ヤフオクに出品されているロードバイクが妥当な価格なのか?と質問されたので、私なりに見た結果。

ちょっと前に、某ヤフオクに出品されているロードバイクについて、お買い得に見えるがどう思うか?妥当なのか?という質問を頂いてました。
この件、全くの素人さんからするとお買い得に見えるかもしれません。
私なりに見て行って、どうなのかなと思うところもあったので、一台目にヤフオクなどで買おうと思っている人の1つの見方として記しておいてもいいかなと思いまして、書きます。




出品されていたのはCAAD10 105



注:この画像のものと本文は関係ありません。
出品されていたのは、キャノンデールの人気のアルミバイク、CAAD10 105の2014年モデルです。
これにマヴィックのホイール(自己申告で19万くらい)やハンドルなどを交換しているというのと、ペダルなども全てついてくるという仕様で13万とのことでした。
走行距離は自己申告で5000キロとのこと。

出品者の説明書きは、上で書いている程度のことだけでした。

これだけ見ると、軽量アルミとして一世を風靡したCAAD10ですし、コンポは105ですし、定価19万のホイールも付いてくるし、ペダルやメンテツール、ウェアやシューズまで付いているそうです。
つまりは即座に走り出せる仕様のようです。

なのでお買い得感が高い!と思う人は思うでしょう。
私なりに感想を求められたので、返答させてもらいました。

私なりの見方

私がまず気になった点ですが、いろいろパーツを交換している割には、そのパーツの詳細が何一つ書かれていないという点です。
マヴィックのホイール(19万)とありますが、普通はホイール名を書くと思いますし、やたらと情報量が少ない点が非常に気になりまして。

なお、私に質問してきた方は、出品者に対して何度か質問をしているようで、走行距離は5000キロでその大半が固定ローラー台での使用だったそうです。
寒冷地なので冬場は走れない、というのが理由のようですが。

まず、恐らくですが質問者さんが気づいていないだろう点を指摘しました。
2014年モデルのロードバイクというのは、発売時期からすると2013年7月頃~2014年6月頃までです。
ロードバイクの年式というかメーカーの発表会は、毎年少しずつ早まっている気がするのですが・・・

2014年の105

で、2014年モデルの105という時点で、105といっても10速の105(5700系)で確定です。
105が11速化されたのが2014年7月頃でして、2014年モデルの完成車は、上でも書いたように2013年7月~2014年6月頃に販売されていたわけですので。
現行の105はR7000系ですが、5700系105は2世代前の105ということになります。

2世代前の105ですが、デュラエース(7900)、アルテグラ(6700)、ティアグラ(4600)と同世代で、全て10速でした。
この世代、デュラ~105までが初めてワイヤー内臓(バーテープの中をワイヤーが通る)形になった世代でもあります。

今はワイヤーが飛び出ていないのがクラリスでも採用されていますが、当時は105以上だけがワイヤー内臓タイプで、それ以下は触角と言われていた時代です。

シマノでは初のワイヤー内臓タイプのSTIになった世代ですが、この世代は失敗作とも言われたコンポで、現行モデルに比べると、変速もブレーキも引きが重いのが特徴です。
私も5700系のロードバイクを使っていましたが、11速化された5800と比べても雲泥の差です。

性能云々もそうなのですが、シマノコンポの特徴として、【同じ変速段数同士のコンポなら、互換性があることが多い】となっています。
現行で10速コンポだとティアグラ(4700系)なのですが、4700系ティアグラは何を思ったのか、5700系とはスプロケくらいしか互換性がないんですね。
BBとブレーキは互換性ありますが。
チェーンすら互換性がありません。

5700系に使えるチェーンは、旧アルテグラグレードのCN-6701がいまだに細々と販売されています。
それ以外のSTIやらディレーラーについては、私が知る限りでは既に製造終了しているようです(いろいろ探せばまだ見つかる可能性はありますが)。

何がいいたいかと言うと例えばSTIが壊れたときに、パーツが入手できない可能性が出てくるということです。
そうなった場合に、コンポの全てを取り替えるしかなくなる可能性もあるので、正直なところ今5700系105とか6700系アルテグラが付いている完成車を買うのは、激安じゃない限りはオススメしづらいところです。

