SCOTT(スコット)のロードバイクというと、軽量フレームで一世を風靡したCR1などが有名ですが、あまり馴染みが無い人もいるかもしれません。
スコットはスイスの企業で、元々はスキーブランドです。
競技用自転車に取り組み始めたのは1986年、グレッグレモンがツールで乗っていたように、まあまあ古いブランドとも言えます。
2015年に韓国企業に買収されて子会社になりましたが、設計などはスイスで行っているようです。
スコットのバイクには、Syncrosというブランドのパーツが付いてくることが多いですが、このSyncros、元々はアメリカ発のオフロード系パーツのブランドでした。
GT傘下にいたこともあるのですが、今はスコットの傘下にあります。
そんなスコットのロードバイクは、2020年モデルではFOIL、ADDICT RC、ADDICT、SPEEDSTERの4つがあります。
スコットのバイクの名前の特徴ですが、【数字】が小さいほど、グレードが高い。
例えばFOIL10とFOIL20では、前者のほうが上。
FOIL
FOIL(フォイル)はエアロロードで、2020年モデルから全てがディスクブレーキ車になりました。
エアロロードといっても軽量になっており、オールラウンダーとしても使えるエアロフレームです。
2020年モデルでFOILとして売り出されているのは4つ。
フレーム | コンポ | 重量 | 値段(税別) | |
FOIL PREMIUM | HMX / IMPカーボン | デュラ油圧 | 7.48kg | 118万 |
FOIL10 | HMF / IMPカーボン | 電動アルテ油圧 | 8.20kg | 74万8千 |
FOIL20 | HMF / IMPカーボン | アルテ油圧 | 8.30kg | 46万8千 |
FOIL PREMIUMフレームセット | HMX / IMPカーボン | フレーム970g、フォーク335g | 48万 |
FOILプレミアムとFOIL10・20ではフレームのカーボン素材が異なります。
プレミアムではHMXカーボン、それ以外はHMFカーボン。
HMXカーボンのほうが軽くて剛性が高い特徴があります。
なんだかんだ売れ筋としては、お買い得感が高いFOIL20なんじゃないかと思うのですが。
ADDICT RC
ADDICT RCは軽量クライミングフレームですが、2020年にフルモデルチェンジして、リムブレーキ車が全て廃止になり、ディスクブレーキ車のみとなりました。
スコットを代表するかのようなフレームなのがADDICT RCですかね。
軽量性重視なので、より軽量なHMXカーボンを使用し、トップモデルのアルチメイトにはHMX-SLカーボンを使用。
こんなこと書いたら怒られるかもしれませんが、スコットのバイクについては、画像で見るよりも実物のほうが全然かっこいいです。
なんか画像だとイマイチ良さが出てない気がしてまして・・・
車種名 | フレーム | コンポ | 重量 | 価格(税別) |
ADDICT RC ULTIMATE | HMX SLカーボン | SRAM RED eTap AXS | 6.90kg | 158万 |
ADDICT RC PREMIUM | HMXカーボン | 電動デュラ油圧 | 7.12kg | 128万 |
ADDICT RC PRO | HMXカーボン | デュラ油圧 | 7.30kg | 87万8千 |
ADDICT RC10 | HMXカーボン | デュラ・アルテ油圧 | 7.81kg | 62万8千 |
ADDICT RC 20 | HMXカーボン | SRAM FORCE eTap AXS | 7.90kg | 59万8千 |
ADDICT RC 30 | HMXカーボン | アルテ油圧 | 7.95kg | 46万8千 |
ADDICT RC ULTIMATEフレームセット | HMX SL | フレーム790g、フォーク320g | 46万 | |
ADDICT RC PROフレームセット | HMXカーボン | フレーム850g、フォーク340g | 32万 |
こちらはADDICT RC ULTIMATE TEAM EDITIONのフレームセット。
ADDICT
上と同じく【ADDICT】の名前が付いてますが、上はバリバリのレーシングモデルだとしたら、こちらはエンデュランスバイクです。
軽量性がウリということでADDICTの名前が付いているようです。
レーシングモデルの2つはディスクブレーキ車しかありませんが、こちらはリムブレーキ車とディスクブレーキ車があるのが特徴。
<ディスクブレーキ>
車種名 | フレーム | コンポ | 重量 | 価格(税別) |
ADDICT SE DISC | HMFカーボン | アルテ油圧 | 8.3kg | 49万9千 |
ADDICT 10 DISC | HMFカーボン | アルテ油圧 | 8.26kg | 36万8千 |
ADDICT 20 DISC | HMFカーボン | 105油圧 | 8.40kg | 30万9千 |
<リムブレーキ>
車種名 | フレーム | コンポ | 重量 | 価格(税別) |
