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自転車部の高校生がバスと衝突!事故現場は道志みち。事故から考える安全性と教訓。

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先日、自転車部高校生が走行中にバスと衝突し、お亡くなりになるという痛ましい事故がありました。
お亡くなりになった方には、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

さて今回の事故ですが、ロードバイクに乗る者として、決して他人事ではない事故だと思っています。
私自身が直接的な関係者ではありませんが、残された者は事故を教訓としていくべきだと考えています。



事故の経緯

実はこの件、私は全く知らなくて読者様からのメールで知りました。

管理者様 いつも楽しく、またためになる見識をいただきありがとうございます。
当方は、まさに「ロードバイクが欲しい初心者」で、愛車購入まで貴サイトで色々と勉強させていただいています。

さて、先日の神奈川県相模原緑区の山道で起きました、自転車部高校生が下りで観光バスに追突し、死亡した事件を知り、大変ショックを受けております。
一点は、高校の自転車部における、指導の在り方とライディングスキルについて。今回の事故は片側一車線のダウンヒルで曲がりきれず発生しているようです。そこで、高校の自転車部の指導者の実情。ダウンヒル含めライディングスキルの練習法、習熟などについて
もう一点は、事故の責任の所在について。報道ではバス運転手は業務上過失致死として逮捕されていますが、見通しの悪い下りで、曲がり切れず飛び出してきたロードバイクを避けられるはずもないと思います。法規上、逮捕も理解できますし、今後の検分でバス運転手に過失なしとなる可能性もありますが、自転車側が交通弱者とはいえ、この件に限って言えば、ダウンヒルの技術も伴わない高校生、また指導者の責任が大きいように思います。
管理者様のお考えはいかがでしょうか?

普段はこういった質問はしないほうですが、この報道を聞き、下りが怖くなったことと、管理者様のお考えをぜひお尋ねしたく、メールしました

ご多忙とは存じますが、よろしくお願いいたします

 

まず事故の詳細はこちらです。

 

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事故現場は国道413号、通称 道志みちと呼ばれるところのようです。
この道は相模原市から山中湖に向ける道で、私も何度も走っていますが片側一車線の国道です。
私の知る限り、とにかく信号がない道路で、いわゆる道志道に入ってから山中湖あたりまで、信号は2か所くらいしかなかった記憶があります。(記憶は不正確ですが)

相模原から山梨方面に走行していたということですので、メインは登りです。
ただこの道志みち、アップダウンを繰り返しながら登っていくので、序盤はヒルクライムでも下りがありますし、下りもそこそこ急な場所もあります。

 

ダウンヒルの方向(山中湖→相模原)だと、時速60キロを超えるような場所もありますし、それでいて急なカーブもあるのでなかなかテクニカルなコースです。

 

今回の事故ですが、ロードバイク側から見て左カーブを走行中、対向車のバスの右側面と衝突したようです。
報道機関により若干の差があるのですが、いろいろ調べていくとロードバイク側のセンターラインオーバーがあったという報道がありました。

<8月6日追記>
管轄の津久井署に確認しましたが、どちらがセンターラインを越えたかどうかについては捜査中であり、またマスコミなどへの発表でもどちらがセンターラインを越えたかどうかは発表していないそうです。

先日の道志みち事故について【補足】。追記アリ。
先日、神奈川県の国道413号(通称 道志みち)において、高校生が乗るロードバイクと、対向車であるバスの事故について書きました。 この件ですが、当サイトの読者様からのタレコミ情報でして、私も本来ならばきちんと取材してから載せるべきだったと今は...

なお国土交通省のメルマガに、この事故の原因として【バスがセンターラインを越えた】と記載があります。
これについて確認したところ、バス事業者からの報告でそうなっているとのことです。

オーバースピードによるラインオーバーか?

峠の下りでオーバースピードになれば、カーブを曲がり切れません。
左カーブならセンターラインを越えてしまうでしょうし、右カーブなら歩道側に激突したり、崖になっていれば落下します。

 

今回の事故では、バスの運転手が逮捕されています。
今回、バス側にセンターラインオーバーがあったかどうかは報道を見てもわかりませんでした。
しかし、このような事故の場合、バスがラインオーバーがなかったとしても、逮捕されてしまうのが法律です。

 

逮捕=罪が確定ではありませんので、今後の捜査次第では不起訴になる可能性もあります。

 

今後の捜査次第ですが、ロードバイク側がキープレフトの走行をしていれば、バスが少しラインオーバーしてきても接触しない可能性が高いかもしれません。
私の記憶では、神奈川と山梨の県境付近に、やたらと狭くて自動車の対面通行が困難な場所があった記憶がありますが、今回は事故現場の詳細まではわかっていません。

 

峠の下りですが、ロードバイクはスピードが出ます。
その時にスピードを制御できていないと、センターラインオーバーして危険な目に合う可能性が高くなるわけです。

 

