ロードバイクはシクロクロス化、グラベルロード化は可能??【質問いただきました】

ロードバイクのシクロ化、グラベル化について質問を頂きました。

質問といいますか相談事なのですが
現在使用しているGIANTのTCR-1(2016年ティアグラクラス)なのですが
2~3年後を目処に,カーボンフレームの物へ乗り換える際に
タイヤ・ホイール等を変えてシクロクロス又はグラベルロードに転用出来るものなのでしょうか?
「やりたきゃやれ」「怪我したくないならやめとけ」「できるわけねーだろ」
どれでしょうか?

回答いたします。

ロードバイクのシクロ化、グラベル化

この質問は最初ちょっとどちらの意味で言っているのかわからなかったので確認しましたが、TCRのホイールとタイヤを変えてシクロ化、グラベル化が可能かどうかというお話のようでした。

これ自体は不可能です。

まず、シクロクロスでもグラベルロードでも、太めのタイヤがデフォルトになります。
TCR(アルミ)の場合、私が聞いている範囲ではタイヤのクリアランスが25cまでしか確保していないはずなので、この時点で太いタイヤを履くことが不可能です。
恐らく、28cロードタイヤでも入らないのではないでしょうか?(タイヤの銘柄にもよるので、必ず無理とは断言できませんが)

ただ、こういう質問を見ていて、そもそもシクロクロスとは何なのか、グラベルロードとは何なのかということも大切だと思うんです。

シクロクロス、グラベルロード、ロードバイクの違い

ロードバイクのタイヤを太くしただけでシクロクロスになるわけでもありませんし、グラベルロードになるわけでもありません。
フレーム設計も違いますし、ジオメトリも違います。

まずロードバイクですが、舗装路しか走らないので原則として舗装路を走るために必要な強度しか確保されていません。
MTBのアルミフレームとか見ると、溶接部がロードバイクよりもかなりしっかりしているように見えますが、やはりオフロードでの耐久性、強度も考えた上でのフレーム設計でしょう。

シクロクロスやグラベルロードでも、MTBほどではないにしろオフロードを走るためのフレーム強度は必要です。

シクロクロスはシクロレースに特化した自転車で、グラベルロードは日本ではほぼありませんが海外ではグラベルレースもあります。
競技に即したフレームのジオメトリなので、似ているようでジオメトリは結構違います。

ちょっと前にも挙げましたが、メリダにはシクロクロスのMISSION CXという車種があり、グラベルロードにはSILEXという車種があります。
ジオメトリを比べてみると、結構な差があります。

まずはMISSION CXから。

MERIDA(メリダ) 2019年モデル MISSION CX400 (ミッションCX400)[グラベルロード][ロードバイク・ロードレーサー]

MISSON CX47505356
トップチューブ長520535550565
ヘッドチューブ長90109125144
チェーンステイ長423423423423
リーチ373382392401
スタックハイト514533553572

続いてSILEX。

《在庫あり》MERIDA(メリダ) 2019年モデル SILEX200 (サイレックス200)[グラベルロード][ロードバイク・ロードレーサー]

SILEX4447505356
トップチューブ長548553579599620
ヘッドチューブ長160180200220240
チェーンステイ長430430430430430
リーチ380380400451430
スタックハイト587606625644662

シクロクロスのMISSION CXに比べてグラベルロードのSILEXのほうが、ヘッドチューブも長く、ホイールベースも長めです。

シクロクロスは距離でのレースではなく時間制のレースで、障害物を設置した短いコースを周回するレースです。
途中でバイクを担いで走る場面もあるのが特徴。
イメージでいうと、ロードレースでいうところのクリテリウムに近いイメージでしょうか。

グラベルロードの場合、長距離の未舗装路を含んだレースになっています。
こういうところがジオメトリにも現れているわけです。

今回、シクロ化、グラベル化というのがレースではなく遊び目的なのかもしれませんが、どちらにせよTCRのフレームには太めのタイヤが入らないので、シクロ系やグラベル系に改造して遊ぶということ自体が不可能なわけです。

余ったロードで遊ぶなら

正直なところTCR(アルミ)の場合、クリアランスの関係で太めのタイヤは使えません。
なので遊べる方向は限られてきます。

強いて言うなら、フラットバーロード化して街乗り仕様にするとか、そういう方向性でしょうか?

タイヤのクリアランスが大きめのロードバイクだと、太めのタイヤを履かせて遊ぶ方向性もできなくはありません。
ただし、フレーム強度はあくまでもロード基準でしか設計されていないので、オフロードをガシガシ走るようなことはあまりしないほうがいいと思います。

これはグラベルロードのレースの風景ですが、

こういうところでグラベルロードで走るというのも、なかなか面白そうですよね。
近年、ロードバイクの種類は多様化しています。
ロードバイクでもレーシングバイク、エンデュランスバイク、エアロなど多様化していますし、シクロクロスやグラベルロードなどさらに多様化しています。
一台の自転車でいろいろ楽しみたいと思っても、やはりどこかで無理が生じます。

草レースならエンデュランスバイクでも出来ますし、エアロロードでヒルクライムも出来ます。
しかしロードバイクでオフロードをガシガシ走るというのは事実上不可能に近いわけですし、それをしたいならやはり専用のバイクを買うしかないわけです。

強いて言うなら、どうしても一台でいろんなところを走りたいというのであれば、グラベルロードを買って走る場面によってホイール&タイヤを入れ替えるということでしょうか。
近年のグラベルロードはディスクブレーキですが、規格さえあえばロード用のホイールと細めのタイヤに入れ替えて疑似ロード化することは可能です。

ただしグラベルロードはオフロードでの強度を考えてフレーム自体が重めに出来ていますし、ジオメトリからも完全なロードバイクにはなりません。
一台でいろいろ楽しみたいという意味ではこういう改造もアリでしょうけど、本格的にいろいろ楽しみたいなら専用のバイクを複数台持ちとなるのではないでしょうか?