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R7000系105とR8000系アルテグラの差。何がどう違うのか?

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初めてロードバイクを買おうとするときに、よく言われるのが【最低でも105以上にしたほうがいい】ということです。
呪文のようにいろんなところで見られる105信仰ですが、それと同時に【105とアルテグラって何が違うの?】と思う人も少なくありません。



現行モデルでは105はR7000、アルテグラはR8000という品番が付いていますが、何がどう違うのでしょうか?

105とアルテグラの差

ここでは様々な観点から105とアルテグラの差を見ていきましょう。

基本構造は同じ

基本的な考え方ですが、シマノコンポの場合、まずはデュラエースがニューモデルになり、その翌年にアルテグラがモデルチェンジし、さらに翌年には105がモデルチェンジします。
そのため、アルテグラはデュラエースの基本構造を踏襲してコストダウンしたものとなり、105はアルテグラの基本構造を踏襲しながらコストダウンさせたものとなるため、同じ世代間ではデュラエースから105までは設計・構造は同じです。

 

従って同じ世代間のデュラエースから105では全てのパーツの互換性があり、メインを105にしながら一部分だけデュラエースなども可能です。

価格差

105とアルテグラの価格差を見ていきましょう。

105(R7000) アルテグラ(R8000)
STI ST-R7000

23,450

ST-R8000

32,989

クランク FC-R7000

15,563

FC-R8000

25,955

FD FD-R7000

4,132

FD-R8000

4,902

RD RD-R7000

5,222(SS)

5,975(GS)

RD-R8000

8,617(SS)

9,181(GS)

ブレーキ BR-R7000

9,296

BR-R8000

13,814

スプロケット CS-R7000、CS-HG700

4,845~5,605

CS-R8000、CS-HG800

7,697~8,696

BB SM-BBR60

2,111

SM-BBR60

2,111

チェーン CN-HG601

3,641

CN-HG701

4,644

合計 7万弱 10万ちょっと

※価格は税抜き。定価は変更になることがあります。
※スプロケ歯数の選択やFDのバンド式、直付でも値段が変わるので、合計は概算です。

 

コンポの価格差で言うと、3万円ちょっとです。
だいたい3万5千円くらいは変わってきます。

 

ディスクブレーキ用コンポだとこんな感じ。

105(R7020) アルテグラ(R8020)
STI ST-R7020

43,498

ST-R8020

55,321

クランク FC-R7000

15,563

FC-R8000

25,955

FD FD-R7000

4,132

FD-R8000

4,902

RD RD-R7000

5,222(SS)

5,975(GS)

RD-R8000

8,617(SS)

9,181(GS)

ブレーキ BR-R7070

11,474

BR-R8070

12,872

ディスクローター SM-RT70

2,550

SMーRT800

4,992

スプロケット CS-R7000、CS-HG700

4,845~5,605

CS-R8000、CS-HG800

7,697~8,696

BB SM-BBR60

2,111

SM-BBR60

2,111

チェーン CN-HG601

3,641

CN-HG701

4,644

合計 9万ちょっと 13万弱

※価格は税抜き。定価は変更になることがあります。
※スプロケ歯数の選択やFDのバンド式、直付でも値段が変わるので、合計は概算です。

 

リムブレーキコンポもディスクブレーキコンポも、差は同じくらいです。
ディスクブレーキコンポのほうが価格は高いですが。

 

この中でパーツごとに見ていくと、価格差が大きいのはSTIとクランクです。
逆にFDなんかは価格差が非常に少ないと言えます。

 

昨年、海外通販でのシマノの規制が入ってしまいましたので、今後は安くシマノコンポを買う手段があまりなくなってしまいましたね・・・
https://roadbike-navi.xyz/archives/7880

重量

105とアルテグラの重量差を見ていきます。

105(R7000) アルテグラ(R8000)
STI ST-R7000

500g

ST-R8000

438g

クランク FC-R7000

713.4g(50-34)

FC-R8000

674g(50-34)

FD FD-R7000

95g(直付)

