ここのところ、ロードバイクをやっと買いました!という報告のメールが結構来るのですが、オススメカスタマイズとしては、まずはタイヤですよね。
いいタイヤにすると全く違う走りになる。
完成車の場合、どうせザフィーロなどの低質のタイヤしか付いてきませんから・・・
次にホイールですよね。
ホイールを変えると全く違う走りになる。
ロードバイクを初めて買った人は、一台で3回感動できるチャンスがあると思ってます。
1番目はロードバイクを買ったことに対する感動。
2番目はタイヤを変えて、走りが変わって感動。
3番目はホイールを変えて感動。
最低でも3回は感動できるチャンスがあります。
さて、第3のカスタマイズとしては、スプロケの交換をオススメしています。
Contents
あえて3番目にする理由
スプロケの交換は、グレードを変える(105⇒デュラ)という話ではなくて、ギア比を変えるほうの話。
で、大切なのはあえて【3番目のカスタマイズ】としている理由です。
これは単純な話で、よく言われる【ホイールを変えたらギア一枚分軽くなった】という現象が起こるから。
今までリア32Tで登っていた坂が、タイヤとホイールを変えたら28Tでも十分になるというケースもあるので、ある程度タイヤとホイールのカスタマイズを済ませてからのほうがより適切なギア比を選びやすい。
今の完成車に付属するスプロケって、勝手な印象ですがレーシングバイクだと11-28Tあたりが多いんですかね?
エンデュランスだと、それこそ11-34Tなんてものも付いてきたりします。
私が乗るLOOK765も、標準装備のスプロケは105の11-34Tだったと思いますが、最初からそんなワイドギアは要らないことがわかっていたので(2台目なので)、購入と同時に11-28Tに変えてます。
というよりも一台目に乗っていたビアンキ、標準装備されていたのが12-25T(10速)だったんですよね。
今の時代からすると、エントリーグレードのアルミバイクには考えられない歯数構成でしたが、当時は特に珍しいものでもなく。
スプロケの選び方
あくまでもグレードの話ではなく、歯数の話。
正直なところ、何を優先するかで決め方は変わります。
最大ギア比と最小ギア比で選ぶ
たぶんこれがオーソドックスな選択法ですが、必要とするギア比から選ぶ方法。
面倒なので話の展開上、フロントは50-34Tだという仮定で。
具体的な例を出します。
<ケース1>
完成車についてきたのが11-34T(11s)。
11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T
ほとんどヒルクライムもせず、登りも28Tがあればいける。
トップギアは15Tくらいまでしか使わないというのであれば、思い切って14-28Tのジュニアカセットにしてしまうのもアリ。
14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28T
14T~21Tまでは1T差なので、より細かくギア選択が可能になる。
下り坂でもバリバリスピードを上げたい人だと、トップ側のギアが足りない可能性が出てきますが、平坦で乗るには実は使い勝手がよかったりする。
ただしこの場合注意点がありまして、元々のスプロケが34Tの場合、付いているリアディレーラーはGSタイプになっている。
ジュニアカセットはSSタイプじゃないと対応しないことになっているので、リアディレーラーの交換とチェーン長の変更は必要になる。
参考としてR8000アルテグラのRD。
SS | GS | |
トップ対応 | 11T~14T | 11T、12T |
ロー対応 | 25~30T | 28~34T |
私自身はやったことないですが、前に読者様から聞いた話だと、リアディレーラーがGSのままジュニアカセットにすると、変速が一部もたついたりうまくいかないそうです。
このあたりはやってみないとわかりませんが、ジュニアカセットはやや調整がシビアになることもあるので、メーカーの指定どおりでリアディレーラーはSSにしたほうがいいかと。
それほど登りに行くわけでもなく、サイクリングロードメインだとか平坦ばかりならむしろジュニアカセットのほうが使い勝手がいいかも。
<ケース2>
完成車付属のスプロケが11-28Tだけど、ヒルクライムでギアが足りないときもあるのでロー32Tが欲しい。
これは素直に11-32Tに変えるのが一番。
11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28T
11-12-13-14-16-18-20-22-25-28-32T
