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低身長女子に最適!650cという車輪が小さいロードバイクもある。サイズ選びに困ったら650cをお勧め?

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先日の、身長156センチの方に乗れそうなロードバイクについての記事なんですが、

身長156センチの女性が選ぶべき、ロードバイクのサイズ感。身長が低い場合、サイズ選びではややシビアになります。
先日の記事の続きです。 初めてのロードバイク選びで、身長156センチだという女性の方が、いくつか候補になる車種を挙げてメールして頂きました。 最初のメールで頂いたのは6つで、その後のメールでさらに一つ追加されたので、合計7車種について見てい...

何名かから指摘されたのですが、650cという選択肢をすっかり失念してました・・・
すみません、ありがとうございます。

650cと700c


560cとか700cというのは、車輪(ホイール&タイヤ)の規格です。
一般的なロードバイクは700cというサイズで、タイヤを履いた時の車輪の直径が約700mmになります。

 

ロードバイクはほぼ700cなんですが、650cという、車輪が少し小さい規格もあると言えばあります。
650cはタイヤを履いた時にだいたい直径が650mmになるわけですので、700cに比べると5センチ直径が小さいと思えばいいです。

 

ロードバイクのほぼ全ては700cなんですが、これはヨーロッパの成人男性の平均身長で見たときに、最適なサイズです。

男性平均身長 女性平均身長
日本 170.7cm 158.0cm
フランス 175.6cm 162.5cm
イギリス 177.0cm 163.5cm
ドイツ 181.0cm 165.0cm

アジア人は、ヨーロッパに比べると平均身長が低いわけです。

 

で、ロードバイクはヨーロッパ発なので、ヨーロッパの人々が扱いやすいサイズを基本にしているので、700cという車輪が採用されています。
ところが、日本人でも男性はともかくとして、女性で700cだとデカすぎるケースも出てしまいます。

 

過去には、トライアスロンなどで使われた規格ですが、車輪をワンサイズ小さくした650cという規格もあるわけです。
身長156センチの人が、700cロードバイクでフレームサイズ選びで苦労するなら、車輪を小さくした650cなら困らない。

 

もうすっかり失念していました。
ご指摘ありがとうございます。

650cの問題点

さて、すっかり650cを失念していたのは、理由があります。
その理由は、もうこれに尽きるんです。

 

管理人
管理人
今、650cのロードバイクって、あったかな???

 

そう、650cロードバイクの最大の問題点は、ほぼすべてのメーカーは、650c用フレームを作っていないんです。
フレームも売ってなければ、ホイールも売っていない。
厳密にいうと、あるにはあります。
選択肢が異常に少ないというのが最大のマイナス点です。

 

ホイールメーカーも、調べた範囲では完組ホイールではほぼ皆無と言っていいでしょう。
そういう場合、手組ホイールと言って、650cのリムを使って、プロショップでホイールを組んでもらう方法を取るしかありません。
リムってこの外周部のところ。

650cのリム自体は、すごく種類が多いとは思いませんが、まあまああります。
アルミリムなら、定番どころのMAVICのオープンプロがありますし。

 

カーボンリムでも、TNIに650c用のカーボンリムがあります。
ただしチューブラータイヤと言って、セメント(接着剤)でタイヤを貼り付けるタイプ用のリムなので、ちょっと話が変わりますが・・・


 

完組ホイールだと、こんなあたりでしょうか。

 

カンパニョーロのゾンダとかボーラとかには650cはありません。
とにかく、650c用のホイールはほぼないと思っていいでしょう。

650c用のフレーム

650c用のフレームは、これも数は少ないです。
恐らく、700c用のフレームの数から見たら、100分の1以下の数でしょう。

BOMA FENTE

ボーマというのは日本のメーカーなんですが、650c用のフレームがあります。
それがFENTE(フェント)。


 

これ、完成車はなく、フレームセット販売のみです。
つまりロードバイクとして乗るには、別にホイールやらコンポやら全部そろえて、プロショップで組み立ててもらう形になります。

 

フレームのジオメトリを見ると、やはり低身長の女性用に特化しています。
先日の女性でも乗りやすいと言われる、アンカーとスペシャライズドのジオメトリと比較します。

・水平トップ ⇒ 図のB1(ここはあくまでも仮想値)
・リーチ  ⇒  図のX
・スタック ⇒  図のY

メーカー 車種名(サイズ) 水平トップ リーチ スタックハイト メーカー推奨身長
BOMA FENTE 490mm 347mm 489mm なし
ANCHOR RL6W(390) 485mm 356mm 507mm 145~156cm
ANCHOR RL6W(420) 500mm 364mm 517mm 149~160cm
スペシャライズド DOLCE(44) 504mm 360mm 519mm なし

特筆すべきなのは、リーチが短いので、ハンドルまでの距離が遠いということはないでしょう。
アンカーとスペシャライズドの車種は700cですがスタックハイトという、ハンドルの高さを見ると、650cのBOMAとはかなり差が出ています。

 

参考までに、こちらはアンカーの420mmサイズのRLW6。

フレームのスケルトンとして、ヘッドチューブをこれ以上短くすることは無理でしょうし、身長が低い人でも乗りやすいようにスローピングがきつくなるので、小さいサイズはこういうフレーム形状になるのが普通です。
車輪の大きさ(700c)に比べて、どうしてもフレームのバランスが悪いんですよね。

 

BOMAの650cのほうがハンドルが低いんですね。
どうしても700cのロードバイクだと、それに合わせて上にどんどん上がってしまうので、女性用サイズでもハンドル位置が高め。
これはある意味では、ちょっと不自然な高さです。
BOMAはよりロードバイクらしい低めにすることができるということになります。


