ずいぶん前に紹介した、シマノのリアディレーラーからプーリーだけ変えてビックプーリー化できるというスグレモノ、GEAROOPの4.7mm Variation Pulleyについてですが、
なんだかよくわからないのですが、ここ最近やたらと質問を頂きます。
で、いろいろと質問をいただくので、それについて紹介と回答を。
巡航速度はどれくらい上がる?
この手の質問が2件ほど来ています。
これについてですが、ズバリ言ってもいいですか??
これにはいろいろと理由があります。
まず、このビックプーリーに変えてすぐ、変速チェックのためにクランクを回したのですが、
明らかにクランク回すのが軽かったのを思い出します。
もちろん、手で回した話です。
で、実際に乗ってみても、シマノ純正プーリーと入れ替えて乗っても、走った感覚でもペダリングは軽いです。
どのくらい軽いか、というのが問題だと思うのですが、感覚的な話とすると、
・実走では、ギア一枚分以下です。体感的には、ギア0.3枚分くらい軽いようなイメージ。
で、よく鉄下駄ホイールからいいホイールに変えると、【ギア一枚分違う】とかって言うじゃないですか。
あれ自体はそのとおりなんですが、そのいいホイールを使い続けると、当初の軽かった感動はなくなっていき、それがノーマルな状態として体が認識していくと思います。
実際、GEAROOPのビックプーリーですが、今もずっと使い続けています。
で、慣れちゃったということもあり、感覚的に軽いというのは今は皆無ですね。
で、実走でギア一枚分みたいな感覚はないので、巡航速度が上がったという感覚は正直全くありません。
ただこれ、手でクランク回すと、明確に軽いんですね。
だからきっと体にはいいことしているというか、抵抗が減っていることについては間違いないので、そのまま使い続けています。
そもそもこんな安いパーツで、劇的に速くなるわけもないと思うのですが・・・
11速チェーンには、デュラエースから105まで3グレードありますが、理論的にはデュラが最も抵抗が少ないはずです。
しかし、105→デュラエースのチェーンに変えても、巡航速度が上がったという話は聞いたこともありません。
ロードバイクって様々な抵抗がかかります。
チェーンやプーリーなど、メカニック的な機械的な抵抗もそうですし、空気抵抗も抵抗ですよね。
タイヤの転がり抵抗もあります。
タイヤの転がり抵抗についてもそうですが、いいタイヤってすごくよく転がっていく感覚はあります。
しかしメーター読みで速度が上がっているかというと、そうではないですよね。
感覚的に抵抗が減っていると感じても、メーター読みではほぼ変わらないくらいって結構よくあることですが、一日100キロ以上走る上では、そういうちょっとした抵抗ってトータルで見ると大きな差になります。
なのでGEAROOPのビックプーリーについても、劇的な変化をもたらすものというよりは、様々な抵抗を軽減する手段の一つだと思ったほうがいいですよ。
たかだか数千円で劇的に速くなるなら、みんな導入してますってw
プーリーがズレたりしますか?
下手にズレたら、プーリーゲージと接触してしまいそうな気がしてまして。
まず、しっかり固定していればズレることはないでしょう。
チェーンのテンションで引っ張られてズレる、ということも経験していません。
で、ロードバイクのパーツってなかなか合理的に出来ていると思ってまして、基本的にはどこのネジも、走れば締まる方向にねじ切りされています。
ペダルもそうですよね。
左右で逆ネジなのも、走れば締まる方向になっているからです。
プーリーも、上と下でネジの方向が逆になっていると思いますが、基本的には走れば締まる方向になっているわけです。
最初の取り付けがグラグラじゃなく、しっかり締めておけば問題ないと思います。
このビックプーリーの弱点
弱点がないパーツなんてあり得ないと思うのですが、強いて言うならば、
・アルミ製なので、シマノ純正プーリーよりは耐久性は悪そう。
・肉抜きの穴に汚れが溜まる
この程度かと。
シマノの純正プーリーって樹脂製ですが、アルミを使ってない理由としては、アルミは磨耗に弱いということが挙げられます。
シマノって多くのパーツが耐久性重視ですからわずかな軽量化よりも耐久性重視なんでしょうね。
どれくらい使えそうなのかについては未知数です。
よくある軽量プーリーって、肉抜き加工されてますが、プーリーの場合肉抜きの穴に汚れが蓄積します。
まあ、拭けば済む話ですが・・・
変速性能については、ほぼ落ちないと思っていいですので、強いて言うならシマノの純正プーリーよりは耐久性は悪いだろうということです。
これはアルミ製プーリーならば、どこのものでも当たり前です。
それと同時に不思議なんですが、なんでこのプーリー、いまさら質問が多いのでしょうか?
どこかで話題にでもなっているんでしょうか??
この1週間くらいでバタバタとメールが来たので、なんだ??と思っているのですが。
この手の商品について、劇的な変化を求めること自体間違っている気がします。
一応、セラミックベアリング版もありますが、理論上はセラミックベアリング版のほうが抵抗は少ないです。
それも実走でどれだけの差かというと、たぶん変わらないレベルですよ。
わからないレベルだから無価値、という意味ではないので、この辺は考え方次第かと。
抵抗の軽減は、ロングライドでは武器の一つですし。
あとこれが一番の難点だと思うのですが、GEAROOPはサイクリングエクスプレスが代理店なので、サイクリングエクスプレスでしか基本は買えないと思います。
このプーリー自体は高いものではありませんが、どうしてもそこそこの送料がかかってしまうので、それが難点なのかなと。
ウイグルみたいに、いくら以上の買い物で送料無料というわけでもないので、これだけを買うと送料の割高感が出てしまいますね。
強いて言うなら、友達とまとめて買うとか、ほかのパーツも込みで買うとかしかないでしょうか。
※サイクリングエクスプレスは、パーツ類は5999円以上の買い物で送料無料だそうです。
アマゾンでもあるようなのですが、
gearoop ギアループ 4.7mm Variation Pulley バリエーション プーリー 14T – C14-V47-Gold, 14T【日本正規代理店品】
売り上げランキング: 923,367
送料が高いですw
日本代理店が、と書いてありますが、私が聞いた話では日本には代理店などないのですが。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
初めまして。
twitterでサイクリングエクスプレスさんが下記のようなツイートをしたせいではないでしょうか?
通常のディレーラーケージをそのままに16Tのプーリーが使用できるgearoop偏芯プーリーのカラー版が発売されます。
こちらサンプル入手出来次第、またお知らせさせて頂きます。
(4点あるので、どなたかブログやツイッターにてレビューして頂ける方はいらっしゃいますでしょうか?) https://t.co/0IE237MOzz
コメントありがとうございます。
なるほど、そういうことなんですね。
なんで急にこれが脚光浴びたのは不明だったのですが、こういうことなんですね。