ただし、微妙に途中のギアも変わるので、今まで平坦で17Tメインで使っていたなら無くなってしまう。
まあ、1T差なんで許容範囲だとは思いますが。
完成車が28Tなら、リアディレーラーはSSタイプになっているはずなので、32TだとGSに変更が必要。
チェーン長も足りなくなるので交換。
ロー30Tでもいいなら、こういう歯数構成になる。
11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30T
こっちだと17Tがある。
なので最大と最小の必要なギア比を決めて、中身のところがどうなのかを検討した上で決めるということですかね。
30Tまでなら、105もアルテもリアディレーラーはSSのままで行けますがチェーン長は足りないかも。
常用域がスプロケの真ん中に来るように選ぶ
これはあまり一般的な選び方ではないかもしれませんが、前に読者様が実践していたという話。
チェーンが斜めになる=駆動効率は落ちるなので、常用するギアがスプロケの真ん中に来るように選ぶという話です。
ケイデンス90/分程度,25~35km/hで走ることが多いのですが,
11-12-13-14-【15-17-19-21-23-25】-28Tだとアウター・インナーどちらでもチェーンがクロス気味になり,ちょっとしたアップダウンでフロント変速を余儀なくされるのですが,
11-13-【15-17-19-21-23-25】-27-30-34Tだと【15-25】の部分がギア2枚分トップ側に寄った分だけ,アウター時のチェーンラインが直線化する上,短い登りなら27・30の部分でしのげるためフロント変速の頻度を減らすことができ,ロングライドでの疲労の減少を感じます.
登りにばかり注目されがちな11-34Tですが,常用する速度域によっては平坦道でもメリットがあるかと思いコメントさせて頂きました.
この発想は私には無かったので、なるほどなと思いまして。
ついついフロント変速が面倒なのでアウター×ローに入れてしまうこともあるけど、本来はアウター×ローに行く前に、フロント
を落としてあげるのがチェーンラインからみると正解。
シマノDi2とかは自動でそうしてくれる機能もあるんですが。
よく使うギアがどこなのかを確認して、そのギアが真ん中に寄るようなスプロケを選ぶという話ですね。
男は黙って黒ラベル
最後は、全くオススメしない方法ですが、甘えを無くすためにローギアを排除したスプロケを選んでしまう方法です。
11速だと11-25Tがあるので、脚力強化キャンペーン中の人にはいいのかも。
というよりも10年前くらいのロードバイクって、ロー25Tでもそこまで珍しい話でもなかったような。
実際、私が乗っていたアルミバイクも12-25Tが装備されていて、今の時代からするとあり得ない歯数構成だったんですが、一度も歯数を変えたことはありません。
スプロケ交換のときも、同じものを選んでました。
当時はこういうもんだと思って使ってましたが、さすがにロー25Tだと厳しい登りも出てくる。
そうなるとダンシングで疲れにくい方法をいろいろ試して探るしかないので、知らぬ間に休むダンシングが身についた気がします。
必要性があるならスプロケ交換
現状のギア比で困っていないなら変える必要性はないですが、使ってないギアがあるとか、よりクロスレシオにしたいとか、よりローギアを増やしたいとかならスプロケ交換がベスト。
最初にも書いたのですが、タイヤとかホイールをグレードアップする前にスプロケ交換すると、ホイール購入後にまたスプロケ交換したくなるかもしれないので、第3のカスタマイズのほうがいいかと。
まあ、ホイールとか交換する予定が無い人は別として。
スプロケの交換自体はたいして難しいものでもないですが、チェーン長の変更とかリアディレーラーの再調整は必要になることもあるので、難しいと思う人はショップにどうぞ。
8速とか9速のユーザーの人は、11-34Tとかにすると飛び飛びのスプロケになるので、このあたりはギア数が多いほうが便利なんですが。
フロントのチェーンリング歯数を変えることも出来ますが、大きく変わるものでもないのであんまりしない人が多いかも。
スプロケのほうが気軽に交換しやすいし、値段的にもローコストだからという事情もあるのかもしれませんが。
どうしてもギア比を下げたい場合には、スギノのクランクに46-34Tとかもありますが。
シマノでもアルテグラグレードなら、46-36Tもあります。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント