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自転車屋の工賃が高すぎる!と思った人に読んでほしい話。

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何度かこの件は書いたことがあると思うのですが、時々聞く話で

 

いろんな人
いろんな人
プロショップの工賃が高すぎる!
ボッタクリ価格ではないのか?

 

このような話を聞きます。
これ、ロードバイクのショップでも時々ありますし、ママチャリの修理でもよく聞く話です。
工賃が高いということで、グーグルの店舗の口コミに悪いこと書く人もいるくらいです。

 

これについてですが、特にママチャリの人は、根本的なところを理解されてないのではないか?と思うところがあります。

自転車屋の工賃

例えば、ママチャリをメインで扱うサイクルベースあさひさんの工賃表を見てみましょう。

 

自転車修理工賃 | サービス一覧 | サイクルベースあさひ
サイクルベースあさひ店舗の自転車修理工賃のご案内、一般の自転車、電動自転車、スポーツ自転車まで幅広く修理対応させていただいております。

 

例えばパンク修理についてこのようになってます(価格は2019年12月現在)。

詳細 工賃(税込) 備考
パンク 1ヶ所まで 1,000円 パンク1ヶ所増す毎に基本工賃からプラス300円となります。
水調べ 800円
虫ゴム交換(前輪、後輪) 100円

これ、水調べをしてパッチ修理をしたときに、1000円+800円になるのか、水調べというのは調べて異常がなかった時の工賃なのかわかりませんが。
よくわからないので、とりあえずパンク修理1箇所のとき、水調べも1000円の中に入っていると考えます’合っているかは知りません)。

 

で、この工賃表を見て、

 

いろんな人
いろんな人
パンクしたから1000円で直してもらえる!

 

と思うなら、それは間違いです。
例えばですが、ママチャリ乗りの人がただのパンクだと思っていても、実際にはタイヤがバーストしているとか、チューブがパッチ修理で直せない範囲だとか、リムテープがダメになっているから交換必要とか、いろんな要素が重なると平気で5000円超えます。

 

で、自転車修理の工賃の原則ですが、

修理が完了するまで、正確な値段はわからない

これが大原則です。
見た目がただのパンクに見えても、中を見てみたら他にも問題があってそれがパンクの原因になっているなら、1000円のパッチ修理では直せません。

ロードバイクの例ですが、あさひの工賃表を見ると、

変速調整(前後) 1,000円

このようになってます。
プロショップだとリア変速の調整で1000円、フロント変速の調整で1000円とかそれくらいが多いのかなという印象です。
ワイズロードの工賃表だと、リア変速の調整で800円、フロント変速の調整で800円となってます。
まあ、全国的にそんなもんでしょう。

 

で、例えばリア変速がなんかおかしいな、とワイズロードに持ち込んだとして、800円で直るとは限りません。
変速調整というのは、単にワイヤーのアジャストボルトを回してテンションの調整をする話です。
ところがリア変速の不調の原因は、チェーンが伸びていることで起こることもありますし、スプロケが摩耗し過ぎていて起こる可能性もありますし、リアハブのガタが原因の可能性もありますよね。
シフトワイヤーがダメになっていることで変速が決まらない可能性もあるわけです。

 

もしこれら全てのことが重なってリア変速がおかしいのであれば(←どんだけメンテしてないんだ・・・)、パーツ代と工賃で2万近く行く可能性もありますよね。
例えばコンポが105の場合で考えます。

工賃 パーツ代
チェーン交換 1600円 4000円くらい
スプロケ交換 800円 5500円くらい
シフトワイヤー交換(前後) 3200円(リアのみだと半分?) 2000円くらい(リアのみ)
ハブ調整
合計 15500円(工賃+パーツ)

ワイズの工賃から割り出しました。
シフトワイヤー交換はリアのみを勝手に半額で計算してますが、詳細は分かりません。
価格は税別です。

 

一般的に、ワイヤー交換代に変速調整代も含まれてますので、変速調整代はカット。
ハブ調整がいくらなのかわかりませんが、税込だと2万円近く行きますよね。

 

