運転レベル向上委員会が、愛知県警管内における「自転車青切符」が突出していることから、いつものように陰謀論めいた匂わせをしてますが、
これはそもそも、運転レベル向上委員会が警察庁が公表しているルールブックを読み間違えていることに原因がある。
運転レベル向上委員会は、「一発青切符」の対象は遮断踏切立入、自転車の制動装置不良、ながらスマホの3つだと力説してますが、





「以下に記載している交通違反は例であり、これら以外の違反でも検挙の対象となり得ます」としてあくまでも例示の列挙をしているのに、運転レベル向上委員会は限定列挙だと勘違いしている。
一例として挙げただけなのに、ちゃんと読めてないのよね。
まあ、判決文や法律、解説書を頻繁に読み間違える運転レベル向上委員会らしい間違い方といえますが。
青切符制度の施行以前から、自転車の一時不停止(指定場所一時停止義務違反、43条前段)については、指導警告のイエローカードの場合と、赤切符の場合がありました。
青切符制度は、従来赤切符として書類送検していたものに代わるものなので、従来赤切符としていた判断基準と同じですが、
②一時停止場所より手前に警察官が立ち、「自転車の人も一時停止義務がありますから止まって確認して」とアナウンスしたにもかかわらず、一時停止しなかった場合(つまり警察官の注意指導に従わず違反した場合)
これらは従来では赤切符、現在は青切符なのよね。
以前②についてメディアが動画配信してましたが、警察官が大きな声で警告したにもかかわらず、一時停止しなかったケースがわりといた。
それらに「警察官の注意指導に従わず違反を継続した」として青切符を切ることは、令和5年に国家公安委員長が述べた内容とも矛盾しない。
国家公安委員会委員長記者会見要旨
令和5年12月26日(火)11:02~11:09
問 自転車運転の青切符を盛り込んだ報告書が国家公安委員にも報告されたと思います。そこでお伺いしたいのは今後の教育の問題です。特定小型原付でも具体的な教育があまりなされている様子がなくて、今後、警察庁だけではなくて文科省とか総務省とも連携しなければならないと思います。閣僚としてどのように働きかけるおつもりかお願いします。
答 まずご指摘の自転車につきましては、近年、対歩行者との事故が増加傾向にあるとこういうふうにまず認識をしております。そのことを踏まえまして、警察庁においては、本年の8月以降、有識者検討会を開催してきたところでございます。お尋ねのとおり、このたび、有識者検討会においては、安全教育、違反の処理、交通規制の3点に関して、今後の取組の方向性について提言をする中間報告書が取りまとめられ、提言いただいたところでございます。
このうち、交通安全教育につきましては、官民の知見により、それぞれの年齢層、ライフステージに応じた安全教育に係るガイドラインの策定をいたしまして、安全教育の質の担保をすることが提案されているところでございます。これを実現するためには、教育現場や自治体との連携が非常に重要であるため、関係省庁に対して必要な働き掛けを行っていくよう、警察庁を指導してまいりたいと考えております。
そのようにしっかりと連携をいたしまして、やってまいりたいと思っておりますが、違反の処理につきましては、自転車利用者による交通違反を交通反則通告制度の対象とすることが提言をされておりますが、制度の運用に当たっては、指導警告をまず原則といたします。これに従わないなどの特に悪質、あるいは危険な違反に限っては青切符による取締りを行うことにより、目的である違反者の行動改善を促すこと、こういった取組をしっかりとやってまいりたいと考えております。問 取締りについては、まず切符を切るということではないということですね。
答 申し上げたとおり、まずはやはり指導警告これを原則といたしておりますので、報道等では即青切符というイメージが残っておりますが、やはり交通ルールを守っていただき、結果的に事故が起こらないことが私どもの目的でございますから、その点については、申し上げたとおりでございます。
国家公安委員会委員長記者会見要旨
実効性のある指導警告
運転に免許を必要としない自転車利用者に対して交通ルールを認識させる機会でもあることから、違反者自らの違反行為の危険性や交通ルールを遵守することの重要性について理解できるよう実効性のある指導警告を行う。
取り締まりの推進
警察官の警告に従わずに違反行為を継続したときや、違反行為により通行車両や歩行者に具体的危険を生じさせたときなどには、積極的に取締りを行う。
https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/kentokai/04/chuukanhoukokusyo-honbun.pdf
一時停止場所より手前で、警察官が「自転車が違反しないように」と「自転車も一時停止義務がありますから止まって確認してください」と大きな声でアナウンスしたにもかかわらず、一時停止しなかったのであれば、国家公安委員長がいう
「指導警告をまず原則といたします。これに従わないなどの特に悪質、あるいは危険な違反に限っては青切符による取締りを行う」
そのものだわな。
一時不停止の結果、交差道路通行車両にブレーキを踏ませるような危険性が高い行為は警察庁がいう「違反行為により通行車両や歩行者に具体的危険を生じさせたとき」に当たるのは言うまでもない。
なお「具体的危険」とは事故の発生ではない。
なぜなら事故発生時には違反に対し青切符を切ることはできなくなり、全件赤切符になるから(125条2項3号)。
法律上、交通事故発生時には青切符処理できないのだから、ここでいう「具体的危険」とは事故未満の危険を指すのは言うまでもない。
普通に考えれば、自転車に対する集中取り締まりを大規模(他都道府県に比較して)に行ったからこういう結果になったんだなと思うところ、陰謀論であるかのように解説するのがYouTuberらしさなんでしょうね。
正確な理解よりも陰謀論めいた論調にしたほうが、YouTuber的には都合がいいのでしょう。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。



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