FD-R8000

92g(直付)

RD RD-R7000

225g

RD-R8000

200g(SS)

ブレーキ BR-R7000

379g

BR-R8000

360g

スプロケット CS-R7000、CS-HG700

284g(11-28)

CS-R8000、CS-HG800

251g(11-28)

BB SM-BBR60

77g

SM-BBR60

77g

チェーン CN-HG601

257g

CN-HG701

253g

合計 2530.4g 2349g

重量差が大きいのはSTIとクランクでしょうか。
この二つは価格差も105とアルテグラではそこそこありますね。

 

ディスクブレーキコンポはこちら。

105(R7020) アルテグラ(R8020)
STI ST-R7020

610g

ST-R8020

554g

クランク FC-R7000

713.4g(50-34)

FC-R8000

674g(50-34)

FD FD-R7000

95g(直付)

FD-R8000

92g(直付)

RD RD-R7000

225g

RD-R8000

200g(SS)

ブレーキ BR-R7070

非公開

BR-R8070

286g

ディスクローター SM-RT70

133g

SM-RT800

128g

スプロケット CS-R7000、CS-HG700

284g(11-28)

CS-R8000、CS-HG800

251g(11-28)

BB SM-BBR60

77g

SM-BBR60

77g

チェーン CN-HG601

257g

CN-HG701

253g

合計 2700g弱? 2515g

ディスクブレーキコンポの場合、105のブレーキ重量が非公開なので正確にはわかりません。

クランクの違い

105とアルテグラのクランクは、どちらも中空クランク構造(ホローテック2)になっています。
中空クランクにすることで軽量化と剛性を上げることに貢献しているのですが、105とアルテグラでは以下の違いがあります。

 

アルテグラのクランクは、アウターチェーンリングまで中空構造を取っています(ホローグライド)。
105のアウターチェーンリングは中空構造ではないので、アウターチェーンリングの裏には肉抜きがあります。

これが105クランクの裏側。
肉抜き構造になっています。

 

同じように軽量化を目指しても、中空構造のほうが剛性が高いので、アルテグラのクランクのほうがアウターチェーンリングの剛性が高いことになります。

 

フロント変速の場合、インナー→アウターへ持ち上げるときに、チェーンをアウターチェーンリングに押し当てるようにして持ち上げますが、アルテグラのほうがアウターチェーンリングの剛性が高い分だけ、フロント変速がスパッと決まる印象です。

 

そのほか、105とアルテグラのクランクの違いで重要な点ですが、クランク長のラインアップが違います。

105(R7000) アルテグラ(R8000)
クランク長 160mm

165mm

170mm

172.5mm

175mm

165mm

170mm

172.5mm

175mm

105クランクでは、小柄な人用にクランク長160mmが用意されているのがポイントです。
一般的にクランク長は身長に応じて変わるので、小柄な人には160mmクランクは欲しいところところかもしれません。

 

また、クランク歯数にも違いがあります。

105(R7000) アルテグラ(R8000)
クランク歯数 50-34

52-36

53-39

50-34

52-36

53-39

46-36

46-36というのは元はシクロクロス用の歯数でしたが、ジュニア選手がギア比制限のために使う場合もあります。

ワイヤーの違い

STIを買うとワイヤー類は付属してきますが、105だとオプティスリックワイヤー、アルテグラだとポリマーコーティングワイヤーになっています。
ポリマーコーティングワイヤーのほうが引きが軽いのですが、ポリマーコーティングワイヤーは使っているうちに毛羽立ってきて変速が安定しなくなることも多いのが難点です。

 

ただし、完成車の場合、アルテグラ完成車だから必ずポリマーコーティングワイヤーだとは限りません。
完成車の場合、かなりの確率で違うワイヤーでコストダウンしています。
なので完成車でどのワイヤーが付いてくるかは、現物を見ない限りはわかりません。

 

