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クランク長の計算方式あれこれ。ロード乗りは何を信じるべき?

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たぶん日本で販売されているロードバイク完成車のほとんどは、クランク長170mmを基本にし、フレームサイズに合わせて変動させているケースがほとんど。
以前は全フレームサイズに170mmクランクというブランドもあった気がしますが、最近はそこまで雑なブランドはないような気がする。

 

たまたま見た記事なのですが、ヨーロッパのある国ではクランク長の基本が172.5mmなんだそうな。
ジャパニーズよりヨーロッパのほうが平均身長が高いから当たり前な気もする。

 

ところで、クランク長には様々な計算方式があります。

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クランク長の計算方式あれこれ

サドル高にしても様々な計算方式がありますよね。
結局何が正解なんだ?と疑問に思う人もいるかもしれません。

 

クランク長の計算方式あれこれをピックアップしました。

JC Martinらの論文

まあまあ有名なのはJC Martinらの研究(2001)で、最適なクランク長は脚の長さの20%、または脛骨の長さの41%としています。

 

クランク長について詳細に検討したという点では有名な論文です。

最適なクランク長は脚の長さの20%、または脛骨の長さの41%でした。これらのデータは、ペダル速度 (筋肉の短縮速度を制限する) とペダリング速度 (筋肉の興奮状態に影響する) が、サイクリング中の筋力に影響を与える異なる効果を及ぼすことを示唆しています。最大サイクリングパワーはクランクの長さに大きく影響されましたが、標準の長さ170 mm のクランクを使用しても、ほとんどの成人では最大パワーが大幅に損なわれることはありません。

 

Martin JC, Spirduso WW. Determinants of maximal cycling power: crank length, pedaling rate and pedal speed. Eur J Appl Physiol. 2001 May;84(5):413-8. doi: 10.1007/s004210100400. PMID: 11417428.

NCBI - WWW Error Blocked Diagnostic

BIKEFAFFの計算ツール

たまたま見つけた海外サイトのクランク長計算ツールですが、テキトーに数字を入れてみたところ、股下の20%になるように計算ツールが設定されている模様。

Crank Length Calculator - Bike Faff
Simply determine your ideal crank length. Our crank length calculator is perfect for all types of bikes, and riders - bo...

股下85センチで入力すると170mm(20%)になりますが、ちょっと気になる点としては18歳以上と18歳以下という選択肢があります。
「18歳」は両方に含まれるというツッコミは抜きにして、同じ股下85センチと入れて「18歳以下」にするとクランク長が185mmとなる。

 

なお、このサイトでも「Effect of Crank Length on Joint-Specific Power during Maximal Cycling」(最大サイクリング時のジョイント固有出力に対するクランク長の影響)が引用されてますが、クランク長は最大パワーには有意な影響を及ぼさないという話ですね。

Cyclistshubのクランク長計算ツール

Cyclistshubのクランク長計算ツールによると、

 

以下の4種類の計算方式を使っている模様。

 

•グレアム・オブリー法: クランク長 = 0.95 × 身長
• 「マシン」法: クランク長 = 1.25 × 股下 + 65
•レナード・ジン法(上端): クランク長= 2.16 × 股下
・レナード・ジン法(下端):クランク長さ = 2.10 × 股下

 

Crank Length Calculator - Cyclists Hub
This crank length calculator will calculate your crank length based on your inseam length and multiple calculation metho...

 

計算方式によってだいぶ違う数字が出てきますが、サドル高の計算方法の場合と同じように、係数の根拠はよくわかりません。

FSAの考えるクランク長

クランクメーカーのFSAって以前はチャートみたいなのを公開していた気がするのですが、見つかりませんでした。
FSAによると、以前は身体計測した数値が唯一の指標だったものの、今はパワーメーターや実験室でデータを見ながら決めることができるとしています。

 

2つのクランク長が適合する場合には短いほうを選択することを推奨と。

サイズの変更に対する反応はライダーごとに異なるため、普遍的なルールはありません。アマチュアの場合、極端な長さの選択は避け、人体計測値の表を参照することをお勧めします。ただし、2つの長さの限界に達している場合、最新の科学的分析では、生体力学および姿勢レベルでいくつかの利点が得られるため、より短い方の尺度を採用することが推奨されています。

 

Access Denied

実際のところ

様々な論文やサイトで採用されているのは「股下の20%」なんですが、それと同時に計算上で出てくる数値はあくまでも目安でありゴールではないことも指摘されています。
計算上で示されたクランク長を使ってペダリング解析した際の骨盤の揺れ、股関節の動き、足首の動きをみて再検討すべきという考え方。

 

サドル高もそうですが、様々な計算方法で出てきた数値はあくまでも目安に過ぎず、ゴールではない。
実際にペダリングして動作解析した結果から最適クランク長を導くことになりますが、そもそもほとんどのメーカーはクランク長の最小が160mm。
身長が低い人はクランクの選択肢があまりないことになりますが、ROTORはクランク長が150mmからありますし、東京サンエスのラクランクは140mmからあります。

 

短ければいいという話ではないけど、計算上で出てくる数値はあくまでも目安、スタートに過ぎないのでしょうね。


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