私の記憶では、相模原→山梨方向だと、下りで40キロ越えるような場所が何か所かあったような記憶があります。
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000132061.html

 

なんとなく覚えているような場所ですが、ここ2年くらいは道志みちを走っていないので、正確な場所はわかりません。
動画を見る限り、急な左カーブの場所です。



道志みちに要求されるテクニカルな面

道志みちを神奈川から山梨方向に走るとわかりますが、道志みちの山中湖付近は標高1100mくらいまで上がります。
山伏トンネルのあたりです。

 

相模原は標高もそんなにありませんので、神奈川→山梨方向だとヒルクライムコースといえます。

 

しかしこの道志みち、走ってみたことがある人はわかると思いますが、まずいきなり急な下り坂があったりします。
登って登って、一気に下って、また登るを繰り返すようなコースです。
なので下りで勢いをつけて登りを楽にしたいという思いが働きます。

 

それと同時に、基本はコーナーリングの連続です。
なのでヒルクライムでも、油断するとオーバースピードのコーナーリングが待っています。

私は下り坂では、安全性重視で下ハンドルを推奨しています。

下はハンドルの利点ですが、
・てこの原理で、ブレーキレバーを最小限の力で操作できる
・低重心になるため、コーナーリングで安定感が出る
・万が一落車しても、低い位置から落ちるのでケガの程度が軽くなる

 

道志みちのダウンヒルでは、私はほぼ下ハンドルです。
30キロ以上の距離を下ハンドルになってしまいますが、時折平坦でブラケットに持ち替えて休みますが、下ハンドルの連続です。

 

ところがこの道、結構見かけるのがブラケット持ったまま下っているロードバイクです。
見ていると、やはりコーナーリングで膨らんでいます。
重心が高くバイクを倒せていないので、どうしても膨らみます。

 

コーナーリングでは、カーブの出口方向に視線を送ることも大切です。
まっすぐ前を見ていては曲がれません。
左カーブなら、カーブの出口の左方向に視線を送ることで、自然と曲がれるのです。

 

テクニカルな面が要求されるコースなのは間違いないでしょう。

高校自転車部の指導

今回の報道では自転車競技部ではなくサイクリング部となっていますので、詳細は不明です。

 

高校自転車部の練習って、どうやっているか知っていますか?
もちろん、学校により違います。

 

私が前に聞いた話ですが、強豪校ですが基本は自主練習だそうです。
私のイメージでは、顧問が車を出してついていくもんだと思っていましたが、私が知っている高校では基本は自主練習のみで、部内の誰かと練習してもいいし、一人で練習してもいいそうです。

 

これがすべての自転車部に当てはまるわけではありませんでしょうけど、一から手取り足取り教えるというスタンスではないような気がします。
もちろん、学校により違うと思いますが。

指導者の管理責任についてですが、この学校のサイクリング部がどういう体制で指導していたのか、また指導者も一緒にいたのかなどまったくわからないので、何ともコメントできません。

 

よくショップレベルでの走行会があると思いますが、ほとんどの走行会では15歳未満は参加不可とか、保護者同伴が参加の条件となっていたりします。
これは単純に事故が起きた時の責任問題を回避したいという話でしょう。

 

このように予め、参加を拒むことで責任問題から回避しているショップもあります。
正直なところ、どれだけ目をかけて、どれだけ指導しても、公道を走る以上100%事故を回避する方法はありません。
100%事故を回避する唯一の手段は、乗らないことです。

 

100%事故の回避ができないから、だからこそ100%に近づける指導をする義務もあります。
どこかのクソみたいな指導者さんは、【やらなきゃ意味ないよ】と選手にパワハラしていましたが、そういう指導者は論外です。
高校では、ほとんどの学校に自転車部自体がありません。
これは参加希望者が少ないからという事情もあるかもしれませんが、一番の理由は【責任が取れない、顧問が常に練習を見ることができない】という事情もあるのではないでしょうか?

 

グラウンドでやるスポーツなら、指導者はグラウンドを見渡せば監視することはできますが、ロードバイクはそうはいかないですからね・・・

 

ロードバイクに乗るなら安全性を

近年、特に中高生でロードバイクに乗っている人は増えているように感じます。

 

ロードバイクは自転車ですので、自転車に乗ることができる人なら普通に乗りこなすことができます。
ですが当然ですが、ママチャリとは安定感が違いますし、スピードも違います。

 

ほとんどの人は、思いっきり踏み込めば時速40キロなんて余裕で出るでしょうし、下り坂なら50キロ、60キロは普通に出てしまうのがロードバイクです。
それくらいの速度になると、きちんと練習してテクニックを身に着けていないと、制御できません。

 

特に下り坂では、自分が制御できる速度を超えないようにすること、オーバースピードには十分注意が必要です。

 

ノーヘルとかはもはや論外です。

 

ちょっと前にロードバイク用のプロテクターについて教えてほしいという声がありアンケートしました。
http://roadbike-navi.xyz/archives/6041

