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左折前左側端寄せって何m手前から?

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時々、このルールについていろいろ意見が飛び交いますが、

(左折又は右折)
第三十四条 車両は、左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、できる限り道路の左側端に沿つて(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分を通行して)徐行しなければならない。

合図履行が30m手前と定められているので、34条1項の「あらかじめその前から」についてもおおよそ30m手前からと解釈されます。

 

じゃあ30m以上手前からだとダメなの?とか、30mより短くなってもダメなの?みたいな話も出てくるわけです。
もちろん、「29mだったから1m足らずで違反!」みたいなアホな話をするわけではありません。

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通行帯違反の可否

交差点を左折する際には、第一通行帯が専用通行帯であっても原則としては第一通行帯に進入してから左折することになりますが(例外あり)、

 

例えばですよ。

第一通行帯がバスレーンだった場合、小道に左折する際にはバスレーンに「あらかじめその前から」進入して左折することになる。

(車両通行帯)
第二十条
3 車両は、追越しをするとき、第二十五条第一項若しくは第二項、第三十四条第一項から第五項まで若しくは第三十五条の二の規定により道路の左側端、中央若しくは右側端に寄るとき、第三十五条第一項の規定に従い通行するとき、第二十六条の二第三項の規定によりその通行している車両通行帯をそのまま通行するとき、第四十条第二項の規定により一時進路を譲るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、前二項の規定によらないことができる。

けど左折前にやたら長い距離、専用通行帯を通行することは通行帯違反になりかねない。

 

一つ参考になる判例ですが、左折前に専用通行帯を通行して「通行帯違反」に問われた事例について以下の判例があります。

1 道路交通法20条3項は、車両が交差点において左折するときは、同条2項に定める通行の区分によらないで、他の車両通行帯を通行することができる旨を規定しており、道路標識により通行帯の指定が行われ、第一通行帯が通行禁止となっていても、当該指定がされている道路からの左折が禁止されるものではないから、左折する意思で、左折するために相当な範囲において、通行を禁止されている通行帯を走行することは、右通行帯の指定に違反するものではないというべきである。
2 被告は、道路交通法施行令21条において、左折をするときは、左折をしょうとする地点から30m手前の地点に達したときに合図を行うものと定められていることから、左折のために通行を禁止されている通行帯を走行することができる距離は30mであるとの解釈に基づき、本件道路の第一通行帯を30mを超えて走行した原告の行為は通行帯違反となる旨主張する。
しかし、「30m手前の地点に達したとき」とは、走行中の通行帯から直接左折する場合に、あらかじめ左折の合図をすべき時期として道路交通法施行令21条が定めるものであり、いわば規定の対象を異にするものであるから、この規定があることから、直ちに、被告主張の解釈を導くことは困難である。また、実際上も、本件のような場合に30mを超えて走行する行為が常に通行帯の指定に違反する行為となるとの解釈は、必要な安全確認を行った上、第二通行帯から第一通行帯への車線変更を完了した後、第一通行帯を走行している路線バス等が存在する可能性等も考慮して、自車の安定的な走行を確保し、その後左折の準備をする必要があることを看過したものというほかない。(また、わが国の道路の現状に鑑みると、左折すべき路地のすべてについて表示が完備されているとは到底いえないから、第一通行帯への車線変更の際に左折すべき路地を確知していることを前提として、通行帯指定への違反の有無を判断することが合理的であるということもできない。)

 

東京地裁 平成13年1月31日

要は施行令21条の「左折前30m手前からの合図履行義務」と、34条1項の「あらかじめその前から」は規定の内容が違うのだから、施行令21条でいう「30m手前」と34条1項でいう「あらかじめその前から」は関係がないとしている。
なお、控訴審も当該部分について同様の判断。

(1) 控訴人は,車両はその30m手前から左折の合図をすることを要するとする法令の規定を根拠にして,本件においても,左折すべき道路の30m手前からのみ,第1通行帯を走行することが許されるかのように主張する。走行する車線から左折するときは,30m手前から左折の合図をすべきことは法令の定めるところである。しかしながら,本件におけるように,車線変更の上で左折する場合においても,左折の合図を要する地点まで車線変更が禁止されるとするに等しい控訴人の主張は,法令の誤解に基づくものである。車両は,予め車線を変更し,左折すべき道路の30m手前で左折の合図をし,左折すべきなのであり,通行を禁止されている通行帯を30m以上走行することが当然に禁止されるものでもない。

 

東京高裁 平成13年7月11日

目安として、左折前の「あらかじめその前から」は30mと言われますが、それが30m以上だったとして違反になるわけではないので、あとは社会通念から判断するしかないかと。
2キロ手前から寄ってました!みたいなのはさすがにムリがあるし。

ところで

たぶんほとんどの解説書は、34条1項の「あらかじめその前」を30mと解釈し、その根拠として合図履行義務(施行令21条)を挙げていると思いますが、目安として30m手前であることは変わりません。
あくまでも「それ以上の距離」になることが違反になるか否かの話なので、状況次第で臨機応変にとしか言いようがない。

 

そもそもの話になりますが、右折直後に左折するような交差点って、どうがんばっても30m手前から左折合図をすることは不可能。
まさかハザード出して右折するわけにもいかないし。

 

なので道路交通法って、必ずしも規定通りにできるわけではないし、それこそ自転車が合図履行義務を果たしながら左折するにはこうなるわけで、

ムリだわ笑。

 

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なお、「進行方向別通行区分」がある場合は、左折前に専用通行帯に入ることができません。

 


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