なので10速105が付いているという時点で、かなり価値は下がると思っていいです。

で、何より気になったポイントなのですが、出品者は2014年モデルの105完成車だということは書いていますが、それが10速の105であることはどこにも書いていません。
これだけパーツ交換などをしている方が、現行の105が11速であることを知らないとは考えづらいですし、意図的に伏せているのではないかという懸念があるわけです。

そういう意図があるのかないのかは知りませんが、マヴィックのホイールも定価は書いてあるもののホイール名を書いていないとか、ちょっと信用しづらい要素が多々あるように私には感じました。
少なくとも、素人さんが10速105であることに気が付くとは思えませんし、素人さんが昔の105が10速だったことも知らないでしょう。
なので不親切な印象です。
あとからこういうのって、言い訳が出来ますし。
【えっ?2014モデルって書いてますよ??調べないあなたが悪いですよね?】などと。

ホイール

ホイールは画像が付いていたのですが、キシリウムプロエグザリットだと思われます。
定価17万くらいですね。

これは日本国内のショップで買うならそういう値段ですが、調べてみると海外通販で約94000円です。
どこでこのホイールを買ったのかについても証明しづらい要素ですし、海外通販で買ってきてそれの中古なら、市場価格はせいぜい7万くらいが現状ではないかと。
キシリウムプロエグザリットの中古が13万くらいで出ていたとしても、確かに定価から見るとお買い得かもしれませんが、海外通販を探せば94000円程度で買えてしまうわけなので。

走行距離について

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ヤフオクなどで出品するとき、走行距離を書いて出品するのが普通です。
ですがこの走行距離、誰にも証明不可能です。
たまにわざとらしくサイコンのデータを見せる人がいますが、そんなもん途中でリセット掛けていればいくらでも操作できますし。

走行距離5000キロ、大半が室内での固定ローラー台、雨天走行はしていないという話でしたが、それにしてはペダルが汚れすぎというか、たった5000キロでここまで汚れたり磨耗したりするかな?と思うようなペダルでした。
そもそも自己申告の走行距離を信じる人はいないと思いますが、固定ローラーがメインだったら19万もするホイールを買うとは思えないので、個人的には自己申告よりも数倍以上の走行距離だと思って見るようにします。

固定ローラーメイン

寒冷地なので固定ローラー台が大半だった、というお話のようなのですが、個人的にはここが一番引っかかりました。
というのも、固定ローラー台はフレームに対して非常によろしくないです。
カーボンフレームの場合、固定ローラー台を禁止するように書かれているメーカーもありますし、固定ローラーを使った場合には保証の対象外としているメーカーもあります。

これの理屈はこちらにまとめてありますが、

カーボンフレームで固定ローラーを使ってはいけない理由

つまり外を走る分には、リアエンドがペダリングにあわせて左右に動きながら、ペダルを踏んだ応力を逃がしています。
固定ローラー台でリアエンドが固定されると、ペダリングのパワーによってチェーンステイに強い捻れがかかるので、フレームとしてはダメージを受けます。

アルミフレームの場合、こういった金属疲労を溜め込む性質があります。
自己申告のたった5000キロを信じるならそこまでたいした影響ではないのかもしれませんし、ガツガツとスプリントするようなローラー台での練習をしていたのなら、そこそこフレームに負荷がかかっていたはずです。

どちらにせよ、自己申告の走行距離について証明するものはありませんし、ペダルの汚れ具合や19万するホイールを付けていることから見ても、走行距離はもっとありそうだなと思ったりするので、固定ローラーメインだったのが真実ならちょっとイヤだなと思う要素です。

ここで誤解しないで欲しいのは、固定ローラーだから使ったらすぐにフレームが割れるとかそういうことではありません。
自己申告とはいえ、全体的に信憑性がない話が多いように感じるので、リスキーな気がしました。

恐らくですが、素人さん的な考え方だと、【固定ローラーで室内ばかりだったから、汚れも少なく痛みも少ないだろう】と思うんだと思います。
私は逆に感じます。

CAAD10 105 2014年モデルの相場

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ヤフオクで調べた範囲ですが、ノーマル状態(ペダルなし)で2014モデルの相場ですが、即決価格で88000~95000円程度でした。
即決価格でそれくらいなので、実際の取引価格はもうちょっと下でしょう。
あと、最初から90000円くらいで出品されている同年代のCAAD10 105もありますが、入札自体ゼロだったりします。
なので想定される落札価格が、仮に80000円くらいだと仮定しましょうか。