 

プロテクターは身を守るために重要なパーツではありますが、それ以上に重要なのは自分の限界を知ることです。
自分の限界というのは、自分が制御できる速度はどれくらいなのかを知るということです。

 

コーナーリングで視線をコーナーの出口に向けるというのは、オートバイ乗りなら当たり前のように知っているテクニックですが、ロードバイクに乗る人は誰かが教えてくれるわけではありませんので、自分で調べる必要があります。
免許制なら、免許を取る前の講習でこういった指導もあるでしょうけど、免許制がないロードバイクでは自分の身を守るために、自分で勉強するしかないわけです。

 

某漫画にて、下り坂でブレーキング勝負みたいな表現があります。
要はレースで勝つために、ギリギリまでブレーキングせずに突っ込んで、一瞬だけブレーキングして速度を落とさずに曲がるみたいなところです。

 

自分もそうでしたが、学生の頃ってこういった漫画の影響を受けやすいですよね。
こんなブレーキングを公道でしたら、多くの人は爆死します。

 

当サイトにはいろんなメールが来ますが、それなりに多いと思うのは【私は下り坂でスピードを出すことに興味がないので、とにかく低速です】というものです。
これはこれで安全性を確保する重要な手段です。

 

速い奴が偉いみたいな風潮があるロードバイクですが、確かにレースでは速い奴が偉いでいいんだと思います。
サイクリングでは、速い奴よりも安全な奴のほうがむしろ称賛されるべきなのかもしれませんね。

 

信号無視するとか、並走するとか、こういったものも危険です。
いかに自分の身を守るか、これが大切なんです。

安全性の確保という意味では、テクニックだけでなくメンテナンスも大切です。
ちょっと前に紹介したケースですが、ラテックスチューブがバーストしたという話がありました。
http://roadbike-navi.xyz/archives/6173

 

この件ですが、最終的には【タイヤとチューブが噛みこみしていたんだろう】という結論に落ち着きました。
ちょうと速度を落としていたところでバーストしたようなので、落車してないそうです。

 

ですが、こんなバーストです。

これが時速60キロのダウンヒル中だったら、間違いなく爆死していたでしょう。

 

メンテナンスにより防げる事故って必ずあると思うんですよね。
もちろん、想定不可能な走行中のメカニックトラブルが起きることもありますので、100%回避することはできません。

 

しかしながら、自分の努力で防げる事故は、防げるような努力はすべきでしょう。
ちなみに私も初心者時代、タイヤとチューブが噛んでいることに気が付かずに走行していて、走行中に後輪が破裂したことがあります。

 

今だから、無事だったから笑い話で済んだわけですが、これで落車して死んでいたら笑えません。
ちなみにこの時、馴染みのショップでチューブが噛みこまないようなテクニックを教わったのですが、人間って何かあった後の注意なら聞き入れますが、何もない状態での注意って頭に残らないもんですよね。

例を挙げると、一度もパンクしたことがない人にパンクの危険性をいくら語っても、聞き流されたりします。
前に横浜であった事故ですが、スマホを操作しながら電動アシストのママチャリに乗り、お年寄りをひき殺してしまった事件がありましたよね。
そんな事件があった後でも、横浜ではスマホしながらのママチャリはいまだに多いのです。

自分の身に降りかかったことなら、注意されたら聞き入れやすいです。
まったく見ず知らずの人に起こった悲劇は、多くの人が【俺は関係ないし、スマホしながらでも事故らないから大丈夫】とでも思うのでしょうか?

 

死にたくないなら、今回の高校生の事故を教訓にして、頭の片隅にでも下りカーブの危険性を置いておくことが、彼の死を無駄にしないことになるのではないでしょうか?

 

※ご関係者の方、もし不愉快に思うような表現、事実誤認などがありましたら、ご指摘ください。

最後にアンケートです

下り坂でオーバースピードなどでヒヤッとしたことがありますか?
今回のアンケートでは複数回答可能です。

 

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どうぞよろしくお願いします。

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コメント

  1. bok より:

    https://twitter.com/barubaru24/status/1026009651559596033
    こちらの件ですが、続報があってバス側のセンターライン越え
    が原因だったそうです。

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      この件ですが、bok様からのタレコミの後、管轄の津久井署に電話して聞いてみました。
      結論から言うと、どっちがセンターラインをはみ出したか、ということの公表はどこにもしていないとのことでした。
      新聞社などへのプレスリリースも、【自転車側が下り左カーブを走行中、対向車のバスと衝突し、死亡者一名、負傷者一名、バスの運転手が逮捕】、ということくらいしか発表していないそうで、それ以外のことは警察として公表していないそうです。
      現在も捜査中の案件であり、警察としてこのメルマガの件は認知していないとのことです。

      なぜに国土交通省がこのような発表をしているのかわかりませんが、管轄警察署の課長さんが言うには、このメルマガについては知らないそうです。

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