PVアクセスランキング にほんブログ村
スポンサーリンク

安全運転義務。

blog
スポンサーリンク

T氏の理解では、自転車がクルマとの衝突を回避可能なのにしなかった場合に、安全運転義務違反が成立せず、クルマの中にいる運転手などに危害を及ぼせないという謎思考のようですが、

安全運転義務違反は、具体的に危害を及ぼすことは要件ではない。

(安全運転の義務)
第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

ひょっこりさんは安全運転義務違反が成立し有罪になっているのでして(より正確には安全運転義務違反妨害運転罪)。
千葉地裁松戸支部 令和7年6月26日判決や、ひょっこりさんの一度目のさいたま地裁判決でも明らかかと。

自転車ひょっこりさんの妨害運転罪と、判決文にみる謎。
ちょっと前に「ひょっこりさん」が自転車で妨害運転(再犯)し懲役一年の実刑判決になりましたが、この人、過去に同様の妨害運転罪で実刑判決を受けている(さいたま地裁 令和3年5月17日)のみならず、同判決文は裁判所ホームページにも公開されている。...

「危害を及ぼせない「ような」」なので、クルマに衝突すれば振動にびっくりして捻挫することもありうるし、その程度でも足りるのよね。

 

ところで、執務資料などにも書いてありますが、「他人に危害」には物損を含まない。
では物損事故であれば安全運転義務違反が成立しないのかというと、そうではない。

 

70条後段は「他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転」することを求めてますが、具体的事故の発生を要件とせず、あくまでも運転方法を規定している。
例えばクルマが歩道のガードレールに衝突したが怪我人がいなかったとしても、歩道に通行人がいたならば「歩道に通行人がいる状況においては、他人に危害を及ぼすおそれがある運転方法だった」として安全運転義務違反は成立する。

 

あくまでも状況における他人に危害を及ぼせないような速度と方法を求めていて、だから「道路、交通及び当該車両等の状況に応じ」としているのよね。

 

「道路、交通及び当該車両等の状況」を認識しながら他人に危害を及ぼせないような速度又は方法で運転しなかったなら、故意の安全運転義務違反が成立する。
「道路、交通及び当該車両等の状況」を認識せず他人に危害を及ぼせないような速度又は方法で運転しなかったなら、何らかの過失による安全運転義務違反が成立する。

起訴状公訴事実中第二の「大型貨物自動車を運転し、大阪市(略)道路を時速30キロ乃至35キロで北進中道路上に約50センチ突出た同人所有ビニール製固定式テントが設置されてあり反対側に駐車中の乗用自動車があつたのを前方約20mに認めた。此のような場合自動車運転者としてはこれら車輛及びテントの間はきわめて狭隘であるから前方特にテント及び前記自動車との間隔に留意して之等を注視し最徐行して進行し危険の発生を未然に防止しなければならない業務上の注意義務があるのにこれを怠り前記自動車のみに気をとられ漫然同一速度で前記自動車とテントの間を通過しようとしたため自車運転台上部右前を同テントに接触させて之を破損し、以て道路交通の状況に応じて他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなかつた」という点は事故が物的損害を発生させたのみであり、当時通行人もなかつたようで他人に危害を加えるような虞れはなかつたから道路交通法第70条に該当しない、従つて同法第119条第1項第9号によつて処罰することは出来ない。右第70条は他人に危害を及ぼさないような云々と規定されているので人の生命身体に対して危害を加える場合にのみ限定すべきである。因に同条は他人に危害云々といつており之は人を対象とする言葉であつて物を損壊した場合を含ませることは無理である。物の損壊の場合は損害と規定すべきで、人及び物の双方を対象とするときは損傷という字句がある。しかるに同条は其の表現を採用していないのは他人を人に限り他人の物を含ませない趣旨だからであると思う。

 

大津地裁彦根支部 昭和41年7月20日

路上に突き出たテントを破壊した事故ですが、「当時通行人もなかつたようで他人に危害を加えるような虞れはなかつたから」安全運転義務違反は成立しないとする。
逆にいえば、通行人がいる状況でテントに接近して衝突させる運転方法は「他人に危害を及ぼすおそれがある運転方法」にあたる。

 

T氏は運転レベル向上委員会並に道路交通法を理解してないから仕方ないけど、

 

70条安全運転義務における「他人に危害を及ぼさないような」とは、具体的に他人が死傷した結果を要求しているのではなく、例えば「急ブレーキを掛けさせた」程度でも成立しうる。
そして物損事故であれば適用できないという話でもなく、その状況において他の通行人などに危害が及びかねない状況と認められるならば成立しうる。

 

けど本当に不思議なのは、運転レベル向上委員会にしても執務資料を読み間違えているのよね。
「他人」には邸宅の住人なども含まれますが、「他人の解釈」と「危害の解釈」は別なのに混同している。

 

しかし、T氏は危険思考だなあと思うんだけど、ルールの解釈もわからないのに強弁するのはいつものパターン。

警察の逐条解説も「路側帯は交差点に含まれる」と。
先日のこちら。なかなか凄い根拠を探してくる人もいるんだなと思いましたが、調べてみたら解説書の交差点の定義のところで「道路から路側帯を除いた車道の交わる部分をいうものと解される」とありました。 pic.twitter.com/TXKawZfT...

T氏にしても、運転レベル向上委員会にしても、安全運転義務の解釈がわかってないのよね。。。
なお、事故があれば必ず安全運転義務違反があるわけではないのも当然。

コメント

タイトルとURLをコピーしました