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そもそもなぜ、白山通りの自転車レーンがあんなことになったのか?

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ちょっと前に某報道にて白山通りの普通自転車専用通行帯(以下、自転車レーン)が絶賛されたようですが、現実的にはむしろ悪評と懸念の声が多いし、歩道通行を選択する自転車も多いのが現状。

 

白山通りの自転車レーンが抱える本当の恐怖。
東京都の白山通りには、非常に悪名高き「普通自転車専用通行帯」がありますが、 ここの問題点としては、「ドア開け事故」リスクがあること。 しかしそれ以外にも問題があります。 白山通りの自転車レーンが抱える本当の恐怖 ドア開け事故については、基本...

 

ところで、当該自転車レーンに携わったという人から謎のメールまで頂きましたが、別に隠す話でもなければ「記事に使うことが前提。NGならその旨書いてね」とメールフォームに書いてある通りなので、なぜドア開けゾーンがないのかなど理由をいくつか挙げます。

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なぜ、そうなったか?

ここの問題点としては、ドア開けゾーンがないのでクラッシュリスクがあることと、左右から歩行者が直前横断するリスクからまともに通行できないこと。

では、なぜこうなったのか理由をいくつかピックアップします。
まずは「自転車道」にしなかった理由から。

①白山通りには地下に都営三田線と共同溝があり換気口がかなりあり、それらを移設しなければ自転車道(構造分離)は実現できないが、移設自体が困難。
②排気ガスの公害訴訟の関係で樹木を伐採することが不可能

自転車道が事実上不可能なので自転車レーンにしたものの、ドア開けゾーンを作らなかった理由。

③ゼブラゾーンは導流帯であるため、離隔をとるために設置することを警視庁が認めなかったから。
標識令別表第三(第五条関係)もしくは別表第五(第九条関係)
種類 記号 設置場所
導流帯 車両の安全かつ円滑な走行を誘導する必要がある場所

行政関係ってこんなの普通で、結局は何かが邪魔をする結果になりますが、①と②は事実上解決不可能。
③については警察が認めなければ何ともならないけど、標識令を改正するなどしてドア開けゾーンとしての区間線ないし指示標示を決めれば解決するものの、結局は警察庁の問題になるので陳情などするしかない。

 

これらが主な理由のようですが、他にもいろいろ情報を得てますが主な理由はこのあたりかと。

可能な範囲で作ることの危うさ

様々な制約が掛かるのは当然ですが、制約を乗りきれないからその範囲でなんとかしようとすれば、こうなる。

考え方としてはいくつかあるでしょう。

①制約が掛かった範囲で作る。
②制約が一部でも外れるまでは建設を保留にする。

制約の範囲内で作った結果でも満足度も利用率も高いならともかく、満足度も高くなく、かつ利用率が高いのか低いのか正確には知りませんが、普通に歩道通行する自転車が散見される程度であれば、ムリに作るよりも制約が解除されることが先でしょ、という話。

 

行政のお仕事って、「問題」が起きなければ一度完成したものを見直す方向にはならない。
「問題」とは主に事故を指します。

 

そこそこの自転車が歩道通行を選んでいるようだし、「わかっている人」はあえて別ルートに迂回して通行している実態すらあるわけですが、こんなのでも問題が起きなければ「成功」扱いになりモデルケース化する。

 

いくつか頂いた意見の一部。

読者様
読者様
これ同じこと思ってる人いるんですね!僕は「行政のクソ工事」と思って、その区間の自転車通勤をやめました(笑)

きっと現実的な選択肢は2つです。そこを走らないか。自転車レーンを無視して外を走るか。

建設的な意見は元に戻すことでしょう。

ごく一部「以前より走りやすくなった」と語る人もいましたが、総合的にみて失敗事例としか。
ちなみに何か勘違いする人がいるようだけど、「ロードバイクでビュンビュン飛ばしたい」みたいな話ではなくて、移動目的の道路として致命的という話。

 

理想的な構造を作るために邪魔する要素があるならまずはそっちをなんとかしてから作るべきで、「成功」や「モデルケース」にするのはあり得ないでしょ。

自転車を走りにくくしてどうするんだ?という話と、そもそも理想を阻害する要素がなんなのかが開示されてないから建設的な議論になるわけもないというところを指摘している。

 

某報道にて絶賛されたそうですが、一部の血迷った意見を鵜呑みにするのは危険だし、あの構造が乱立されたら悲劇としか言えない。

 

という意見のほうが多いように見えますが↓

前進なのか?後退なのか?

結局の話、「作るならちゃんとしてくれ。中途半端になるなら一度保留して阻害因子を排除することを先にしてくれ」というだけなのですが、どうも曲解されてこうなる。

 

○ロードバイクでビュンビュン飛ばしたいならお門違いだ
→趣味として走る話をしているのではなく、あくまでもママチャリ基準、移動目的としての道路の話なのですが…

 

○「かもしれない運転」すればいいだろ!
→そんなことは当たり前で、むしろ「かもしれない」として想定しなければいけないリスクが増えたのですが…

 

そりゃ警察が簡単に動かないことくらいはわかるし、法律自体を変えないと解決しない場合もあるし、どうやっても動かせない壁があることくらいは理解してます。
けど、動く可能性がある壁は動かしてから作ったほうがいいでしょ?という話。

 

何かを作ることが、必ずしも前進じゃないと思うのね。
中途半端な構造にしかならないなら一度保留して再考してからにしてくれないと、これがモデルケース化したり「成功」扱いになって「後退」や「停滞」に繋がることを予見しているから懸念しているのであって。

 

問題点として「ドア開けゾーンがないこと」とか「歩道の樹木ガー!」というのは誰でもわかるんだけど、なぜドア開けゾーンを作らなかったのか?なぜ歩道に樹木が生い茂ったままなのか?のほうに阻害因子があるわけで、そこをクリアするにはどうするの?という話。
クリアしないまま作れば、そりゃ危険なまま。

 

そもそも、昭和45年に自転車の歩道通行を解禁し、自転車道を道路交通法に新設したわけですが、行政的には歩道通行で満足しちゃってそこから先に進まなかった現実があるわけで、中途半端なことをするとまた同じなんだと思うのね。

 

中途半端なことをすれば停滞に繋がるのは歴史が証明しているのだから。

 

某報道についてもずいぶんと薄っぺらいよなあと感じたのは、そういうことです。
ちょっと前にも「理想的な図面を描いてみろ!」などと語る人がいましたが、見えている範囲がだいぶ違うのでもう少し考えてなとしか言えない。
理想的な図面を阻害する要素がなんなのか、解決するにはどうするのかの話なんだけどな。

コメント

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