人間の思考回路には時々驚きますが、
6月10日に、吹田市岸部にある国立循環器病研究センターから出庫する際に、高齢の男性が運転する自転車に突っ込まれました。
目撃者がいるのですが、目撃者の方の話では「高齢男性が車に向かって突っ込んでいった。体は車体に触れてない。」
と証言して下さってます。
続く→#当て逃げ #事故 pic.twitter.com/jpgQofp5rd
— A (@A3783606596863) June 21, 2026
これを「自転車が悪い」とか「自転車が当てにきた」と捉える人がいるらしい。
自転車の側面後部に衝突していることをみても、これはクルマが自転車に当てに行ったという事案なのよね。
死角がどうのこうのとも言ってますが、路外から歩道を横断して合流しようとする際には、歩道の死角消除義務がありまして、典型的には①微発進と一時停止を繰り返す、②通行人や助手席の人に死角の安全確認を依頼するなどが刑事裁判で認められてきた。
一例としては、広島高裁 令和3年9月16日判決。

この判例では歩道を高速度(時速39.6キロ)で通行していた自転車に、ガソリンスタンドから歩道を横断し車道に合流しようとしたクルマの事故。
なかなか興味深いことに、「一時停止して安全確認すべき注意義務違反」を認定した一審判決に対し、広島高裁は「是認できない」として破棄。
一時停止しても死角消除はできず事故は防げなかったとし、「本件歩道手前で一時停止した上,小刻みに停止・発進を繰り返すなどして,本件歩道を通行する自転車等の有無及びその安全を確認して進行すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り,本件歩道手前で一時停止せず,本件歩道を通行する自転車等の有無及びその安全確認不十分のまま漫然時速約4.2kmで進行した過失」を認定し有罪とした。
この微発進と一時停止を繰り返しながら死角消除すべき注意義務違反を認定した判例はいくつもありますが、いわゆる多段階停止ですよね。
逆にいえば、微発進と一時停止を繰り返しながら死角消消除して注意していたのに、回避不可能な速度やタイミングで自転車が突っ込んできたなら無罪になる。
しかし冒頭の事故について、自転車が突っ込んできたと考える人がいるのはなかなか恐ろしい。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。


コメント
前に飛び出してきた、と言うなら百歩譲って理解できますが。車の方、こう言うの多いですよ。自転車含めて横車は押せないのに。
コメントありがとうございます。
まあ、いろんな考えの人がいるから争いが絶えないのでして。
動画を見る限り、少しハンドルを右に寄せてるようにもみえますね
完全停止で自転車をやり過ごせたら・・・と思います
コメントありがとうございます。
映像からすると、クルマに非が大きいですよね。