もちろん、これは最悪のケースで、ここまで掛かるとしたらどんだけメンテしてないんだ・・・と呆れるレベルでしょうけど、変速がおかしいと思ってプロショップにいって、工賃表見て1000円で終わると誤解していた人が、2万円近く請求されたらビックリしますわな。

 

何が言いたいのかというと、変速の不調といえど、実際にロードバイクをお預かりしてみて、いろいろ調べてみないと不調の原因はわかりません。
それこそ、まずはワイヤー調整してみて、なんかおかしいと思ってチェーンの伸びを疑って・・・と作業を開始しないと、そして作業が完了しないと最終的な工賃は確定しないというのが修理業の大原則です。

ちゃんと説明しないほうも悪いと思うのですが

私は自転車屋ではないにしろ、お店を経営しているのですが、工賃が高かったというクレームに至る原因は、どちらかというとショップ側にあるような気がします。
というのも、説明しないで作業に着手するのは論外として、恐らくはショップも

 

いろんな人
いろんな人
単純なワイヤー調整で済めば800円ですが、チェーンが伸びていたりなどがあればチェーン交換になることもあるので、その場合はパーツ代と工賃が上乗せされます。

 

こんな感じで簡単には説明していると思うんですね。
ですが説明するのは当たり前で、納得して理解してもらえるかが問題だと思うんです。

 

特に多くのプロショップでは、すぐに作業に着手できるわけではなくて【お預かり】で修理に入る場合もあるので。
他の作業中にお預かり案件があった場合、どうしても手が離せないこともあるでしょう。
その場ではある程度の目安の工賃を伝え、もしかしたらもっと高くなる可能性もあるよということを伝えた上で、ワイヤー調整だけでは直らない症状であるならば、一度お客さんに了解を取って作業に着手しないとトラブルの原因になるのかなと。

 

お客さんは【変速調整800円】だけしか見えてない場合もあるので。
それが実際にはチェーンの伸びを関係している、ハブのガタがある、などなどいろんな作業が含まれれば、気が付いたら1万円近くなります。
800円で済むと思っているお客さんが1万円請求されたら、そりゃトラブルになりますよね。

 

私もお店をやっていて思うことですが、説明することは当たり前で、その先の納得してもらうことが大切です。
実は先日もクレームというほどのことでもないですが、今やっているキャッシュレス決済のポイント還元制度についてクレームを頂きまして、

 

読者様
読者様
この前お会計したとき、クレジットカードで払うと5%引きになるって書いてあったからカードで払ったけど、明細見ると割引されてないみたいなのね。
ちょっと調べてもらえるかしら?

 

これ、要はポイント還元というシステムを誤解されて、割引だと思われていたことが原因だったのですが、これも私の説明不足と言えば説明不足です(正確には政府発行のポスターですが)。
理解されてないので。

 

で、この方は普段クレジットカードを使うことはほぼ無いらしく、カードで払うとカード独自のポイントが付くということ自体を知らなかったことがわかり、カードをお預かりしてネットで調べて、そのカードに付与されるポイントが何なのか調べて、

 

管理人
管理人
通常、このカードで払うとTポイントが支払額の1%分付与されるようですが、うちのキャッシュレス決済の場合、このTポイントが5%分付与されるという形で還元されますので、引き落とし自体に割引がかかるわけではないんですよ。

なので引き落としは割引なしの価格で掛かってしまうのですが、それが1ヶ月後とか2ヶ月後に、Tポイントとして還元されますよ。

 

実際には10分弱掛けて、紙に仕組みを書きながら説明して、やっと納得してもらえました。
忙しい日でしたが、納得されてない状況がクレームの原因になるわけですし、ちゃんと理解してもらえないと

 

読者様
読者様
あそこの店は嘘つきだ

 

となってしまいますので。
お金関係については、ちょっとした誤解が大きな間違いになりかねませんし。

 

ようやく理解してもらえて、

読者様
読者様
クレーム付けたみたいでゴメンナサイネ

 

と言われてしまいましたが、いいんですよ、こんなわかりづらい政策する政府が悪いのですから!と言ったら笑ってましたが。

 

説明するのは当たり前で、その先にある納得を考えないと、今の時代どこで何を書かれるかわかりません。

 

