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小学生がキックボードで横断中に事故。しかもひき逃げとは…

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こういう報道をみるとなんかやるせない気持ちになります。

愛知県知多市の路上で、キックスケーターに乗っていた8歳の女の子を車ではね、重傷を負わせたにもかかわらずそのまま逃走したとして、73歳の男が3日、逮捕されました。

ひき逃げの疑いで逮捕されたのは、知多市の無職、三浦幸延容疑者です。警察によりますと、三浦容疑者は1日午後3時半ごろ、知多市内の路上で乗用車を運転中、道路をキックスケーターで渡ろうとしていた8歳の女の子と衝突、そのまま逃走した疑いがもたれています。

キックスケーターの8歳女児ひき逃げか 73歳の男逮捕 愛知・知多市(日テレNEWS NNN) - Yahoo!ニュース
愛知県知多市の路上で、キックスケーターに乗っていた8歳の女の子を車ではね、重傷を負わせたにもかかわらずそのまま逃走したとして、73歳の男が3日、逮捕されました。 ひき逃げの疑いで逮捕されたのは、知

逮捕容疑では1日午後3時半ごろ、同市内の住宅街の路上で普通乗用車を運転中、家のスロープをキックボードで降りてきた女子小学生(8)と衝突

キックボードの小学生と衝突、骨折させ逃げた疑い 知多の男を逮捕:中日新聞Web
知多署は3日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、知多市新知台1の無職三浦幸延容疑者(73)を逮捕した。...

これについて。

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出会い頭?

他の報道によると「出会い頭」とか「道路を横断」とありましたが、どうも自宅スロープからキックボードで降りてきて道路に飛び出た形なんですかね。
確かに「出会い頭」だし「道路を横断」でもありますが、例えばの話ですよ。

 

現場の状況はわかりませんが、例えばこのようなスロープがそのまま道路に飛び出る形で見通しが悪い場合。

車両運転者からすれば偶然のタイミング以外では回避不可能なこともあるわけで、逃げなければ何の罪にも問われずに民事責任のみなんてケースすらあるのですが…
回避可能な場面だったのか、偶然のタイミング以外では回避不可能だったのか、回避可能な場面なのに注意を怠ったのかなどは全くわかりません。

 

逃げなければ…

 

ところで「キックボード」を道路で使うことはダメなのでしょうか?

キックボードは「交通のひんぱんな場所」のみ禁止

非電動のキックボードについては道路交通法上は遊具扱い。

(禁止行為)
第七十六条
4 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない
三 交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること。

交通のひんぱんな道路においては禁止されていますが、法律上の区分は歩行者
問題になるのは「交通のひんぱんな道路」の解釈。

 

いくつか判例を挙げます。

 

まずは道路でサッカーをしていた小学生と自転車の事故。

同条項は、道路における交通の妨害ないし危険を生じさせないことを目的とし、また違反者には罰則も科されることからすれば、道路交通法76条4項の各号に定める禁止行為と同程度に交通の危険が生じるような行為を禁止していると解されるところ、本件道路は住宅地にある幅員約4mの道路で、付近の住民の乗用車等を除き、他の車両の通行・通り抜けもあまり想定されないし、実際に「ひんぱんな」交通があることについて具体的な主張立証もないから、かかる道路上で球技をすることが、道路交通法76条4項各号に定める程度に交通の妨害ないし危険を生じさせる行為とはいえず、本件道路で球技をすることが道路交通法76条4項3号に違反するとはいえない。

(中略)

本件道路は自動車や自転車などの通行がされうる道路であることから、Aが本件道路上で遊ぶあるいは移動する際には、周囲の状況及び安全を確認しなければならないところ、Aは原告自転車の存在及び動静に気付かずに移動して原告自転車に衝突した過失がある。

 

大阪地裁 平成26年1月14日

具体的内容に踏み込んだ名古屋高裁 昭和34年4月16日判決では以下のように判示してますが、

1時間あたり、原付30台、自転車30台、歩行者20名程度の場合は、交通のひんぱんな場所とはいえない

 

名古屋高裁 昭和34年4月16日

これは基準ではなく、道路の状況次第で社会通念で判断するしかない。
そのほか、このような判例もあります。

被告人らが本件印刷物を交付した場所は国鉄B駅C口とJ店との間の歩車道の区別のない幅員11.3mの道路であつて、右印刷物を交付した日時における同所の交通状況は、朝の出勤時に際し、同駅に電車が停車する都度降車した客の一部相当数の通勤者が日比谷方面に向つて同道路を横断して通行し去り、次の電車が到着するまでの数分は人の交通が閑散になるという状態が繰り返されるほか、通勤者以外の一般歩行者及び自動車の通行は多少あるに過ぎない程度であることが認められ、同所が社会通念上いわゆる交通のひんぱんな道路に該当することは原判決の認定する通りであるとしても

 

東京高裁 昭和41年2月28日

生活道路の場合には「交通のひんぱんな道路」には該当しないことが多い気がしますが、報道されている内容からすると直前横断的だった可能性がある。
歩行者なので直前横断であれば、純粋な歩行者だろうとキックボードに乗った歩行者だろうと違反になるし、「交通のひんぱんな道路」だったか?はあまり関係ないのかもしれません。

キックボードは「交通のひんぱんな道路」では禁止ですが、「交通のひんぱんではない道路」だから自由に乗っていい…とは解釈できず、結局は周囲を確認しながら遊ぶ注意義務があります。
実際には安全を考えて公園や、見通しがよく交通量が少ない道路で遊ぶことにはなると思いますが、民事でこのような判例もあります。

 

生活道路(車道幅員5.4m)で、マンションのスロープからスケボーで飛び出したことによる事故ですが、時速30キロ程度で車道を通行する車にスケボーが衝突した死亡事故です。

ところで、(2)で述べたような、本件マンションのスロープで危険なスケートボード遊びをし、しかも、間近に迫っている加害車両に気付くことなくスロープを滑り降りた亡被害者の落ち度と、(3)で述べた被告の落ち度とを単純に比較するならば、被告の主張するように、亡被害者の落ち度の方がより大きいと言えるだろう
しかし、交通事故における過失割合は、双方の落ち度(帰責性)の程度を比較考量するだけでなく、被害者保護及び危険責任の観点を考慮し、被害者側に生じた損害の衡平な分担を図るという見地から、決定すべきものである。歩行者(人)と車両との衝突事故の場合には、被害者保護及び危険責任の観点を考慮すべき要請がより強く働くものであり、その保有する危険性から、車両の側にその落ち度に比して大きな責任が課されていることになるのはやむを得ない。特に、被害者が思慮分別の十分でない子供の場合には、車両の運転者としては、飛び出し事故のような場合にも、相当程度の責任は免れないものというべきである。

 

平成15年6月26日 東京地裁

被害者:車=40:60。

 

どちらにせよ道路に飛び出し(直前横断)はまずいですが、逃げなかったら民事責任のみで終わる可能性すらあるのに、逃げたら犯罪になるのよね。
うちの周りは生活道路で、しかも道路で遊ぶ子供は普通にいるので大人が注意してますが、この事故の具体的状況がわからないのでなんとも言えません。

 

まあ、公園で遊ぶにもキックボードが使えない公園もあるし、注意しながら遊ぶ分には悪とは思いませんが、注意能力からして保護者が指導してないと事故るし、周りの大人も注意して車両を運転するしかないよね。
けど報道を見る限り、「交通のひんぱんな道路だったか?」が問題なのではなく、飛び出しが原因な気がしました。
キックボードだろうと純粋な歩行者だろうと、自宅から道路に飛び出しだと厳しい。

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