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クイズ道路交通法。普通自転車専用通行帯を通行できるのは?

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ではこちらの件。

本人なりには「うまいこと言った」なのかもしれないが、法律理解としては「0点」。
こういうのを見ていて思うんだけど、これは本当にそう。共用レーンならまだしも、自転車【専用】レーンに平気で停車/駐車する車が大量にいる。オマエそれ、同じことを歩道(歩行者専用)に乗り上げてするんか?と問いたい。 — 木曽崇/Takashi K...

Q1、第一通行帯に普通自転車専用通行帯がある場合において、違反になるのは以下のどれでしょうか?

①普通自転車ではない非普通自転車が、普通自転車専用通行帯を通行した。
②特定小型原付が、普通自転車専用通行帯を通行した。
③左折レーンがない交差点の手前において、左折しようとするクルマが交差点の40m手前から普通自転車専用通行帯を通行した。
④道路外のコンビニに入ろうと左折するクルマが、左折地点の50m手前から普通自転車専用通行帯を通行した。
⑤駐車禁止の標識がある道路において、タクシーが客を下ろすために普通自転車専用通行帯に停止した。
⑥駐車禁止の標識がない道路において、普通自転車専用通行帯を塞いで左側端に沿って駐車した。

 

正解は「全て合法」です。

 

まず①と②から。

普通自転車専用通行帯(327の4)交通法第二十条第二項の道路標識により、車両通行帯の設けられた道路において、普通自転車が通行しなければならない車両通行帯(以下この項において「普通自転車専用通行帯」という。)を指定し、かつ、特定小型原動機付自転車及び軽車両以外の車両が通行しなければならない車両通行帯として普通自転車専用通行帯以外の車両通行帯を指定すること。

これ、よくよく読むとわかるのですが、普通自転車専用通行帯がある場合に20条2項により指定されているのはこうなる。

車両の種別 20条2項による指定
普通自転車 普通自転車専用通行帯(第一通行帯)
クルマ、オートバイ、一般原付 普通自転車専用通行帯以外の通行帯(第二通行帯以上)
特定小型原付 なし
普通自転車以外の軽車両 なし

普通自転車専用通行帯がある場合には、特定小型原付と軽車両(普通自転車以外)は、20条2項による通行帯の指定がされていない

(車両通行帯)
第二十条 車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。(但し書き割愛)
2 車両は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により前項に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い、当該車両通行帯を通行しなければならない。

そうすると、特定小型原付と軽車両(普通自転車以外)は、「前項に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているとき」に当たらないため、20条1項により第一通行帯を通行しなければならないことになる。

そうすると結局、第一通行帯は普通自転車専用通行帯なのだから、特定小型原付と軽車両(普通自転車以外)も普通自転車専用通行帯を通行しなければならないことになるのよね。

 

次に③と④。

③左折レーンがない交差点の手前において、左折しようとするクルマが交差点の40m手前から普通自転車専用通行帯を通行した。
④道路外のコンビニに入ろうと左折するクルマが、左折地点の50m手前から普通自転車専用通行帯を通行した。

左折レーンがない交差点では「あらかじめできる限り車道の左側端に寄って(34条1項)」、道路外に出るときは「あらかじめできる限り車道の左側端に寄って(25条1項)」なので、できる限り車道の左側端に寄ると普通自転車専用通行帯を通行することになる。

 

解説書では「概ね30m手前から」としてますが、判例上は100m程度とする。

1 道路交通法20条3項は、車両が交差点において左折するときは、同条2項に定める通行の区分によらないで、他の車両通行帯を通行することができる旨を規定しており、道路標識により通行帯の指定が行われ、第一通行帯が通行禁止となっていても、当該指定がされている道路からの左折が禁止されるものではないから、左折する意思で、左折するために相当な範囲において、通行を禁止されている通行帯を走行することは、右通行帯の指定に違反するものではないというべきである。

