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「どっちが悪い論」の前に、双方の義務を確認したほうが有益じゃないかな。

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こういう動画を見ていて思うのですが、

https://twitter.com/myke_john/status/1701545278485250549

「どっちが悪い論」の前に、双方にどのような義務があるかみていかないと、その後に繋がらないのでは?と思う。

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自転車の義務

自転車側の義務は簡単ですね。
一時停止&交差道路の進行妨害禁止。

(指定場所における一時停止)
第四十三条 車両等は、交通整理が行なわれていない交差点又はその手前の直近において、道路標識等により一時停止すべきことが指定されているときは、道路標識等による停止線の直前(道路標識等による停止線が設けられていない場合にあつては、交差点の直前)で一時停止しなければならない。この場合において、当該車両等は、第三十六条第二項の規定に該当する場合のほか、交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。

クルマの義務

クルマの義務は内容が被るのですが、徐行義務です。

(徐行すべき場所)
第四十二条 車両等は、道路標識等により徐行すべきことが指定されている道路の部分を通行する場合及び次に掲げるその他の場合においては、徐行しなければならない。
一 左右の見とおしがきかない交差点に入ろうとし、又は交差点内で左右の見とおしがきかない部分を通行しようとするとき(当該交差点において交通整理が行なわれている場合及び優先道路を通行している場合を除く。)。

※優先道路とは交差点内にセンターラインがある道路のこと(36条2項)

 

それと38条1項前段です。

(横断歩道等における歩行者等の優先)
第三十八条 車両等は、横断歩道に接近する場合には、当該横断歩道を通過する際に当該横断歩道によりその進路の前方を横断しようとする歩行者がないことが明らかな場合を除き当該横断歩道の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない

横断歩道左側は死角なので、「横断しようとする歩行者が明らかにいない」とは到底言えない。
横断歩道直近まで行かないと、歩行者の有無はわかりませんから。

 

42条(徐行義務)と38条1項前段(減速接近義務)がありますね。

「クルマのほうが悪くなる」

この手の状況で衝突した場合に「クルマのほうが悪くなる」という人がいますが、これって答えはまあまあシンプルです。

 

クルマ側にも徐行義務違反があることを前提に基本過失割合が設定されているので、違反は違反だから。
例えばこれ。

自転車に一時不停止の違反(43条)がありますが、クルマのほうも見通しが悪い交差点なので徐行義務違反になる(42条1号)。

 

クルマが徐行義務を果たしているところに一時不停止自転車が突っ込んできたら、当然ですがクルマに有利に過失修正されます。

 

チャリカスが一時不停止で!と憤慨するのはいいんですが、その文句を言える立場なのは「義務を果たしている人のみ」。
つまりは徐行義務を果たしていたけどチャリカスが突っ込んできたみたいな場合のみ。

 

ちなみに、見通しが悪い交差点での徐行義務違反って、普通に過失運転致死傷罪で有罪になります。
かなり大事なのよ。
ちゃんと義務と果たせば無罪に↓

原判決に示された法律判断によれば、自動車運転者は、本件交差点を西から東へ進行する場合には一時停止又は徐行(最徐行)をして左右道路の安全を確認すべき業務上の注意義務があるとしているところ、本件交差点が前説示のように左右の見通しの困難な、交通整理の行なわれていない交差点であるから、車両の運転者に道路交通法上の徐行義務があることは明らかであるが(道路交通法42条)、さらに進んで一時停止の業務上の注意義務があるかはにわかに断定できず、本件交差点は一時停止の交通規制は行なわれていない場所であるから、業務上の注意義務としても特段の事情なき限り、一時停止義務はないものというべきである。けだし、道路交通法は交通の安全と円滑を調和せしむべく徐行すべき場所或いは一時停止すべき場所を決めているのであって、例えば車の鼻先を出しただけで衝突を免れないような交差点や優先道路との交差点などでは、別に一時停止の交通規制を行つているのが通常であり、規制のない場合には、業務上の注意義務としてのものであつても、一般的には一時停止義務を課することは相当でないというべきである。

(中略)

そこでさらに進んで被告人の徐行の注意義務違反の有無について考察すると、道路交通法上徐行とは車両が直ちに停止することができるような速度で進行することをいうと定義されている(道路交通法2条1項20号)が、具体的に時速何キロメートルをいうかは明らかではないとしても、前記認定の時速5キロメートル程度であれば勿論、時速10キロメートルであつても徐行にあたるものというべく、本件において業務上の注意義務としての徐行としても、時速5キロメートル程度のものであれば、これにあたると解するのが相当である。原判決は本件のような交差点に進入する車両には単なる徐行より一段ときびしい最徐行義務があるかの如き説示をしているのであるが、最徐行とは具体的にいかなる速度をいうのかの点は暫らくこれを措くとしても、前記のように被告人が時速5キロメートル程度の速度で進行していたとするならば、被告人において徐行(最徐行を含めて)の注意義務はつくしているものと認めるのが相当である。従つて、被告人には公訴事実にいう徐行の注意義務を怠つた過失はないというべきである。

 

大阪高裁 昭和59年7月27日

この判例は見通しが悪い交差点できちんと徐行義務を果たしたものの(時速5キロ)、ほぼ同じ幅の右方道路から自転車が進行してきて衝突。
一審は有罪にしていますが、二審は見通しが悪い交差点での徐行義務(42条)を果たしたものとし、被告人に過失はないとしています。

 


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