ちょっと面白いなと思ったことを。
グレーチングって知ってますか?
これですよね。
タイヤが細いロードバイクにとっては大敵と言われています。
私は嵌まったことがないですが・・・
このグレーチング、時折表裏が逆に設置されていることがあるらしく、逆さについているとロードバイクは本気で嵌まります。
それを撲滅しようとしている方々がいらっしゃるそうです。
逆さグレーチング撲滅協会
逆さグレーチング撲滅協会とは。会長は広島のとある実業団選手。#逆さグレーチング撲滅協会 pic.twitter.com/PGObINK1sC
— ひろ (@wannyan__team) October 1, 2019
すみません、勝手に引用させてもらいましたが、問題があるようでしたらご連絡ください。
この活動自体は素晴らしいと思うんですね。
グレーチングが逆さになっていることにメリットはありませんし、今後誰かが嵌まって怪我することを防止するということでしょうし。
サイクリストの鏡のような方々のようで、頭が下がります。
ただ、1つだけ、私が聞いた経験から注意してもらいたいことがありまして。
バールで開けるのは、結構ヤバイ
この方々がどうやって逆さになっているグレーチングを直しているのか、わかりません。
管轄の道路事務所などに電話通報しているだけなのか、自らの力で直しているのか。
自分たちで直しているなら、バールみたいなもので持ち上げてひっくり返すのかなと勝手に想像しますが、実はこれ、結構ヤバイ可能性があります。
というのも、バールの所持は、特殊解錠用具所持禁止法(通称 ピッキング防止法)に引っ掛かる可能性があります。
私の知っている方で、大きなビルなどの工事現場の警備員をしていた方がいます。
建設現場の入り口で、警備と車の搬入搬出を見守るお仕事ですね。
あるとき、大雨の日の翌日に、建設現場の目の前の排水溝が泥で埋まり気味なことに気が付き、水が溢れかえっているということで、知人にバールを借りて、グレーチング外して排水溝を掃除しようと思ったらしいんですね。
で、そのバールを借りて原付で運んでいたところ、なんと警察に呼びとめられてしまい、特殊解錠用具所持禁止法の容疑で数時間拘束されたらしく。
これですが、バールは指定侵入工具に指定されているので、正当理由が無く隠し持つと、一発で現行犯逮捕になります。
一応、バールの所持は、業務など正当な理由があれば違法にはなりません。
料理人が包丁を電車で運んでいても銃刀法違反にならないのは、正当業務だからですよね。
ただちょうどその頃、ガソリンスタンドの清算機荒らしがその地方で相次いでいたらしく、
と説明しても警察には信じてもらえず、その方の人相が悪いということもあって(笑)、数時間拘束されたそうです。
たまたまバール持っているところを警察に見つかって、
と説明しても、疑われる危険性はかなりあるので、注意していただければ。
下手するとその場で現行犯逮捕ですし。
その地域の犯罪状況にもよるかもしれませんが(車上荒らしとか清算機荒らしが多い等)、グレーチング直すため、と言ってすんなり帰れるわけではないので。
ちなみにですが、マイナスドライバーも一定の長さ以上だと、指定侵入用具に指定されているので、アウトになってしまいます。
マイナスドライバーの所持で逮捕されたケースも、ネットで探すと結構出てきます。
この特殊開錠用具所持禁止法なんですが、【正当な理由が無くバールなどを隠し持つ】ことがNGなので、正当な理由があり堂々と掲げている分にはいいのかもしれません。
しかし、グレーチングはその道路の所有物なので、グレーチングを直すということは他人の所有物を弄ることになるので正当理由にならないと思いますし、車の中に入れて運ぶことも隠していると言われかねないので、自力で作業するのはやめたほうがいいのではないかと思います。
管轄の道路事務所などに電話して、早急に直すように依頼するか、勝手に直してもいいかの確認を取るほうがいいかと。
素晴らしい活動と言いたいところなのですが
グレーチングが逆さになっていればロードバイクにとっては害そのものなので、直そうというその運動自体は素晴らしいと思います。
ただ日本の法令上、バールの所持は現行犯逮捕になりかねないので、気をつけたほうがいいのかと。
法律を読む限りでも、隠して携帯することが禁止になっているので、堂々と手に持って現場に向かう分には問題なさそうですが、とはいっても、バールを持って歩いていれば間違いなく警察に止められます。
私の知人のケースも、原付で運んでいたということで、隠していたのか、表に出ていたのか知りませんが、例えばリュックサックなどに入れて運んでも【隠している】になります。
まあそもそもですが、道路管理者や工事業者が、グレーチングを逆さとかワケわかんないことしなければ、誰も被害なんてないんですけどね。
もし逆さグレーチングで落車して怪我した場合などは、その道路の管理者に責任がある可能性が高いので、きちんと申し出したほうがいいと思います。
グレーチングの破損で落車した場合、修理費用は道路管理者持ちだった話は聞いたことがありますので。
そういえば、安全のためにヘルメット被らないことを推奨している意味不明な方もいましたが、
自分がどれだけ気をつけていても、こういう自分の努力とは無関係な事故も起きるわけで、それに備えてヘルメットなんですけどね。
もし逆さグレーチングを見つけるたびに素手でひっくり返していらっしゃるようでしたら、凄いなと思うと同時に、どうか怪我だけなさらないようにお気をつけください。
バールとかはいろいろ法的な問題があるので、まあ、ロードバイクに乗りながらバールを持っていることを想定するほうがおかしいのかもしれませんが。
グレーチングはロードバイク泣かせですので、いろいろ気をつけて走らないといけませんね。
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2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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