こちらの自転車を見て、多くの人は【ロードバイク】と呼ぶと思います。
しかし、一昔前は【ロードレーサー】でした。
いったい、ロードバイクとロードレーサー、何が違うのか、なぜ呼び名が変わっていったのかについて見ていきたいと思います。
一昔前はロードレーサー
まず、ロードバイクとロードレーサー、基本的には同じものです。
単に呼び名が変わっただけと言ってもいいでしょう。
※厳密に言うと違うんだ!という方もいるようですが・・・
いつからロードレーサーがロードバイクと呼ばれるようになったのかについては、定かではありません。
こちらのサイトでは詳しく書いてありますが、
畑中選手「確かに昔は『ロードレーサー』って呼んでましたね!うーん、いつからだろう…たぶん僕が海外で活動していた頃、海外の選手はバイクって呼んでましたね。フランス人はヴェロでしたけど。そこから自然にレーサーではなく、バイクと呼ぶようになった気がします。10年ちょっと前はフランスに多くの若手選手が渡ってましたから、彼らの帰国後に多かれ少なかれ影響を与えたのでないでしょうか」
安原監督「ええか、あれは『ロードバイク』やない、『ロードレーサー』や! 今も昔も変わっとらん。たぶんな、トライアスロンから来とると思うんよ。バイクパートとか、バイクトランジットとか言うやろ。違うねん。これはロードレーサーや。俺が15歳の時(現在56歳)、当時の読んでた教則本(約50年前に発行されたもの)には“ロードレーサーの走法”ってはっきり書いてあったんや。君らみたいなメディアにちゃんと『ロードレーサー』と言ってもらわんと困るでー!」
海外ではロードバイクと呼ばれるのが普通で、日本人選手が海外レースに出るようになったことで単語が輸入された説と、トライアスロンで【バイクパート】と呼ぶことが関係しているのではないかという説、があるようです。
ロードレーサーは和製英語
そもそも考えてもらいたいことですが、海外でこの自転車は
ROAD BIKE、ロードバイクと呼びます。
英語圏では確実にロードバイクですね。
フランス語でロードバイクは、vélo de routeになります。
VELOというのは自転車のことですね。
さて、ロードレーサーというレーサーは当然英語から来ているわけですが、ロードレーサーという呼び方自体が和製英語であって、英語圏で通じる用語ではありません。
強いて言うなら、RACING BIKEであれば通じるでしょう。
日本には和製英語ってたくさんあります。
その最たる例が野球でして、野球には日本独自の用語がかなり溢れています。
例えばキャッチボールというのは和製英語で、英語ではPlay Catch(プレイキャッチ)です。
ダブルプレーをゲッツーと言いますが、これは恐らく【ゲット ツー】から来ているのでしょう。
アメリカ人にゲッツーと言っても全く通じません。
ダブルプレーですね。
ほかにも、よくキャッチャーがピッチャーの球を受けて【ナイスボール!】と言いますが、これもアメリカ人に言うと全く意味が変わってしまいます。
英語圏では【Good Pitch(グッドピッチ)】ですね。
英語で正しく言うならば、グッドピッチ、つまり投げるという行為が素晴らしいんだ、という意味なわけです。
アメリカに行ってブルペンで【ナイスボール!!】と連呼していると、おかしなジャパニーズがボールの品質に感嘆していることになってしまいますし、なぜそれを叫ぶのか理解不能ですw
恐らくロードレーサーという言葉は、レーシングバイクから来ているのではないかと思われます。
もしくは、レーサー=乗り手のほうなので、乗り物自体よりも乗り手のほうから来ているのかもしれません。
(注、さほど根拠はありませんが)
日本では英語から独自に発展を遂げて和製英語になるものは多いのです。
和製英語と言っていいのかわかりませんが、メキシコって、より正確に発音すると【メヒコ】のほうが近いですよね。
日本独自に発展する例って、いろんな分野で多いでしょう。
ちょっと違う例ですが、中国で餃子というと水餃子です。
ジャパニーズ焼き餃子って世界的に評価が高く、
という謎の外国人観光客って多いんですよねw
日本人的には餃子は日本発祥とは思ってませんが・・・
意味さえ通じればいい気が・・・
私が思うにですが、ロードバイクだろうと、ロードレーサーだろうと、意味さえ通じればそれでいいと思うんですね。
本質的に何かが変わるわけでもないですし。
ただし、古くから乗る人の中には、
