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歩道橋を通行する自転車のルールとマナー。

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この人について思うのですが、

言いたいことはわからないでもないのですが、この人ってわりと自らが交通ルール違反している動画をSNSにアップしている印象しかなくて、

例えばこれは、徐行場所違反(42条1号)と右折方法違反(34条3項)にあたる。

生活道路のほうが二段階右折遵守が必要かと思う。
以前書いた記事にご意見を頂きました。個人的には生活道路のほうが二段階右折遵守が必要と思ってまして、二段階右折しないとこういう逆走危険プレイになるのですよ。最後に、いまだに我が家周辺で当たり前のように走り回るナンバー無し違法電動キックボード。...

以前読者様から、この人が普通に並走している画像をSNSにアップしていることも教えてもらいましたが、交通ルールやマナーに厳しい人というわけではなくて、単に自分が気にくわないものを叩きたいだけなんだろうなと。
自分に甘く他人に厳しい人なのかも。

 

ところで、この人がアップした画像によれば「自転車の人はおりて通りましょう」という推奨表現になっているのに対し、「原付は通れません」という禁止表現になっている。
さて、歩道橋とは道路交通法上、いったいなんなのか?という話になりますが、警察庁は以下の質疑回答をしている。


スロープ付の横断歩道橋は、原動機付自転車の通行が事実上可能であるが、このような横断歩道橋は車道であるか、それとも歩道であるか。

 


スロープ付の横断歩道橋は、道路交通法第2条第1項第2号にいう歩道に該当する。
(理由)
歩道とは「歩行者の通行の用に供するため縁石線又は柵その他これに類する工作物によつて区画された道路の部分」をいうが、横断歩道橋は歩行者の道路の横断の用に設けられたもので、それ自体が「工作物によつて区画された道路の部分」と認められるからである。

 

交通法令質疑応答コーナー(月刊交通)、警察庁交通局・道路交通研究会、東京法令出版、1981年3月

普通自転車は「車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき」には歩道通行が可能なわけで(道路交通法63条の4第1項3号)、歩道橋がある場所を横断する際には多くの場合「やむを得ない」に当てはまると考えられるから、画像の状況が違法だとは言えない。
要するに、歩道橋を自転車が通行することを禁ずる法律はないが、事故防止の観点から自治体的には「おりて渡ってほしいな」という話でしかない。

 

自らは交通ルール違反をしてSNSにアップするのに、他人の交通違反とも言いがたいマナーの問題を非難するのもなかなか不思議。

 

ところでこの方、交通ルールやマナーについてしばしば取り上げてますが、ややこしいことに誤った解釈で他人を批判することが散見される。
例えば「ブルベは道路使用許可を得てないからグレー」などと語りますが、

そもそも道路使用許可を勘違いしている。
道路使用許可は、各都道府県の公安委員会規則に列挙された行為について許可を取れというルールだと勘違いする人が絶えない。

(道路の使用の許可)
第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ。)を受けなければならない
四 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者

この規定をきちんと読めばわかるんだけど、公安委員会が定めた行為のうち「一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為」について許可を取れというルールである。

「一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為」の例としては、たとえば、仮装行列、舞踏行進、パレード、マラソンその他競技会のランニング等が、この範疇に入るだろう。しかし、それはあくまでも一般交通に著しく影響を及ぼす程度のものであることを必要とする。

木宮髙彦、岩井重一、「詳解道路交通法」、有斐閣ブックス、1977

YouTuberがロケーションするのに道路使用許可を必要としないのは、一般交通に著しく影響を及ぼす程度のものではないから。
これは旧法との差異からも明らかでして。

道路交通法(以下単に法という)第77条第1項第4号により公安委員会が定めることを委任されている行為の範囲は、法自体において明示するところの、一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為であることを前提とするものであることは、法文上疑をいれる余地がないばかりでなく、道路使用の許可に関し規定した旧道路交通取締法第26条が「左の各号の一に該当する者は命令の定めるところにより警察署長の許可を受けなければならない」としその第4号において「道路において公安委員会の定める行為をしようとする者」と規定して右法条に基づき公安委員会が定めることのできる行為の範囲を法自体で何ら限定していなかつたのに対しこれを現行法のように改正するにいたつた立法の沿革に徴しても明らかであるから、法第77条第1項第4号の規定により公安委員会が定めた行為であつても、一般にそれが法にいわゆる一般交通に著しい影響を及ぼすような行為に該当すると解することができなければ、法定の要許可行為とならないことはいうまでもない。そして、ここに一般交通に著しい影響を及ぼすような行為とは、検察官所論のとおり、必ずしも現に一般交通に著しい影響を及ぼす行為に限るものではなく、一般交通に著しい影響を及ぼすことが通常予測し得られる行為、換言すればその意味で一般交通に著しい影響を及ぼすおそれのある行為であれば足りると解すべきことは、法第77条第2項第1号第2号の規定の存することからしてもうかがわれるところであるけれども、その「一般交通に著しい影響を及ぼす」ということが意味する一般交通に与える支障の程度については、法が例示する「祭礼行事」や「ロケーシヨン」の概念から一般に連想されるところの内容にかんがみ、又法第76条において道路において禁止行為として掲げるものの多くが、道路においてそのようなことをする行為自体において不当視されるものか若しくは社会的に無用行為と見られるもの等であるのに反し、法第77条の定める道路の使用に関する要許可行為の中には、その道路における行為自体が公益上若しくは社会の慣習上有意義であると考えられるものあるいは個人の表現の自由、生活上の権利に関するもの等も含まれるので、これと道路における危険の防止ないし交通の安全と円滑を図る必要とを調和させその妥当な限界を画するため、とくに「一般交通に著しい影響を及ぼすような行為」でなければならないという条件が置かれたものと考えるときは、それ(前述の「一般交通に著しい影響を及ぼす」ということが意味する一般交通に与える支障の程度)は相当高度のものを指すと解さなければならないところで、法第77条第1項第4号の規定に基づき制定された東京都道路交通規則(以下単に規則という)第14条がその第8号に掲げるところの「交通のひんぱんな道路において、……物を……交付すること。」の場合について考えるに、検察官は「交通ひんぱんな道路において物を交付する行為は、抽象的に一般交通に著しい影響を及ぼす行為であるとともに、法が公安委員会に要許可事項として規制することを委任した範囲内の行為である」と主張するけれども、原判決のいうように、単なる「物を交付すること」という概念は甚だ広汎かつ包括的であつて、たとえそれが社会通念上いわゆる「交通のひんぱんな道路において」なされるという場合であつても、その交付の規模、態様等を度外視してそれ自体から一般的に一般交通に対する影響の程度を判然と考えることは困難であるから、祭礼行事やロケーシヨンの場合等と異り、規則に定めた前掲行為から一概に、それが前述の意味での一般交通に著しい影響を及ぼすことが通常予測し得られるもの、換言すれば法にいわゆる一般交通に著しい影響を及ぼすような行為であるとは即断し難いのであつて、原判示の通り、それが多数集団によつてなされる等の事例においてあるいは一般交通に著しい影響を及ぼすことがあるとみられる場合が考えられるとしても、当該交通状況のほかその規模、態様等方法のいかんを問うことなく、すべて一般交通に著しい影響を及ぼすおそれがあるということはできない。しかし、それだからといつて、規則の定めた前掲規定をもつて直ちに法の委任の範囲を超えた無効のものであると断じ去るのは必ずしも妥当ではなく、法の委任の趣旨に照らし法第77条第1項第4号の規定との関連において考えると、むしろ、原判決のいうように、公安委員会は「一般交通に著しい影響を及ぼすような方法により」物を交付する場合に限る趣旨において前掲規定を設けたものと解すべきであるとするのは決して不当ではない。

