有名税、なんですかね。

ロードバイクとは関係ない話題なんですが、元ロッテの選手が不当な契約解除だとして提訴したと報道で出てました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/66f9b594f87c03d88dcdeaa0d455e945a0bbc050

これとは直接関係あるわけでもない話題を。

有名税というか

マスコミがどうやって情報を掴むのかは知りませんが、裁判は公開の原則があるので、裁判所に行けば当日の口頭弁論や判決言い渡しの当事者名、法廷名、時間などが受付に書いてあります。
裁判所は撮影禁止ですので、マスコミってああいうのを見て調べているのか、ほかのルートなのかはわかりません。

ヤフコメとかみていると、CSが始まるというのに水を差すな!とかそういう意見もあるのですが。
そもそも報道しなかったら誰も提訴したことは知ることが無いと思うので、凄ーくおかしな目線で見るならば、報道するから水を差しているという見方も出来なくはない。

まあ、無理があるかなw

ところで判決文は広く公開されていますが、どの判例サイトでも当事者名は伏せてあります。
これも理由があって、判決文が公開されている理由は主に裁判が公正に行われているかのチェックみたいなものであって、裁判当事者が誰なのかについて広く知らしめることはプライバシー権の侵害になるという判例があるから(名古屋高裁 平成23年3月17日判決など)。

なのでインターネットの判例検索システムは、普通は伏せられています。

けど有名人の場合はちょっと話が違うというか、こういう風に報道されたりする。
ある種の有名税なんですかね。

3丁目の田中さんが6丁目の佐藤さんを提訴した!なんて報道がないのは、そもそも誰だお前?という側面から報道するに値しないということもあるんでしょうけど、プライバシー権の問題も当然あるんでしょうし。

報道と取材

私自身裁判をしていて、相手が行政だったこともあるので、ある程度は報道されるんだろうなと思ってました。
ただまあ、1審の口頭弁論や判決言い渡しの時に、傍聴人がいたことは1度しかありませんw
2審は傍聴者はゼロでしたが、もしかしたら判決言い渡しの時に誰かいたのかもしれません。
2審の判決言い渡しは行ってないので知りませんw
そもそも民事の口頭弁論で証人尋問もないようなものだと、口頭弁論は返事して帰るだけの場所。
膨張傍聴しても何が起きているのかを理解できないはず。

そういうこともあって報道されなそうだ、ラッキーと思っていたのですが、2審判決後はやたらと大手新聞社から取材申し込みがありました。

けど事情を話して、出来れば報道しないで欲しいと伝えたところ、全社引き下がってくれましたw
これが結構意外だったというか。
おかげで平穏な生活が出来たのですが、マスメディアの取材をお断りした理由は、そもそも最高裁に上告されているということと、弁護士を立てていないので対応が困難なこと、穏やかに暮らしたいこと、最後の理由はあえて話しませんでしたが、違う目的に使われそうな気がしたことです。
要は政治的な意味合いで、行政の長を叩きたいための材料にされるのではないかとか・・・

そもそもどうやって電話してきたんだ??という疑問もあるわけですが、どの記者さんも高裁で事件記録を閲覧したっぽい。
事件記録には個人情報が載っているのでしょうがない。
けどやんわりと勘弁してほしい旨を伝えたら、全社引き下がったのは驚きでした。
もっと強引なのかと思っていたので。

勝手な予想としては、行政を叩く材料にしたくて、私から恨みつらみを引き出したかったのではないかと・・・
私のスタンスは、罪を憎んで人を恨まずなので、誰でも間違いはあるし間違いが正されるならそれ以上は求めないという姿勢でしたので、記者さんも拍子抜けしたのかもしれません。

さてマスメディアのほか、意外なところから取材申し込みがありました。
法学部の学生さんです。
たまたま裁判所で口頭弁論期日をみて気になっていたらしいのですが、ゼミの研究テーマの中でどうしても詳細を知りたいのだと。