105でもポリマーコーティングワイヤーを使うことは出来ますし、そもそもワイヤーは消耗品ですので、ここは最初はあまり気にしなくていいポイントかもしれません。

チェーンの違い

シマノのチェーンにはシルテック加工といって、超低摩擦表面処理というものが成されています。
アルテグラと105のチェーンでの違いですが、どこまでがシルテック加工されているかの違いだけです。

CN-HG901

(デュラ)

CN-HG701

(アルテ)

CN-HG601

(105)

Pin Link Plate SIL-TEC SIL-TEC
Roller Link Plate SIL-TEC SIL-TEC SIL-TEC
Roller SIL-TEC
平均重量 247g 257g 257g

理屈の上では105チェーンよりもアルテグラチェーンのほうが抵抗が少ないといえますが、正直なところここは体感しづらいところです。

STIの違い

 

105とアルテグラのSTIでは重量差もそこそこあります。
といっても62gですが・・・

 

重量差のわりには価格差が約1万円・・・と思う人もいるかもしれませんが、レバーアクションがちょっと違います。
変速するときはレバーを内側に倒すとカチッとなって変速しますが、アルテグラのSTIのほうが少ないアクションでカチッとなって変速できる印象です。

スプロケ

105のスプロケとアルテグラのスプロケの、歯数一覧です。

105(R7000) アルテグラ(R8000)
CS-R7000/CS-R8000 11-28T

11-30T

11-32T

12-25T

11-25T

11-28T

11-30T

12-25T

14-28T

11-32T

CS-HG700/CS-HG800 11-34T 11-34T

まず大きな特徴ですが、アルテグラには通称【ジュニアカセット】という14-28Tがあります。
これは高校生以下がレースに出るために必要なスプロケなのですが、大人でも使っている人は多いです。
11Tや12Tなどの重いギアは使わないという人にとっては、ジュニアカセットはクロスレシオになっていて使い勝手がいいということですね。

 

105でもアルテグラでも11-34Tがありますが、これだけ品番が違うことに注意です。
品番が違う理由ですが、11-34Tはスプロケの構造が違います。

 

11-34T以外の11速スプロケをホイールに入れるとき、スペーサーは不要です。
ところが11-34Tを入れるときは、スプロケに付属する1.85mmスペーサーを入れます。

 

ロー側がオフセット構造になっているためにスペーサーが必要なんですが、逆に言えば、11速に対応していないホイールであっても、11-34Tに関しては使うことが出来るんですね。
https://roadbike-navi.xyz/archives/4287

105とアルテグラの違いは感じ取れるのか?

感じ取れるかどうかは人それぞれの感覚的なものですが、105とアルテグラの違いでわかりやすいポイントと言うと、フロント変速とブレーキです。

 

フロント変速については、アルテグラのほうがワンテンポ速いイメージです。
これはアウターチェーンリングまで中空構造で剛性が高いことと、STIのレバーアクションが105よりも小さいこと、ワイヤーの抵抗が少ないことが関わっています。

 

ブレーキについては、105でも十分効くのですが、アルテグラだともうワンランク上な効き方です。

 

それ以外の部分についてですが、リア変速はそこまで大きな差にはなりません。
元々リア変速の場合、小さい変化をもたらすものですので、グレードによる差は顕著には出づらいです。
人によってはわからないレベルと言いますし、敏感な人はかなり違うといいますが、私は大きな差には感じません。

 

正直なところ105でも十分なのですが、私はクランクだけアルテグラにしています。
こうするだけでもフロント変速性能は上がりますし。

 

コンポ載せ変えでの検討なら、むしろケチるところはケチる、グレード上げるところは上げるなどミックスさせてもいわけなので、フル105とかフルアルテグラにこだわる必要もない気がします。

 

どっちがいいかと聞かれると非常に難しいところですが、レース目的以外なら105でも十分ですし、後から後悔するような性格だと自覚している人は、最初からアルテグラを選んでおいたほうがいいかもしれません。

 

ただし105とアルテグラは、性能差があるようでそこまで大きな差でもないので、予算と性能のバランスで言うなら105でも十分な気がします。




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