ADDICT 10 | HMFカーボン | アルテ | 7.74kg | 30万9千 |
ADDICT 20 | HMFカーボン | 105 | 7.96kg | 26万9千 |
105完成車で8キロアンダー、30万以下なので、実はADDICT20ってなかなかのお買い得だったりします。
スコットのロードバイクは、総じてタイヤが太めで、ADDICT20は32cタイヤが付いてきてこの重量です。
レーシングモデルだとだいたい28c、エンデュランスモデルだと32cが付いてくることが多いようです。
SPEEDSTER
SPEEDSTERは唯一のアルミフレームで、リムブレーキ車とディスクブレーキ車があります。
スコットのアルミフレームについては、オーソドックスな6061アルミを使用し、軽量アルミフレームと言うよりはオーソドックスなエンデュランスアルミフレームです。
<ディスクブレーキ>
車種名 | フレーム/フォーク | コンポ | 重量 | 価格(税別) |
SPEEDSTER 10 DISC | アルミ/カーボン | 105油圧 | 9.70kg | 19万5千 |
SPEEDSTER 20 DISC | アルミ/カーボン | ティアグラ機械式ディスク | 10.22kg | 14万5千 |
ディスクブレーキ車にしてもちょっと重いかなと思うところですが、これはたぶん、付いているタイヤ【Schwalbe Lugano 700x32C】もかなり足を引っ張っていそうです。
タイヤクリアランスは32cまで。
<リムブレーキ車>
車種名 | フレーム | コンポ | 重量 | 価格(税別) |
SPEEDSTER 10 | アルミ/カーボン | 105 | 9.42kg | 14万5千 |
SPEEDSTER 20 | アルミ/カーボン | ティアグラ | 9.5kg | 13万 |
SPEEDSTER 30 | アルミ/カーボン | ソラ | 9.85kg | 11万 |
SPEEDSTER 40 | アルミ/アルミ | クラリス | 10.63kg | 8万8千 |
ディスクブレーキ車には32cタイヤがついてきますが、リムブレーキ車は28c。
まあ、完成車のタイヤはどこのメーカーでもあまりいいものが付いてこない上に重いので、仕方ないところ。
注目すべき点はクラリス完成車(SPEEDSTER 40)。
これだけフォークがアルミです。
28cで運用する分にはさほど気にならないかもしれませんが、それより細いタイヤにしようとしたときに、振動吸収清華かなり落ちる可能性があるので、クラリス完成車は28cが前提と思ったほうがいいかもしれません。
それほど軽いアルミフレームではありませんが、耐久性は高い6061アルミなので、通勤通学などでも汎用性が高かったりします。
なおタイヤクリアランスは28cまで。
あるときからフレームが大きく変わって、チェーンステイ長(リアセンター)が422mmとクロスバイクに近いくらい拡張されてます。
かなりエンデュランス色を強くした一台と言えます。
(ディスクブレーキモデルは、なぜか415mmなんですが)
SPEEDSTER GRAVEL
最後はグラベルロードです。
6061アルミフレームを基本として、カーボンフォークをつけたオーソドックスなグラベルロード。
車種名 | フレーム | コンポ | 重量 | 値段(税別) |
SPEEDSTER GRAVEL 20 | アルミ/カーボン | 105油圧 | 10.04kg | 20万9千 |
SPEEDSTER GRAVEL 30 | アルミ/カーボン | ティアグラ機械式ディスク | 10.03kg | 15万5千 |
タイヤは35c、ティアグラモデルは機械式ディスクブレーキ。
スコットの特徴
スコットのバイクですが、カーボンフレームについては軽量性が一つのウリで、軽量性と剛性をうまく超さわせたフレームが多い印象です。
あと、スコットジャパンは、比較的多く試乗会をやっているような勝手な印象がありまして、前にも神奈川県の宮ヶ瀬ダムの近くで試乗会をやっていたような。
公道を使って試乗会しているところってあまりないので、実は貴重な存在です。
上でも書いたように、SPEEDSTERのリムブレーキモデルについては、あるときからやたらチェーンステイ長(リアセンター)が拡張され、かなりエンデュランス色が強い一台に変わってます。
カーボンモデルは軽量性に振ったものが多いですね。
たぶん5,6年前くらいだと思いますが、SPEEDSTERにフラットバーモデルもありまして、これがなかなか良くできていたので、いろんなところでオススメされてました。
今よりももうちょっとレーシング色が強い次代のフレームです。
どうも私の中でのスコットというと、SPEEDSTERのフラットバーでして。
買いやすい8万円台のモデルから、100万以上の高額なハイエンドも出るまでそろえるブランドです。
スコットもハイエンドモデルは既にディスクブレーキ車のみです。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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