こちらについては、広く公開するわけではなくてゼミの研究として扱うことや、個人情報の取り扱いもちゃんとすると確約したこと、一般的には優秀な大学だということや教授からも言付けがあったので、取材をOKしました。

まあ最終的には、研究目的だしネット公開してもいいですよとは伝えましたが。

取材という言葉を定義すると、【すべての言論・報道活動の基本となる、ニュース・各種情報の素材を収集する活動】と言えます。
報道だけでなく言論であったり、言論という中には研究も含まれる。
政治的な意味合いを含んでいない以上は、それについてはどうぞご自由にというスタンスに切り替えたわけですが。

最近思うのですが、言葉の定義を間違うとそれ以降も全て間違うんだろうなということ。
例えば取材という言葉についても、報道だけに限らないというのは一般的感覚で理解できるとは思いますが、言論が含まれる。
言論の自由は最大限尊重すべきで、そこに制約が掛かるとしらプライバシー権等の問題がある。

けど言葉の定義を間違って、取材=報道、と決め付けてしまうと、物事の本質を見失って意味不明な言論を発表することとなるわけですし・・・
マスメディアだけが報道するわけでもないですしね。
言葉の定義を無駄に狭くすれば狭くするほど、本筋を見失うんだろうなと痛感します。

あと、議論で勝負できないような人が増えているのかなと。
自分が不利になると、個人だからとか、アクセス数稼ぎだから、とかどうでもいい批判をする。
だから何なんだ?という感想以外は持ちませんが、その程度の批判しかできない人だということが露呈されるわけで、一種の自爆的意味合いが強いのかも。

企業に問い合わせして、その結果をメディア(SNSなど含む)に公表するというのは、当然のように取材活動の一環と定義できる。
これも【取材】なのか【問い合わせ】なのか?というのは本質的にはどうでもいい議論であって、単なる言葉遊びにすぎない。
自らが企業に取材して大々的に公表している人が、他人の【取材】活動を批判しているのを見たら、さすがに自己矛盾の大きさには驚く。
自分がやったのは問い合わせで、他人がやったのは取材だ!とか言い出した日には、水掛け論に持ちこむことでまともな議論が出来ない人なんだろうなと言わざるを得ない。

判例の重み

いくつも判例を紹介してますが、判例には重みがあります。

こちらでも説明されていますが、

http://blog.livedoor.jp/kawailawjapan/archives/5598815.html

確かに、地裁判例ってほぼ重視されないです。
私も1審で地裁判例を数件出しましたが、たぶんチラ見くらいしかしてないんだろうなと・・・
判例を挙げたことで意味を理解できない人がトンデモ論に走るのを見ていると、あんまり挙げないほうがいいのかと思いましたw

地裁ってなかなか不思議な判決が出ることは多々あるので、判決の中身を精査しないと意味を取り違える人も出てきたり、無駄に判決が重要なものであるかのように誤解するのかなと思うのですが、例えばこちらの方が挙げた判例。

https://twitter.com/toro24f/status/1422031115821338631

道路交通法上では、横断歩道を渡ろうとする自転車に対して38条の義務は生じないというのが正しい法解釈。
けどこの方が挙げているように、38条1項前段の義務があるとしている判例もあります。
より正確に書くと、38条後段の義務を認めた判例もあります。

はい、理由はなんででしょうか?
殆どの判例では38条の義務は認めずに、このようになることが普通。

自転車が横断歩道上を通行する際は、車両等が他の歩行者と同様に注意を向けてくれるものと期待されることが通常であることの限度で考慮するのが相当

平成30年1月18日 福岡高裁

福岡高裁の判例では、38条1項前段と後段両方ともに否定されていますが、このように記されています。
ここの意味を考えれば、ツイッターの方が挙げた判例の意味ももうちょっと理解出来そうに思うのですが、この方ではたぶん難しいでしょう。
そのうちこれについても書きます。