんどん太くなってきているのは、ディスクブレーキが生み出す強力なストッピングパワーを受け止めるために必要だと思われているのではないでしょうか?
バイクパッキングという手段で大型サドルバッグなどを使うのも悪くはないと思いますが、重心が高くなりますのでそれならなおさらタイヤが太いほうがいいです。
いろいろ見て考えてみると、ロードバイク&サイクルトレーラー、もしくはグラベルロード&サイクルトレーラーのほうが安定感があり楽ではないかと思います。
近年、ロードバイクはどんどんと多様化していっています。
レーシングバイク、エンデュランスバイク、エアロバイク、グラベルロード・・・
様々な形態が出ていますが、どれも得意分野と苦手分野があるのは明白です。
レーシングバイクはその名の通り、レース向きです。
スピードを出すことに特化している代わりに、ほかの性能、例えば荷物の積載なんかは全くありません。
グラベルロードは様々な道を走れる多様性を持っていると言えますが、スピードを出すことについては苦手でしょう。
エアロバイクは平坦で空力の良さを生かしてスピードを出すことは得意でしょうけど、激坂を登るには向きませんよね。
どの自転車も、得意分野と苦手分野があることを理解して、その上で選ぶほうがいいでしょう。
バーレー(Burley) キャリア トラボーイ グレー 020905 020905
売り上げランキング: 123,263
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント