凄く変な解説に思えるのですが、こちら。
三点ほど謎解説がある。
報道はこちらになります。

イメージはこう。
同じ車に2回はねられ高齢女性が重体
スーパーの駐車場で高齢女性A(77)が高齢女性B(77)をはねる
↓
現場に居合わせた高齢女性Aの知人男性(65)が運転を代わり、事故処理のため車を移動させようとする
↓
知人男性、ギアを間違えて高齢女性Bと女性2人もはねる
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女性の1人は男性の妻 pic.twitter.com/ZNHpqbjJ1Q— Tokyo.Tweet (@tweet_tokyo_web) May 27, 2026
まとめるとこうですよね。
◯第一事故
| 運行供用者&運転していた人 | 被害者① | 被害者② | 被害者③ |
| 77歳女性 | 77歳女性 |
◯第二事故
| 運行供用者 | 運転者 | 被害者① | 被害者② | 被害者③ |
| 77歳女性(第一事故加害者) | 65歳男性 | 77歳女性(第一事故被害者) | 55歳女性 | 63歳女性 |
第一事故と第二事故に分かれ、第二事故の直接的な加害者は「運転を変わったという65歳男性」ですが、自賠法3条によると人身損害の賠償責任は運行供用者(自己のために自動車を運行の用に供する者)にあり、77歳女性が運行供用者と考えられるのだから、被害者は77歳女性の保険をあてにして損害賠償請求すれば足りる。
対人賠償責任保険(任意保険)は、自賠法による賠償責任が生じた際にも支払うとしているのだから、第二事故の直接的な加害者である65歳男性の他車運転特約を持ち出すまでもないかなと。
まあ、運転者限定特約がついているとかなら別でしょうが。
「誰に賠償責任が生じるか?」と、「被害者視点で誰に賠償請求するか?」は必ずしも一致するわけではない。
第二事故については、77歳女性に「運行供用者責任」、65歳男性に「民法上の賠償責任」が生じると思われますが、被害者からすればどちらが支払うか?はわりとどうでもいい話で、きちんと支払ってくれればよいのでして。
複数の賠償責任者がいたとして、被害者からすれば賠償能力があるところに請求するのが通常。
賠償能力がないところに請求訴訟をしても、意味がないのよね。
通常、特殊な限定特約をつけてない限りは、第一事故も第二事故も77歳女性の保険でカバーされると思われる。
なお刑事責任は第一事故について77歳女性、第二事故については65歳男性が問われる。
二点目。
道路交通法上の道路に当たるか?(道路交通法が適用されるか)が重要だというが、

刑事、民事ともに道路交通法上の道路であるかは関係ない。
刑事でいう過失運転致傷罪は、「運転上必要な注意を怠ったか?」が問われ、道路交通法違反があったかではない。
行政処分についても、道路交通法の適用があるなら通常の点数制度による処分になるが、道路交通法の適用がないなら道路外致死傷として実質的に点数制度と変わらない処分になるのだから、道路交通法の適用があるかは何ら重要なポイントではない。
道路交通法の適用があるかないかが問題になるのは、過失運転致傷罪で評価されてない道路交通法違反が伴う場合、具体的には酒気帯び運転やひき逃げの場合のみなのよ。
知識をひけらかすという意味以上に、道路交通法の適用があるかないかは何ら重要なポイントにはなり得ない。
三点目。
過失割合の算定を判例タイムズ39号から引用し、歩行者10%、クルマ90%だという。
第一事故によって負傷し、クルマが停止した以上は「それ以上前進しない」と考えるのが当たり前だし、ましてや負傷していて動けないならなおさら。
第二事故について、被害者に「過失」を認める余地はない(=基本過失割合が適用されない)と考えるのが通常のところ、

運転レベル向上委員会は、「駐車場事故」という事実のみに着目して過失という概念を見失っている。
判例タイムズ39号には、基本過失割合の前提を理解し、事故態様のみで当てはめることはやめろという趣旨のことが書いてありますが、
運転レベル向上委員会は、例えば右直事故なら基本過失割合からスタートすることを頻繁に力説している。
しかし、基本過失割合の前提が崩れている事案については、基本過失割合を適用しないことは常識なのでして、
駐車場内で事故により負傷している状態で、さらに停止していた加害車両がさらに突っ込んできたという事案のどこに「歩行者の過失」を認める余地があると考えるのか謎。
第一事故によって負傷して横たわる被害者の「過失」って、速やかに車両通行スペースから退避することになってしまいますが、
負傷して横たわる人に、退避しなかったことを「過失」というのは、運転レベル向上委員会だけだと思われる。
運転レベル向上委員会は大分194キロ事故についても、基本過失割合を力説して右折車のほうが過失が大きいと強調していたけど、

民事では著しい高速度の場合に基本過失割合を適用しないことが通常だし、刑事判決文をみても、右折車0%で合意していることが窺える。
しかし基本過失割合の適用前提を理解してない運転レベル向上委員会は、現実世界とは異なる独自論を語り、判例タイムズに記載されていることも全く読み取れていない。
過失という概念を理解しないまま過失割合を語るのは無理筋なのよ。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。


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