ロードレーサーでしょ。
正しい言葉を使うべき。
と思う人もそれなりにいるらしいです。
私としてはこれについてこだわりはなく、皆さんがロードレーサーと呼ぶならそれに従いますし、ロードバイクと呼ぶ今が主流だと思っているのでロードバイクと呼んでます。
ただ、古くからの呼び名が慣れていて、それじゃないとダメだという人もいますよね。
いまだにJRを国鉄と呼ぶ人もいますし。
イオンをサティと呼ぶ人もいますし。
いまだにジャスコと呼ぶ人もいますし。
個人的には名前にこだわる意味がよくわからないので、使いなれているから、という理由以外で強硬にロードレーサーと呼びべき、と主張する人はいまだに理解しがたいのですが、まあ、通じればいいのだと思っているので、他人にイチイチ突っ込み入れたりすることはありません。
クロスバイクだって、完全な和製英語ですよね。
海外だと、ハイブリッドバイクとか、ツーリングバイクとか言われたりします。
ロードレーサーと呼ばないと気がすまない人は、マウンテンバイクは許せるのでしょうか?
マウンテンレーサーと呼ぶ人は皆無だと思いますが。
まあ、MTB自体がアメリカ生まれだから、という事情もあるんでしょうけど。
好きに呼べばいいと思いますし、通じればそれでいいでしょう。
ロードレーサーとロードバイク、現代において違いはありませんし。
※一部では、ロードレーサーというとクロモリのレーシングバイクを意味すると解釈する人もいるらしいですが、これは時代的な流れで、昔はロードレーサーという呼び名が一般的で、その時代はクロモリ全盛期だったというだけの話かと。
- ロードバイク 47%, 411 votes411 votes 47%411 votes - 47% of all votes
- ロード* 18%, 158 votes158 votes 18%158 votes - 18% of all votes
- 話をする相手に合わせて変える 13%, 112 votes112 votes 13%112 votes - 13% of all votes
- チャリ* 8%, 66 votes66 votes 8%66 votes - 8% of all votes
- 自転車* 7%, 65 votes65 votes 7%65 votes - 7% of all votes
- ロードレーサー 2%, 18 votes18 votes 2%18 votes - 2% of all votes
- バイク* 1%, 13 votes13 votes 1%13 votes - 1% of all votes
- チャリンコ* 1%, 9 votes9 votes 1%9 votes - 1% of all votes
- ケッタマシーン* 1%, 6 votes6 votes 1%6 votes - 1% of all votes
- ドロップ* 0%, 2 votes2 votes2 votes - 0% of all votes
- チャリキ* 0%, 2 votes2 votes2 votes - 0% of all votes
- チャーリー* 0%, 2 votes2 votes2 votes - 0% of all votes
- ドロハン* 0%, 2 votes2 votes2 votes - 0% of all votes
- バイスィコー(オートバイ乗りでモーターサイコーと区別するため* 0%, 1 vote1 vote1 vote - 0% of all votes
- 速い自転車* 0%, 1 vote1 vote1 vote - 0% of all votes
- サイクリング車* 0%, 1 vote1 vote1 vote - 0% of all votes
- ひつじはんどる* 0%, 1 vote1 vote1 vote - 0% of all votes
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
ロードレーサーとピストレーサーの対比でそうなった気がします。シクロクロスやmtb以前はスポーツ車でもツーリング車orランドナーで、レースする人にはロードとピストの呼び分けだけが重要でしたから。
コメントありがとうございます。
正確な由来はわかりませんが、なぜピストバイクではなくピストレーサーと呼んだのか謎ですね。