キシリウムプロエグザリットが付いているので、それを考慮し、ペダルやら備品やら付いていて13万というのは、一見するとお買い得に見えます。

私なりの意見

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私なりの意見ですが、この質問者さんには【オススメしない】ということを説明しました。
理由は上で書いたことが全てなんですが、まず10速の105であることを明示しないとか、ホイールも【マヴィックの19万くらい】などとどこか濁す傾向があるように感じ、後々トラブルになりそうな予感がすることが第一です。
たぶん、素人さんがこれを落札したら、11速の105だと誤認するでしょう。
出品者は【2014モデル 105完成車】と書いているので、きちんと調べないほうが悪いともいえますが、あまり親切だとは思えません。

10速105に関連して、今後のパーツの供給性の問題、固定ローラーでそれなりにフレームが痛んでいる可能性、これらを考慮しても13万はむしろ高いかなと。
フレームの痛みについては、見てもわかりませんし。

なのでどうしてもこれがいいなら、9万くらいまで減額交渉するか、他で新車を買ったほうがいいのでは?というお話をさせてもらいました。
新車をオススメする理由ですが、素人さんの一台目ということもあり、メンテナンスなどで悩むこともあるかもしれないので、それを考えるとショップ購入のほうが値段的には高くつくけどお値段以上の価値があるのではないかという話です。

13万でも、お買い得と見ることもできるでしょうけど、正直なところ今の時代だと、10速105(5700系)は非常に価値が薄いです。
恐らく、出品者はそれをわかっていてここをボヤっとさせていたんじゃないのかなと思うフシがあり、そうであれば信用していい相手なのかがよくわかんなくなるからです。

中古品を売るときは、こういう情報って大切で、どこまで開示しているかは大切だと思っているので。

自分がアルミフレーム+105(10速)のロードバイクを売却したとき、この際との読者様に売りましたが、5万くらいで売りました。

新品チェーンを売却査定した結果。あとロードバイク売ります。

正直なところ、これくらいが良心的な値段に感じるからです。
ヤフオクなどで売れば7万くらいになったかもしれませんが、梱包したりなど面倒ですし、ヤフーに手数料もって行かれるのもなんかイヤですし。

20万以下でオススメのロードバイク

このあと質問者さんから、【20万以下でオススメのロードバイク】について聞かれました。
この方はどちらかというとトレーニング志向でほかにもいろいろやっているようだったので、20万以下ならアルミフレームでレーシーなもののほうがよいかと思い、以下を提案しました。





コーダーブルームのFARNA SL105、もしくはFARNA SL2 105です。

これの理由ですが、軽量アルミフレーム&105というオーソドックスながらも必要十分なスペックだからです。
どちらも軽量アルミフレームですが、SLは剛性重視のピュアレーサー、SL2はSLより少しだけ剛性を落として乗りやすくしたピュアレーサーです。

で、どちらもすごくいいとは言えませんが、そこそこのホイールが付いてくるのも特徴です。

SL SL2
コンポ 105 105
ホイール RS61(1765g) RS500(1649g)
重量 7.8キロ 8.1キロ
定価(税別) 165,000 175,000

最終的には見た目が気に入るかどうかですが、この価格帯ではフレーム、パーツ、ホイールのスペックが群を抜いている気がします。
あとは、個人的な好みでいうと、コルナゴのA2-Rとか。


最終的には、スペックよりも見た目で気に入るかどうかの話ですが、なんだか疑念が残る中古車を買うくらいなら、キレイサッパリ新車のほうが良さそうな気がします。

中古車の価値って、正直なところ非常に難しいです。
信頼できる人が出品しているならいいですが、個人的にはヤフオクやメルカリは信頼できない出品者が多いと思ってみています。

当時の定価と比べてお買い得だとか、スペックもいいとか、そういう要素でしか判断付かないわけですが、よーく読むといろいろとヒントは出ている気がします。
素人さんにそれに気づけ!と求めるのは酷ですが、詳しい人に妥当な価格かどうか見てもらったほうがいいと思います。

まあ、入札がゼロのまま進んでいるので、それが答えなのかなと思いますけどね。
割安なようで、割高だと思います。