(中略)

同所における当時の交通状況に照らして考えると、被告人らの本件印刷物の交付が、一般交通にある程度の影響を及ぼしたことはこれを否定できないにしても、前述の意味での一般交通に著しい影響を及ぼすおそれがあつたとは認め難く

東京高裁 昭和41年2月28日

そして同号にいう「一般交通に著しく影響を及ぼす程度のもの」とは、「一般交通に与える支障の程度は相当高度のものを指すと解さなければならない」と東京高裁は判示する。

 

そして同判例等に基づき、一般的に想定されるブルベの規模や状況であれば「要許可行為には当たらない」と警視庁、埼玉県警から回答を得ている。

最近クラブの代表になった人は知らないと思うので説明しておくが、2009 年、当時の AJ 副会長だった納見さんが埼玉県警と警視庁に赴いた。ブルベを主催するにあたり、警察や所轄官庁に対して道路使用許可の申請や何らかの連絡などを行わなければならないのか確認を取った。結果、道路使用許可は不要で、するとすれば(しなくても良いが)、各警察署に事前連絡しておく程度との回答を得ている。

https://www.audax-japan.org/wp01/Documents/141108-board-meeting_v1.pdf

記述内容からしても一般的な規模のブルベ全般について質問をし、一般的な規模のブルベ全般について回答を得たのは明らかですし、同じ条文なのに都道府県警察によって差が出ることは法律上あり得ない。
法解釈、判例、実際の警察から得た回答を総合的にみたときに「許可を得てないから一部グレー」と捉える余地は全くありませんが、

 

いくらなんでも偏見、無知と言わざるを得ないのよね。

 

この人の言説って、こうした偏見や無知から来るものが散見される。
大丈夫なのか心配だし、偏見や無知をベースに他人を批判するのもどうかと思うし、さらにいうなら「お前がいうな」でしかないわけよ。

 

歩道橋の話に戻りますが、道路交通法上、歩道である以上はやむを得ないと認められるときには自転車が通行することは可能。
ただし地上合流部などは死角があり、スピードも出やすいことからおりて渡ることが推奨されるのは言うまでもない。

 

しかし、特段の違反も認められない画像について批判するのも不思議だし、そもそもこの人は数々の交通違反動画や画像をSNSにアップしている。
こういう人をみるとまさに反面教師というか、「まずは自分から」なんでしょうね。

 

なお歩道橋が「歩道」である以上は、歩道橋を通行する普通自転車は徐行義務があることをお忘れなく(道路交通法63条の4第2項)。
理屈の上では、歩道橋を「歩行者用道路」にして自転車を締め出すことは可能と考えられますが、それをせず自治体発信のマナー程度にしているのは、警察的には交通規制をする必要性を感じていない表れなのかも。

コメント

  1. 元MTB乗り より:

    押して歩きましょうは、見落としてない限り守ってますが、守られてるケースを見るのは稀ですね。スピード出ない登りなら兎も角、ママチャリでも容赦なくスピード出る下りでも押し歩きする人は絶滅危惧種な感です。
    そもそも、車道が自転車禁止じゃない限りは歩道に入る事は無いので、歩道橋を使う事はほぼ無いですですが(どっかの幹線道路は跨線橋を自転車禁止にしときながら、踏切は無いは、歩道橋は階段の端に10cmの申し訳程度のスロープしかないとか、跨線橋を走らせないならもう少し設備を整えて欲しかったり。もう二度と通らないですが。)。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      現実的に歩道橋を通行しないといけない場所はまれですが、そもそも自転車に乗ったままだと通行しにくい構造(スロープが狭すぎるなど)も多いかと。

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