2 被告は、道路交通法施行令21条において、左折をするときは、左折をしょうとする地点から30メートル手前の地点に達したときに合図を行うものと定められていることから、左折のために通行を禁止されている通行帯を走行することができる距離は30メートルであるとの解釈に基づき、本件道路の第一通行帯を30メートルを超えて走行した原告の行為は通行帯違反となる旨主張する。
しかし、「30メートル手前の地点に達したとき」とは、走行中の通行帯から直接左折する場合に、あらかじめ左折の合図をすべき時期として道路交通法施行令21条が定めるものであり、いわば規定の対象を異にするものであるから、この規定があることから、直ちに、被告主張の解釈を導くことは困難である。また、実際上も、本件のような場合に30メートルを超えて走行する行為が常に通行帯の指定に違反する行為となるとの解釈は、必要な安全確認を行った上、第二通行帯から第一通行帯への車線変更を完了した後、第一通行帯を走行している路線バス等が存在する可能性等も考慮して、自車の安定的な走行を確保し、その後左折の準備をする必要があることを看過したものというほかない。(また、わが国の道路の現状に鑑みると、左折すべき路地のすべてについて表示が完備されているとは到底いえないから、第一通行帯への車線変更の際に左折すべき路地を確知していることを前提として、通行帯指定への違反の有無を判断することが合理的であるということもできない。)

 

3 前記一3のとおり、原告は、左折すべき路地の位置について明確な認識を有していなかったため、左折すべき路地が近いと考えて車線変更をしたものの、本来左折すべき路地を通過した後、次の路地で左折すべく走行を続けたところ、次の路地が近づいた時点で進入できないものであることに気付き、第二通行帯へと車線変更をしたものであり、その間第一通行帯を約80メートルにわたって走行したが、結果として左折することができなかった。
しかし、原告は、次の路地が進入禁止であることに気付いた時点で第二通行帯へと車線変更をしているのであるから、このような原告の走行は、仮に次の路地が進入禁止でなく、原告の認識どおり左折できる路地であり、かつ、これを左折した場合と差異がないか、少なくとも客観的に第一通行帯の走行距離において短いものである。
そして、左折すべき路地の位置を明確に認識していない以上、あらかじめ余裕をもって車線変更をし、左折すべき路地を深しつつ走行した場合、その距離が100メートル程度であるときには、その走行は、左折するために相当な範囲で第一通行帯を走行したものということができる。
したがって、少なくとも客観的に第一通行帯の走行距離において短い原告の走行が、被告の通行帯指定に違反するということはできない
から、本件通行帯違反の事実はなかったというべきである。

 

平成13年1月31日 東京地裁

次。

⑤駐車禁止の標識がある道路において、タクシーが客を下ろすために普通自転車専用通行帯に停止した。
⑥駐車禁止の標識がない道路において、普通自転車専用通行帯を塞いで左側端に沿って駐車した。

⑤は駐車ではなく停車であり、停車の方法は「できる限り車道の左側端に沿って(47条1項)」としているのだから、普通自転車専用通行帯に進入して停車することになる。
⑥も駐車の方法は「車道の左側端に沿って(47条2項)」としているのだから、車道である普通自転車専用通行帯に駐車することになる。

 

なお、普通自転車専用通行帯に駐停車してはいけないみたいな誤りを語る人が絶えないけど、政府の見解は「駐停車禁止か駐車禁止の標識が必要」とする。

質問第一一二号

安全で快適な自転車通行空間の整備の推進に関する質問主意書

三 自転車専用通行帯内に駐停車する車両を見かけることがあると聞くが、自転車が専用通行帯を通行できず、結果として車道を通行せざるを得ない状況は極めて危険である。米国においては、一般的に自転車を除く車両はバイクレーンを通行できないと認識しているが、自転車専用通行帯を通行して駐停車する車両に対する道路交通法上の解釈について、政府の見解如何。さらに、自転車以外の車両も自転車専用通行帯を通行することが可能との解釈がありうるならば、弱者保護の観点から、交通規則の見直しを検討する必要性について、政府の見解如何。

