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現行犯逮捕の必要性と妥当性。

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運転レベル向上委員会の二枚舌シリーズとも言えるのですが、

片側二車線の幹線道路を横断した自転車との衝突事故について、逮捕は必要なかったと主張している。

 

運転レベル向上委員会の持論は、「現行犯逮捕=加害者の過失のほうが大きいから」「現行犯逮捕=警察が加害者の過失を認定したから」「現行犯逮捕されていない=被害者のほうが過失が大きいから」なのよね。
現に過去の解説でも、現行犯逮捕されていないことを理由に加害者が青信号だった可能性が高いと主張していた。

「現行犯逮捕されてない=青信号」という誤った考え方こそが問題。
運転レベル向上委員会の情報処理については以前から問題があることを指摘してますが、運転者が逮捕されてないことから、クルマの信号が青だった可能性が高いと主張している。もはや何を言ってるのか疑いますが、例えばこちら。青信号の交差点を通過しようとし...

現行犯逮捕というのは、「逃亡又は証拠隠滅のおそれがあるとき」に行うものであり、どっちの過失が大きいか?という観点で行われるものではない。
要するに、従来から主張してきた持論だと今回のケースは説明がつかないから、逮捕する必要はなかったのだという話に持っていき、警察批判に転嫁しているのよね。

 

現行犯逮捕はこのような要件で行われる。

現行犯逮捕においても逮捕の必要性(逃亡または罪証隠滅のおそれ)が要件となるか否かについて検討するに、刑事訴訟法及び同規則には、逮捕の必要性を現行犯逮捕の要件とする旨の明文の規定が存しないことは、控訴人主張のとおりであるが、現行犯逮捕も人の身体の自由を拘束する強制処分であるから、その要件はできる限り厳格に解すべきであつて、通常逮捕の場合と同様、逮捕の必要性をその要件と解するのが相当である。

大阪高裁 昭和60年12月28日

※なおこの判例では現行犯逮捕の要件を満たさない違法な逮捕だったしている。

 

さて。
報道を見る限り、加害者は容疑を認めている供述をしているらしい。
供述は供述にすぎず、証拠隠滅の可能性があるなら現行犯逮捕する必要はあるし、「逃亡のおそれ」とは取り乱して自殺する可能性も含めた話なのよね。

 

報道を見ても、現行犯逮捕する必要があったかを判断できる材料はない。
しかし運転レベル向上委員会は持論と整合性が取れなくなるから、警察批判に転嫁しているのよね。

 

しかもあれだけ「逮捕=悪確定」という話を力説しては容疑者を批判してきたのに、逮捕=悪確定ではないという二枚舌まで披露している。
持論が間違っていたのだから、持論を否定して正しい見解にすべきところ、警察批判に転嫁してしまうのは間違いを認めない姿勢そのものなのよね。

 

正しく理解してないと、いつか持論では説明つかないことが起きる。
そのときに持論を訂正して正しい理解にアップデートする人と、持論に固執する人では差が出る。

 

なお、本件について「現行犯逮捕が妥当か?」は報道から判断できる人はいませんが、実名報道については疑問。
これは全ての交通事故事案について言えるのですが、実名を晒すことで、運転レベル向上委員会のようなYouTuberが事故とは関係がない情報をいろいろ探ってごちゃごちゃいうだけの話だし、どうせその段階で間違えておかしな誹謗中傷になるのがオチ。

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