お客さんに理解されないのって、個人的には店側の説明不足だと思うのですが、それと同時に、

自転車屋の修理工賃は、作業完了するまで確定しない

この大原則も知っておいたほうがいいと思うんです。
ロード乗りの人は、これについては多くの人が知っていると信じたいところですが、ママチャリ乗りの人だとここの無理解も大きいのかなと・・・

 

パンクしたから直して!という要望に対し、正確な値段は作業完了しないとわかりません。
それこそ、タイヤももうダメ、チューブもパッチ修理で直らないレベル、リムテープも交換必須、とかになれば、平気で5000円以上する可能性があります。

1000円で直ると勝手に信じているお客さんに、いきなり5000円以上を請求したらそりゃトラブルになります。
だからこそ、タイヤ交換前にはお客さんの了解を取る必要はありますよね。
ダメになっている状態を見せないと納得しない人もいます。

 

こういう書き方すると偏見になりかねないのですが、自転車屋、特にプロショップの店員さんの中には、職人気質で口下手な人っています。
そういうのも、ちゃんと説明して納得してもらい了解を取ってから作業すれば、クレームになることも少ないでしょう。
ろくに説明もせず、【俺がこのタイヤはもうダメと判断したから問答無用にタイヤ交換した。だから全部で6000円ね!】作業完了後にと言っても、多くのお客さんは不満を感じるわけで。

 

前にツイッターだったかで、

 

いろんな人
いろんな人
ブレーキシューの交換に工賃取られた。
そんなのサービスでやれよ。

 

みたいに書いていたロード乗りの人がいましたが、他人を働かせるのにタダ働きを強いる神経のほうが問題。
つい先日も、

 

読者様
読者様
〇×でカーボンハンドル買ったら、取り付けって無料でやってくれますよね?

 

と聞いてきた方がいるのですが、普通に工賃かかります。
それが嫌な人は、自力で交換するんですよ。
ちなみにハンドル交換の場合、ハンドル代、ハンドル交換代、バーテープ代、バーテープ巻き工賃が掛かると思われます。
これだけの作業を、ハンドル代だけでやってもらえると思うほうがおかしいですよ・・・

 

ただ、中には、常連さんだからと工賃無料にしてもらえることもあります。
私もこれは何度か経験してますが、いつも

 

管理人
管理人
いやいや、工賃は払いますよ。

 

と言います。
自分がタダ働きさせられたら気分が悪いのと同じだと思うので。

 

ですがそれでも【いいよ、サービス】と言われてしまうこともあるので、その場合はチェーンオイルとかブレーキシューとか、消耗品を買って帰ります。
せめてもの・・・という感じですが、一時期それが原因でうちの中にチェーンオイルが溢れてましたw

 

うちの店(自転車屋じゃないです)でも、常連さんにサービスすることもなくはないので、そういうサービスもアリだとは思いますが、タダより怖いものもないですからw

 

ちょっと話が逸れましたが、

 

いろんな人
いろんな人
自転車屋の工賃が高すぎる。
ぼったくられた。

 

みたいなケースの場合、そもそもショップ側が説明不足、納得させられてないということが一番大きいと思うのですが、工賃表の見方をお客さん側が間違っていることも多いのではないかと。
【変速調整1000円】と工賃表に書いてあった場合、全ての変速の不調を1000円で直してもらえるわけではありません。
そこでいう変速調整1000円は、ワイヤー調整しただけで直る場合の1000円です。
ワイヤー調整だけで直らない不調の場合は、他の工賃やパーツ代も加算されるわけで、

修理が完了するまで、正確な値段はわからない

これが修理業の基本だということも知っておいたほうがいいかと思います。
過去に工賃が高すぎるという話は何度か聞いてますが、お話を聞く限り、法外な値段だなぁと思ったことはありません。
むしろ

 

管理人
管理人
それ、たぶん逆で、結構値引きされている気が・・・

 

というケースすらあります。
ちゃんと説明して納得させられてないショップ側の責任が大きいとも言えますが、お客さん側もある程度、修理工賃の原則は知っておくべきだと思います。

 




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