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この「自転車事故」でドライバーに過失がつくポイント。

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マスメディアいわく「横断」だそうですが、道路交通法的には「交差点を直進」ですね。

 

“危険な横断”で事故の瞬間 自転車とタクシーが衝突 現場では“日常”の光景に...|FNNプライムオンライン
自転車とタクシーの事故の瞬間をとらえた、ドライブレコーダーの映像。すると、画面左側から現れた自転車が、右側を走っていたタクシーと衝突した。その衝撃で、自転車に乗っていた男性は、吹き飛ばされてしまった。すぐ後ろにいた自転車に乗っていた人は、あ...

 

単純な話になりますが、自転車が優先道路の進行妨害をしたものと言えます。

 

ところで、このようなケースにてドライバーが無過失にはなりませんが、何を過失と考えるのでしょうか?

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自転車による進行妨害

事故現場はこちら。

さて、報道では気になるポイントがあります。

・タクシー
・危険な横断が相次ぐ場所

職業ドライバーとしてこのあたりを熟知している場合、「危険な横断が相次ぐ場所」だと知っていることになります

 

ここでよくある勘違い。
民事の損害賠償って、民法709条が請求根拠になりますが、

(不法行為による損害賠償)
第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

「過失」って、「損害が発生すると予想しそれを回避することができたのに避けなかったこと」を意味する。
つまり予見可能性があるのに回避しなければ過失なんですね。

 

職業ドライバーとしてこのあたりに熟知していたら、「危険な横断が多発することを知っていた」(予見可能性)→予見可能な「危険な横断」に対処した運転をしなかったとなるわけで、まあまあ過失になる可能性が出てきます。

 

実際の判例から。
優先道路を進行するバスと、死角から飛び出てきた自転車(小学生)の事故。
東京高裁 平成26年12月24日判決です。

この事故、バス側は「優先道路を進行するにあたり徐行義務(42条)が課されていないのだから無過失」と主張していますが、無過失を認めず50:50。
無過失を認めなかった理由はこれ。

職業ドライバーとしてこのあたりに熟知していた
・学校や住宅が並ぶことから、非優先道路からの子供の飛び出しは予見可能
・優先道路だから42条の徐行義務はないにせよ、「予見可能」なんだから死角から飛び出す子供に注意しながら進行すべき注意義務があり、注意義務を果たせば「回避可能」だった

結構勘違いする人がいるけど、民法の過失って「損害が発生すると予想しそれを回避することができたのに避けなかったこと」なので、いわゆる不注意を意味します。
なので優先道路であっても、「予見可能」ならそれに備えて進行すべき注意義務があり、過失を免れない。

理不尽なのか?

過失割合って道路交通法の義務違反だと勘違いしている人もいますが、それも一要因にはなるけど過失の概念は違反とイコールではないのです。

 

民法709条って例えばですが、他人の花瓶を誤って落として割ってしまえば、「予見可能な結果を回避しなかった=過失」なので損害賠償請求するわけ。
その概念を交通事故にも使っているから、不注意は過失になる。

 

なんか時々、日本の道路交通法には優先権がないから過失がつくんだとか意味不明な主張をする人もいますが、全然関係なくて、損害賠償請求の根拠が民法709条だからというだけだし、民法における過失の解釈でしかない。
仮に優先権とやらが規定されようが、請求根拠が民法である以上は過失(不注意)を争うのだから優先権の有無と過失は関係ない話になる。

 

このあたりは国によって過失の概念が違うのでなかなか興味深いところですが、そのうちまとめます。

 

予見可能な結果を回避しなかったことが過失なので、職業ドライバーとしてこのあたりに熟知していたなら「予見可能な危険な横断に対処した運転をすべき注意義務違反」として過失になりうるので。

 

なお事故の主な原因は、優先道路を進行妨害した自転車です。
民事の過失割合って、単に金銭賠償上の概念なので必ずしも「どっちが悪い」なんて示すものではないけど、道路交通法上で悪いのは自転車。
民事責任はやや自転車が大きいか、イーブンかくらいでしょうか?

 

まあ、ノールックで交差点を進行して危機意識がない自転車ってどうなんですかね。
それとは別に、予見可能なら備えて回避する義務があるので、ドライバーの無過失ってかなり難しいのです。


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