答弁書第一一二号

内閣参質一八〇第一一二号
平成二十四年五月二十五日

自転車専用通行帯が設けられている道路の区間について、都道府県公安委員会が、同法第四条第一項及び第二項の規定に基づき、同法第四十四条の規定による駐停車禁止の交通規制を実施している場合は、当該道路の区間においては、車両は停車し又は駐車してはならず、同法第四十五条第一項の規定による駐車禁止の交通規制を実施している場合は、当該道路の区間においては、車両は駐車してはならないとされている。
警察庁においては、都道府県警察に対し、自転車専用通行帯を指定するに当たっては、自転車専用通行帯を指定する道路の区間における駐車需要、車両の交通量等を勘案しつつ、駐停車禁止又は駐車禁止の交通規制を実施する必要性についても適切に検討するよう指導しているところである。

安全で快適な自転車通行空間の整備の推進に関する質問に対する答弁書:答弁本文:参議院

以前から間違いを連発するこの人もどうかと思うのですが、

広島高裁判決は「駐車するときは車道の左側端に沿って駐車しろと規定しているが、歩道駐車を禁止する規定なのか?」が論点で、その論点においての説示だから事案が違う上に、普通自転車専用通行帯は「車輌の通行を前提とする場所」なのは明らか(道路交通法2条1項7号において、車両通行帯とは「車道の部分」だと明確にされている)。
この人の珍説によると、第三通行帯に「大貨等」の通行区分が指定されている場合には、大貨等は第三通行帯に駐停車することになりますが、

 

馬鹿馬鹿しくて話にならない。
判例の切り抜きと恣意的解釈に走り出すから、この人はいつも間違っているのよね。

 

さて、次の質問。

 

Q2、道路法でいう「自転車歩行者専用道路」を通行できないのは以下のどれでしょうか?

A、馬
B、4輪の自転車
C、特定小型原付
D、小型特殊自動車の農耕作業車

 

正解は「全て通行可能」です。

 

道路法施行規則によると、自転車専用道路と自転車歩行者専用道路を通行可能な車両が指定されている。

自転車専用道路等を通行することができる車両
第四条の十五 法第四十八条の十五第一項の国土交通省令で定める車両は、自転車以外の軽車両(道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第二条第一項第十一号に規定する軽車両をいう。)、特定小型原動機付自転車(同法第十七条第三項に規定する特定小型原動機付自転車をいう。)及び道路運送車両法施行規則(昭和二十六年運輸省令第七十四号)第二条の小型特殊自動車である農耕作業用自動車とする。

道路法48条の15にて、自転車歩行者専用道路を通行可能なのは自転車と軽車両、国土交通省令(施行規則)で定める車両としているのだから、A~Dは全て通行可能。

(通行の制限等)
第四十八条の十五 何人もみだりに自転車専用道路を自転車(自転車以外の軽車両(道路交通法第二条第一項第十一号に規定する軽車両をいう。)その他の車両で国土交通省令で定めるものを含む。以下同じ。)による以外の方法により通行してはならない。
2 何人もみだりに自転車歩行者専用道路を自転車以外の車両により通行してはならない。

※2項における「自転車」は「自転車以外の軽車両(道路交通法第二条第一項第十一号に規定する軽車両をいう。)その他の車両で国土交通省令で定めるものを含む」になることに注意(1項にて「以下同じ」としている)。

 

さて。
普通自転車「専用」通行帯といっても、普通自転車以外の車両が通行できないわけではなく、むしろ軽車両や特定小型原付も通行「しなければならない」。
さらに左折車両等も通行可能なわけで、名前に引っ張られて「専用」を強調するのは理解してない証としか言えない。

 

さらに「自転車歩行者専用道路」であれば、農耕作業車も通行可能なのでして。

 

名前に引っ張られて中身を見ない人は愚か。

コメント

  1. 通りすがりのチタンスキー より:

    解説ありがとうございます。
    なるほど、すべてOKだったんですね。まだまだ勉強不足です。

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