ロードバイクに乗る人は、乗る前に必ず空気を入れてから乗ると思います。
横着な人でも、1週間に一回は入れますし、ほとんどの人は【乗る前に毎回、空気圧をチェックしながら入れる】だと思います。
タイヤの空気圧って、高すぎてもダメですし、低すぎてもダメです。
正しい空気圧の決め方について、書いていきます。
ロードタイヤ=細い=タイヤに入る空気量が少ない⇒空気が抜けやすい
ママチャリって、別に2週間とか空気入れなくても、とりあえず走れると思います。
ママチャリの場合タイヤが太いので、タイヤ内にある空気量も多いのです。
ママチャリタイヤがだいたい35mm幅くらいだとして、ロードバイクは23mmが主流です。
細い分だけタイヤ内に入る空気量が少なく、同じ分だけ空気が抜けたらロードのほうが早くペシャンコになるわけです。
空気圧ってロードバイクではとっても大切なことで、ロードバイクのメンテナンスで絶対に欠かしてはいけない要素です。
どんなにフレームが汚れていても、空気だけはしっかり入れないと危ないのです。
最適な空気圧の決め方
まず大切な概念として、どんだけカチンカチンにしても、乗り手の体重によってタイヤはやや凹みます。
ロードバイクのタイヤに空気が必要な理由は
・タイヤの転がり抵抗を下げる
→空気圧が上がるとタイヤはカチンカチンになり、ふにゃふにゃの状態よりも転がりやすくなる
・パンクリスクの減少
→空気圧が低すぎると、ちょっとした路面の凹凸でタイヤに衝撃がかかったとき、リムとタイヤの中でチューブが押しつぶされてリム打ちパンクを起こします。
また、空気圧をあげてタイヤの硬さが増すと、鋭い異物なども跳ね返して刺さりにくくなります。
・振動吸収性
ロードバイクにはサスペンションがついていませんので、フレームなどが「しなる」ことで振動を吸収します。
タイヤはロードバイクのパーツの中で唯一、空気が入っているパーツであり、空気によってエアサスペンションのような働きをして振動を吸収します。
・タイヤのグリップ力
全く空気が入っていない状態だとズルズル滑りますが、適度に空気が入るとタイヤが地面を掴むような感覚でグリップ力が上がります。
ただし、空気が入りすぎるとまたグリップ力が低下します。
ここで考えて欲しいのは、硬くなれば(=空気圧が高ければ)転がり抵抗やパンクリスクの減少というメリットがある一方、振動吸収性は悪くなります。
柔らかくすれば(=空気圧が低ければ)振動吸収性は良くなりますが、転がり抵抗は悪くなり、パンクしやすくもなります。
大原則として、ロードバイクのタイヤの空気圧は、乗り手の体重により決めます。
これの理由は単純で、体重が重ければその分タイヤが凹むわけです。
したがって、乗り手の体重次第でタイヤに要求される空気圧は変わります。
TPIという見慣れない記号が出ていますが、TPIというのはタイヤのしなやかさを表す記号のようなものです。
一般的に、TPIが高ければしなやかなタイヤで、なおかつグレードが高く、値段も高いです。
体重とTPIから出された空気圧のMAXに合わせ、そこから少し減らしてみては乗ってみて感触を確かめるというのが最も良い方法です。
初心者は空気圧が高すぎることが多い
私も初心者の頃はそうでした。
パンクしたくなかったので、タイヤの上限値まで空気圧を上げていたこともあります。10barとか。
空気圧が高いとよく転がる気がして速いように思いますが、コーナーリングでのグリップ力が弱く、コーナーでの膨らみが大きくなったりしますし、雨天時はそもそも危険だったりします。
あるプロ選手主催の練習会では、まず参加者の空気圧をチェックし、ひたすら空気圧を下げることから始まるそうです。
だいたいの場合、初心者は空気圧が高すぎです。
上の表はヴィットリアが公表している数字ですが、ヴィットリアのタイヤの中には【最低空気圧8bar】となっているものもあります。
ですが表では、8bar以下を推奨していたりします。
プロ選手でも、体重が軽い人はタイヤに記載されている空気圧よりも低くセッティングしています。
なのでタイヤに記載されている数字はあくまでも目安程度に考えて、最適な空気圧はそれよりも低いこともあるのです。
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