運転レベル向上委員会の人が判例タイムズ39号を根拠に過失割合を解説してますが、
きちんと考えないから誤読している。
運転レベル向上委員会から引用
一時停止の規制のある交差点において歩行者が一時停止規制のある道路を横断する場合にも、本基準を準用してよい。
別冊判例タイムズ39号
この記述を理由に「歩行者進行道路に一時停止規制がある場合」にこの基本過失割合を適用するのだと運転レベル向上委員会が解説している。
どういう日本語力なのかすら疑うけど、違います…
そもそも38条の2を理解していればこうはならない。
これは要するに、「車両に一時停止規制がある道路」を歩行者が横断する場合の話であり、
歩行者が進行してきた道路に一時停止規制がある場合の話ではない。

この画像でいえば、一時停止規制は縦道路に掛かっている。
判例タイムズ39号がいう話は、歩行者が左右方向に進行する場合、つまり「一時停止規制がある道路を横断する場合」でして。
この態様は「狭路/狭路」で適用するものですが、仮に広路/狭路で狭路に一時停止規制があり、歩行者が広路を進行して狭路を横断する場合にも適用しましょうという意味なのよね。
そもそも、横断歩道がない交差点では「横断歩行者の優先(38条の2)」がありますが、38条の2を担保する規定として、
②車両の「左右の見通しがきかない交差点での徐行義務(42条1号)」
がありますが、①のほうがより横断歩行者優先を実現しやすいのは言うまでもない。
下記のように一時停止規制がない交差点でも、徐行義務により横断歩行者優先を実現しやすくしているものの、

車両側に一時停止規制がある場合にはなおさら横断歩行者優先(38条の2)を実現しやすいのだから、その場合にはさらに歩行者有利の過失割合を適用しましょうという意味なのよね。
運転レベル向上委員会の人って結果論でしか法律を理解しない人だから、横断歩道がない交差点での歩行者優先(38条の2)の意味も勘違いしてますが、
38条の2を担保するために存在するルールというものがあり、警察庁の「注解特別刑法 交通編」にはそのような観点でいかに38条の2を実現するか解説してある。
①車両側に一時停止規制がある場合と、②車両側に一時停止規制がなく徐行義務がある場合と、③車両側に一時停止規制もなく徐行義務がない場合(優先道路)では横断歩行者優先の適用原理が異なるのは道路交通法をきちんと理解すればわかる話で、
だから①、②、③について、基本過失割合を変えている。
専門書や判例を誤読するのは運転レベル向上委員会のお家芸ですが、理解できない人が専門書や判例を持っていても意味がないのよね。
「専門書から引用しました」としても、違う意味に捉えてしまうのだから。
なぜ?という疑問を突き詰めることが理解につながりますが、なぜ?という疑問にすら至らず考えない人は、理解から遠退く。
やたら様々な条文を挙げてますが、結局何が大事なのか頭に残らない上に、他条との関係も理解していない。
徐行してなければ38条の2は履行できないのだから、徐行義務の先に横断歩道がない交差点での優先があることを説明しないと意味がないし(実際の運転はそうなりますよね)、
何の役にも立たないのよね。
それぞれの規定は別個にみえても、深く考えればつながっている。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。



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