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ディスクブレーキのロードバイクは、フレーム&フォーク重量に注意なんだそうです。

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近年、メキメキと勢力を伸ばしているディスクブレーキのロードバイク。
次に買うならディスクにしようと思っている人もいるでしょうし、最初の一台からディスクブレーキを選ぶ人もいるでしょう。




 

多くの人がご存知だと思いますが、ディスクブレーキ用のフレームとフォークは、どこのメーカーのモノでも、重たいものが多いです。
これにはちゃんとした理由があります。

ディスクブレーキのメカニズム

まず知っておかなければならない点ですが、制動力というのはあくまでも地面とタイヤの摩擦により起こります。
それを起こすためにホイールの回転を減弱するわけですが、リムブレーキとディスクブレーキではそのメカニズムが違うわけです。

リムブレーキの場合、リムの回転を減弱させ、すぐ近くにあるタイヤにその制動力を伝えます。
一方のディスクブレーキの場合、ホイールの回転を減弱するための力は、ハブで起こります。
ホイールの中心であるハブで減弱する力が起こり、それをスポークを介してリムの回転を止めようとするのがディスクブレーキです。

 

ホイールの中心で強い制動力が生み出されるので、フォークやフレームのエンド部にも大きな力がかかります。
特にローターが付いているフォークの左エンド部や、フレームの左のリアエンド付近には強烈な力がかかるとされています。

 

ディスクロードの創成期、まず最初に登場したのはエンド幅135mm、クイックリリースのフレームでした。
MTBなどのディスクブレーキでは、クイックリリースではなくスルーアクスルでした。
スルーアクスルを採用する理由は、剛性を高めないとハブで生じた制動力を受け止められないからでした。
ハードブレーキングで車輪がズレる恐れがあるということですね。

創成期、なぜディスクロードがクイックリリースだったかというと、開発担当者の意見よりも営業担当者の意見が勝ったからとも言われています。
要はすぐにホイール交換できるクイックリリースじゃないと普及しないし売れないと。

 

ですがクイックリリースのディスクロードは1年程度で消滅し、その後はスルーアクスルに変わっていきました。
スルーアクスルの規格も各社様々でしたが、シマノが推進したフロント100×12mm、リア142×12mmに規格が定まりつつあります。

 

現存するモデルで、ディスクブレーキのロードバイクではクイックリリースのままなのは、私が知る限りFELTのVR60くらいです。

《在庫あり》【ボトルプレゼント】FELT(フェルト) 2019年モデル VR60[アルミフレーム][ロードバイク・ロードレーサー]

 

ほかにも探せばクイックリリースのままの車種もあるかもしれませんが、VRシリーズはVR40以上は全てスルーアクスルになっています。

ディスクブレーキ車は、フォークエンドやフレームエンドの強度が必要

今までのリムブレーキのロードバイクのフレームでは、フォークやフレームのエンド部を柔らかめにして動かして振動吸収する方向性でした。
しかし上でも書いたように、ディスクブレーキはハブ側制動なので、ハブ近辺のエンド部には強い力がかかります。

 

リムブレーキと同じ感覚でディスクブレーキ用のフレームを作ると、強度不足でフォークが割れるとかフレームが割れる可能性もあるそうです。
そのため、リムブレーキ用フレームに比べて、ディスクブレーキ用フレームは強度を上げる必要があります。
同じカーボン素材で同じような設計で強度を上げようとすると、当然ですが重量が増します。
厚みを持たせるか、太く作るかしかないですもんね。

 

先日紹介したLOOKの2019年モデルですが、
http://roadbike-navi.xyz/archives/6984

 

軽量クライミングフレームの785 Huez RSは、リムブレーキフレームはフレーム重量730g、フォーク重量280gですが、ディスクブレーキ用フレームはフレーム重量840g、フォーク重量420gと重めになっています。
これは当然、ディスクブレーキによるフレームとフォークへの負荷を考えてのことでしょう。

 

これは真相は不明な情報なのですが、某社のディスクブレーキ用フレームにて、そこそこフォーク折れが出ているという話もあるようです。
某自転車屋のブログに書いてありました。

 

フォークが軽すぎるディスクロードは、ちょっと怖いところであります。
もちろんリムブレーキでも、軽量すぎるとちょっと怖いのですが・・・

 

どれくらいの重量があれば安心なフォークやフレームなのかは、何とも言えません。
個人的な予想では、フォーク単体で300g台後半以上はないと、ディスクブレーキの制動力に負けてしまう可能性もあるのではないかと思いますが、フォーク素材、設計など様々な要素で変わるので、あまり信ぴょう性がある数字でもありません。



強度を上げたら剛性も上がった

このように、ディスクブレーキ用のフレームとフォークは、リムブレーキモデルよりも強度が必要になります。
特にエンド付近の強度ですね。

 

同じ車種でリムブレーキフレームとディスクブレーキフレームがある場合、上でも書いたようにディスク用フレームとフォークは強度を上げるために重くなります。
強度を増した結果、剛性まで高くなるという現象が起こっているそうです。

 

