道交法改正で逆走自転車は妨害運転扱いに。これにより逆走自転車事故の過失割合が変わるのか?

道路交通法の改正で、逆走自転車は妨害運転だと定義されるようなのですが、これについて質問を頂きました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5062e44abe8732487884b72d828c969e1e83e066?page=1

読者様
読者様
煽り運転を他者の妨害行為と定義したようですね。
ということは、以前記事にもあった逆走自転車と事故があった場合過失は五分五分だというのが、これによって逆走自転車につくという見方になるんですかね‥

実際どうなるのかわかりませんが、この発想は全くなかったので、そういう見方もあるのかと大変参考になりました。
その上で、たぶん変わらないのでは?と思ったりします。

逆走自転車事故の過失割合

これは前にも書いたのですが、

ロードバイクで走っていると、それなりに見かけるのは逆走してくるママチャリ。 逆走自転車の交わし方については、過去にもいくつか記事を書いてま...

逆走自転車と正しく走っている自転車が事故になった場合、実は過失割合は50:50です。
ただし生活道路での基準で、幹線道路だと話は変わります。

「自転車同士の事故の過失相殺基準(第一次試案)」(赤本 下巻)によると、以下のように示されています。

対向方向に進行する自転車同士の事故(正面衝突)

車道を走行50:50
歩道を走行自転車通行可の歩道50:50
自転車通行不可の歩道50:50

※生活道路での基準

あくまでも生活道路での基準ですが、法律守って左寄り走行しているロードバイクと、逆走ママチャリが衝突した場合、過失割合は50:50という恐ろしい基準が採用されています。
車の場合だと、センターライン超えの逆走車と衝突した場合、過失割合は0:100です。
(工事現場を避けるためなどの場合は除く)

なんでこんな意味不明な過失割合が適用されるかというと、

自転車の場合、標準化・類型化した過失割合がないことや、車対車の事故での過失割合をそのまま適用するとバランスを著しく欠く可能性が高い

これは意訳して言うと、
・チャリには免許もないから、法律熟知しているわけじゃないよね
・逆走のママチャリなんて腐るほどいる

こういう実態から、車での過失割合をそのまま適用すると、実態に合わないという恐ろしい基準になっています。
逆走ママチャリなんてたくさんいるんだから、事実上黙認されているよね?というのが建前。

ちなみに幹線道路の場合は、10:90になった事例があります。
幹線道路のような危険なところで逆走するのは、生活道路の基準とは違うべきだと言うことです。
でも0:100にはなってないのもポイントだったりします。

道交法改正で過失割合は変わるのか?

道交法改正で、逆走自転車も妨害運転となるようですが、私の勝手な予想として、これにより過失割合が大きく変わる可能性は低いのではないかと考えています。
理由なんですが、逆走自体は、道交法改正がなくても違反です。
違反でも、上で書いたように、実態としてみんな逆走しまくりだよね??というところなどから、車と同じ過失割合はマズイという判断になってます。

なのでもし過失割合の基準が今後動くなら、実態として、逆走って犯罪だよね!みんな逆走なんてしないよね!という世界が来ない限り、難しいのではないでしょうか?

逆走も、違反講習の対象となるそうですが、そもそもの話。

平成27年6月~28年5月までの一年間、自転車の違反講習を受けたのは、たった24人しかいません。

https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/h29kou_haku/zenbun/genkyo/topics/topic_09.html

その多くが20代で、違反内容で最も多いのが制動装置不良なので、恐らくはノーブレーキピストの話だろうと思われます。

ちなみにその前年は、違反講習を受けたのはたった7人です。

それ以降のデータは見つかりませんでした。
自転車運転者講習制度は、3年以内に特定の違反を2回すると講習行きの罰ゲームですが、たった24人ということは、都道府県当たり0.5人とかなわけです。

1回警告を受けている人がどれくらいいるのかわかりませんが、それほど積極的に摘発しているわけではないので、あんまり期待してないというか。

取り締まり自体は期待していませんが、せめて国民の多くに周知して守ってもらえるとありがたいところです。

そういう事情もあり

逆走自転車が突っ込んできた!となると、激おこですよね。
テメー何してんだゴルァァァ!という奴なんですが、過失割合の話になると、50:50が基本線になってしまいます。
正しく走っているのに、全然守られないシステムです。

幹線道路でも10:90と過失ゼロにはならないという、恐ろしいシステムです。
(幹線道路の全ての事故で10:90ではありません)

これに、様々な修正要素が加わりますが、音楽聞いていることも修正要素になりえます。

そういうことで、逆走自転車については、自分で自分を守るしかないです。
そこそこ距離が離れている状態で逆走自転車が見えたときは、

マジで左に寄せて、止まってやりすごしたほうが無難。

止まっている自転車に対して突っ込んできた場合には、0:100を主張できる可能性があると言うこともそうなんですが、そもそも、止まっている自転車に突っ込んでくるバカはいないので。
こうなるか、

こうなるか。

もしくはこれ。

これを書くと、後続車との関係で危ないという話が出るのですが、

この状況で、車道側に飛び出るアホは滅多にいないです。
こういう状況でも、ほぼ確実にこうなります。

後続車がたくさん来ていると、この状況で膠着状態になることもあるんですが、どちらにせよ、お互いに停止しているので、事故にはなりません。
逆走側が歩道に上がっていくか、

後続車の列が切れるまで待つか。

下手にこっちに出て交わそうとしても、逆走自転車も同じ方向に来ることがあるし、

これで事故ると、こっちも過失付きますし。
ホント自分で自分を守るしかなくて。
相手が違反なのは明らかでも、過失割合は半々とか、誰が納得するんだろう??

逆走自転車の発見が遅れた場合は、もう祈るしかないんですけどね。

こういうのを知るのも大切

前回この過失割合を書いた後に、

ロードバイクで走っていると、それなりに見かけるのは逆走してくるママチャリ。 逆走自転車の交わし方については、過去にもいくつか記事を書いてま...

読者様
読者様
全く知らなかった。
これを知ってから、行動を変えた

という人もいました。
正しく走っている人と、無法者が痛み分けなんて、誰が納得するんだという話ですよ。

ただし50:50は生活道路での話で、幹線道路では10:90になった事例もあります。
10:90でも納得しがたいところですが、逆走車がウェーイと突っ込んできても、正しく走っている人の過失割合はゼロにはならないということです。