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イエローのセンターラインの意義。

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こちらについて思うのですが、

危険性云々の話は置いといて、イエローのセンターラインについて語ろうと思う。

5 車両は、次の各号に掲げる場合においては、前項の規定にかかわらず道路の中央から右の部分(以下「右側部分」という。)にその全部又は一部をはみ出して通行することができる。この場合において、車両は、第一号に掲げる場合を除き、そのはみ出し方ができるだけ少なくなるようにしなければならない。
四 当該道路の左側部分の幅員が六メートルに満たない道路において、他の車両を追い越そうとするとき当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限るものとし道路標識等により追越しのため右側部分にはみ出して通行することが禁止されている場合を除く。)。

イエローのセンターラインは17条5項4号の道路標示ですが、この規定は前半と後半に分かれる。

 

◯前半
追い越しする場合には右側にはみ出してもよいが、道路右側を見通すことができ、対向車の妨害にならない場合に限定する。

◯後半
前半で言った「追い越しのためなら右側にはみ出してもよい」という話は、イエローのセンターラインがある場合には除外。

 

さて。
イエローのセンターラインは昭和46年道路交通法改正で新設されたもの。
なぜ新設する必要があったのかについてはこちらが詳しい。

もともと車両が追越しをする場合、道路の右側部分にはみ出して行われるもの(甲の態様)と道路の左側部分のみで行われるもの(乙の態様)とがある。

乙の態様の追越しは、甲の態様の追越しに比べて危険度が低いことから昭和46年6月改正以前は、法30条の法定追越し禁止のみで一応十分であると考えられていた。
したがって法30条の規定に基づく公安委員会の追越し規制は、危険度の高い右側部分へのはみ出しによる対向車との衝突を防止することを主たる目的として運用してきた。
特に法17条5項4号の「当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限る。」という右側へのはみ出しの判断を個々の運転者の判断に委ねることが不適当な場合には、あらかじめ法30条の規定に基づく規制として、右側部分へのはみ出し通行することが危険な場所を追越し禁止場所として指定するという運用を行ってきたため、当該禁止場所において、危険度の低い左側部分での追越しをも一律に禁止するという結果になり、実務上においても追越し禁止の標識に「前車が二輪である場合を除く」という補助標識を付置して、実質的には右側部分へのはみ出しのみを禁止する規制が一部府県において行われていた。
右のような矛盾を解消するため昭和46年6月の改正で
○追越しのための右側部分はみ出し通行禁止(法17条5項4号)
○追越し禁止(法30条)
の2つの態様に分けて規定された。

関東管区警察学校教官室 編、「実務に直結した新交通違反措置要領」、立花書房、1987年9月

追い越しには右側通行する「甲の態様」と左側部分で完結する「乙の態様」がある。

そして昭和46年に「はみ出し追い越し禁止」を新設する以前、追い越し禁止規制(30条)は主に右側にはみ出しすることを規制する意味で運用していた。

 

元々右側はみ出し追い越しする場合には、「当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限る」としているけど、運転者がそれを判断することが不適当な道路にて一律右側はみ出し追い越しをさせないために「追い越し禁止」(30条)で規制していた。

 

しかし「追い越し禁止」を使った場合、左側部分で完結する二輪車の追い越しも規制されてしまう。

「甲の態様」を規制したくて30条の標識を立てたら、「乙の態様」まで規制されてしまう。
そこで一部の府県では、「前車が二輪である場合を除く」という補助標識を使いだした。
その結果、本来規制したかった「右側はみ出し追い越し」が容認されてしまう笑。

「前車が二輪である場合を除く」という補助標識を使いだした理由は、道路左側部分で完結する追い越しは規制対象ではないことにしたかった。
しかしその補助標識を使うと、前車がオートバイのときには右側はみ出し追い越しが容認されてしまう。

 

この矛盾を解消するために、右側はみ出し追い越し禁止という規定を昭和46年に新設したという。

 

ところで、イエローのセンターラインを使う目的の一つに、「当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限る」という右側通行の要件を運転者の判断に委ねるまでもなく一律禁止することがある。
一本目の動画をみるとわかるんだけど、追い越しされた直後にダンプカーは対向車とすれ違いしていて、しかもすれ違いした後には見通しが良くない緩やかな左カーブになっている。

 

思うに、長く続く直線区間については、カーブの手前100~150mくらいは別として、イエローのセンターラインではなく白線でもいい気がした。
というのも、ダラダラとイエローのセンターラインを続けるから「はみ出し通行ダメ絶対」というこの道路標示の重要性が薄れてしまうのであって、白線とイエローを細かく使い分けたほうが、イエローラインの重要性を理解しやすいのではなかろうかと。

 

警察庁からはイエローのセンターライン区間について見直しを検討する通達も出ているけど、本来、イエローのセンターラインって必殺技みたいな存在だと思うのね。
常に必殺技を出すヒーローがいたら、それはもはや必殺技ではないだろと。

 

例えは悪いかもしれないけど、賄賂ってここぞというタイミングでのみ出すから効果があるのであって、常に賄賂を出していたらその効果は薄れるわな。

 

「当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限る」という判断を運転者に委ねることなく、一律禁止するのがイエローライン。
しかしそれがダラダラ続けば、結局運転者が勝手に「当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限る」だろうと判断しだすのがオチなんじゃなかろうか。

 

ちなみに延々と何キロもイエローラインを続ける理由を考えたときに、「公安委員会の意思決定」という仕組みにも問題があると思う。
イエローのセンターラインは公安委員会の意思決定が必要で、始点と終点の住所地を登録する必要があるんだけど、イエローと白線をこまめに切り替えたなら、公安委員会の意思決定内容があまりにも面倒になるのよね…

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