上でも書いたように、近年のリムブレーキ車のフレームは、エンドを柔らかくして動かす設計が主流でした。
ところがディスクブレーキで同じことをすると、ポキっと折れる可能性があるので、エンドを硬くしているのがディスクブレーキのフレームとフォークです。

 

強度を上げた結果、エンドの剛性まで変わってしまうようで、ディスクブレーキ用フレームのほうが乗り味としては硬くなる傾向があるようです。
そこをほかの部分の設計で、過剰剛性にならないように苦心しているのがメーカーです。

 

ビアンキのお買い得エアロロードに、ARIAがあります。
2019モデルでは従来のリムブレーキモデルに加えて、ディスクブレーキモデルも登場しました。

【ボトルプレゼント】Bianchi(ビアンキ) 2019年モデル ARIA DI105 (アリアトディスク105)[カーボンフレーム][ロードバイク・ロードレーサー]

 

私はリムブレーキモデルしか乗ったことがありませんが、
http://roadbike-navi.xyz/archives/4489

 

一説によると、アリアはリムブレーキモデルとディスクブレーキモデルで、結構乗り味が違うとかなんとか。
ディスク童貞の私なのでまだ違いはわかりませんが、あるショップで【アリアはリムブレーキとディスクブレーキで、全く違う車種と考えたほうがいい】と言われた人もいるらしいです。

 

メーカーがこういう味付けで苦労しているのは目に見えます。

 

余談ですが、ディスクブレーキ車だとリムを軽くできる(ブレーキングによってシューに挟まれることの強度を無視できる)という話もあったはずですが、これもどうやらそんなに簡単な話ではないようです。
ディスクブレーキの場合、スポークを介して制動力が伝わるわけですが、スポークを引っ張る力がかかるためにリムにもそこそこ負荷がかかるようです。
そのため、リムを極端に軽量化するわけにもいかないというところが現実のようですね。

 

ディスクブレーキのホイールはスポーク数も減らすことが出来ませんし、どうしてもリムブレーキ用ホイールよりも重くなるしかないようです。

ツールドフランスでも、ディスク車は限定的だった

今年のツールドフランスは、事実上ディスクブレーキが正式に解禁されたレースだったわけですが、各チームがディスクブレーキ車を続々と投入してきたのかというと、そこは違うようです。
http://roadbike-navi.xyz/archives/6219

 

平坦ステージではディスク車もそこそこいたようですが、山岳ステージになるにつれディスクブレーキ車は減少。
これの理由は、恐らくは重量の問題ではないと思います。

 

プロのレースの場合、6.8キロという重量制限があるわけですが、最近のフレームだとプロが使うレベルの機材で組み上げると、普通に6.8キロ以下になってしまいます。
そのためわざわざ重りを付けて走ることもあるので、ディスクブレーキでフレームなどが重くなることが問題で敬遠されたわけではなく、恐らくはパンク時のホイール交換の問題です。

 

クイックリリースなら即座にホイール交換できますが、スルーアクスルだと2テンポくらい遅くなりますよね。
山岳ステージだとチームのサポートカーがすぐそばにいる確率も下がりますし、ニュートラルサポートカーの予備ホイールの体制も不安があるので、リムブレーキのほうが有利と考えたチームが多かったのでしょう。

 

プロのレースではパンクしたらホイール交換するわけですが、ホイール交換時にかかる時間のロスを最小限にするには、リムブレーキのほうが良いという判断でしょう。
ここは一般サイクリストにはさほど関係ない話ですね。
一般サイクリストはパンクした場合、ホイール外してチューブ交換ですが、その際にかかる数秒の時間のロスを惜しむ人もいないでしょうから。

個人的にはまだ様子見ですが

ディスクブレーキ車には、軽い力で大きな制動力が得られるという大きなメリットがあります。
あえてメリットとデメリットを挙げるならば、

メリット デメリット
制動力が高い 重い
軽い力でブレーキングできる 輪行には向かない
雨天時でも制動力が落ちにくい 普及率が低く、試乗車も少ない
リムが痛みにくい 普及率の問題で、他人のホイールを借りたり試すことが難しい
これから伸びていく分野 インプレが少ない
まだ発展途上

【これから伸びていく分野】というメリットと、【まだ発展途上】というデメリットは、見方の問題ですので同じことです。
捉え方によってメリットにもなるし、デメリットにもなります。

 

ディスクブレーキ車を買った人は、制動力という絶対的なメリットに惹かれて買ったものと思います。
制動力については絶対的にアドバンテージがありますし、ほかのデメリットを打ち消すくらいのパワーはあるでしょう。

 

ただ気を付けなければならないこととして、ディスクブレーキ用のフレームの場合、極端に軽すぎるフレーム&フォークはヤバイ可能性もあるということです。
今後は開発が進んで新しい技術が投入されていくのでしょうから、軽くて強度も高いフレームやフォークも出てくるのかもしれません。
私はまだ様子見が無難なのかなと思っています。

 

私の場合、今すぐ買い替える理由がないこともありますが、今後ディスクブレーキ車を買うつもりの人も、重量が軽すぎるのは気を付けたほうがいいのかもしれません。




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