ほかの車種も、こちらでジオメトリを載せています。
https://roadbike-navi.xyz/archives/13718/

 

前回の記事で取り上げた車種の中には、正直なところ身長156センチだと厳しいだろ、と思うものもいくつかあります。
そういうのに限って、メーカー的には【適応身長150センチ~】とか書いてあるので・・・

 

BOMAのフレーム重量は1030g、フォークが365gですので、まあまあ軽量です。
問題点は完成車がない、というところでしょうか。

 

※メーカーサイトで乗っている画像って、やや大きめサイズを載せることが多いです。
小さいサイズだとスローピングがきつくなりすぎるので、画像としてはちょっとバランスが悪いように見えてしまうからです。
なので小さいサイズを買うと、フレーム形状が違うじゃん!というのはよくある話。
これは後述します。

FUJI ACE650

こちらはジュニアロードという形になっていますが、650cホイール採用です。
こちらは完成車販売になります。


 

コンポはシマノターニーという、リア7速がついていて、重量は9.7キロ。
アルミフレームにスチール製フォーク。
あくまでもジュニアを対象にして、安めのパーツを付けてコストダウンしたという印象なので、ブレーキとかはノーブランド品だったりします。
完成車であることがメリットで、ペダルも付属しているので、すぐに走りだせるスペックだということです。

 

強いてメリットを挙げると、ついてくるクランクが152mmなのでクランクが長すぎて困るということはなさそうです。
詳しくはこちらを参照に。
https://roadbike-navi.xyz/archives/13718/#i-3

 

このバイクでもサイクリング目的なら全然可能ですが、大人が使うロードバイクとしてはややスペック的には物足りないかもしれません。

CANYONの女性モデル


キャニオンの女性モデルの中には、3XSサイズで650Bという規格のホイールが採用されているモデルがあります。
イメージとしては、700cより小さく、650cより大きい、つまり700cと650cの中間です。

 

ただしキャニオンは通販専門ブランドで、プロショップで買うことはできません。
完成車というところではメリットですが、ざっと見たところ、せっかく105完成車なのに、3XSサイズでもクランク長が165mm採用になっているっぽいです。
160mmの短いクランクがあるのは105のみの特権なので、ここはもったいない気がします。

オーダーフレーム

オーダーメイドでフレームを作るところもありますので、そういうところだと650c対応も可能でしょう。
ただし、フレーム素材はクロモリ、チタンなどに限られると思います。
また、費用的にもそこそこ掛かってくる可能性はあります。
クロモリのオーダーフレームだと、塗装込みでフレームだけで17万とかが安めのラインかなと思うので、そこにパーツを組んでとなるイメージです。

650cはほんとに無い

ジュニアロードまで見いけば、メリダとかにもあったりします。
ジュニアロードだと大人が乗るにはちょっと物足りないかな・・・というスペックのものが多いですし、上で挙げたFUJIのバイクにしても、別にこれでサイクリングすることは可能ですが、ついているパーツなどは子供向けにコストダウンの傾向が強すぎる気がします。

 

で、BOMAの650cフレームだと、フレームセット販売なのでパーツ類のセレクトをしてプロショップで組んでもらうことになります。
フレームから組んだ場合、ちょっとお高くなるんですね。

 

フレーム組で組んでもらう場合、ショップに相談しながらだと、予算的なところからある程度ショップからもパーツをされるでしょうけど、素人さんにはちょっとハードルが高いかなと・・・

 

素人さんがいきなりフレームセットから組んでもいいのですが、そういう人はどちらかというと稀。
完成車のほうが入門しやすいというか、やっぱすぐ乗れるイメージがあるので買いやすいこともあります。

 

素人の女性に、いきなりフレームから組むことを提案するのかと聞かれると、ノーですよね。

 

次に、キャニオンのロードバイク。
女性用だと、650Bというやや小さいホイールのモデルもありますが、きゃにうおんは通販専門です。自分でメンテナンスなどすべてできる人はいいですが、素人の女性にいきなりキャニオンを勧めるのかと聞かれると、ノーですよね。

 

これらは、例えば家族にロードバイクに詳しくてメンテナンスできる人がいるとか、近所のショップが【持ち込み自転車お断りではない】のであれば、まだ多少ハードルが下がります。
キャニオンを素人女性が買うとしたら、

・家族がロードバイクに詳しく、いろいろメンテできる
・その家族がよくいくショップが、キャニオンでも面倒見てくれる

 

こういう条件ならアリかと。
キャニオンお断りのショップもあるので、要注意です。

 

650cのロードバイク自体がほとんどないうえに、あってもフレームから組むか、キャニオンのように通販か、と限られた選択肢になってしまうのが現状です。

 

15万以下とかで、アルミフレーム、コンポは105もしくはティアグラ、車輪は650c、こういうロードバイクがあればオススメしやすいのですが、そもそも650cのロードバイクがほとんどないというのが最大の問題点なわけです。

 

ただし、乗りやすさでいえば、低身長女子だと間違いなく650cに軍配が上がると思います。

 

低身長(おおよそ160センチ以下)の人が乗るとして、それぞれのメリット、デメリットを挙げてみます。

650c(小さいサイズ) 700c(一般的なロード)
メリット サイズで不安がほぼない

 

乗りやすい

 

フレーム組なら、最初から短いクランクを選べるなどメリットもある

レディース用と謳っている小さいサイズはそこそこ多いので、選択肢が増える

 

完成車から選べる

 

ホイールをグレードアップするとき、650cよりもはるかに選択肢がある

デメリット そもそも、650cのロードバイクがないのでほぼ選べない

 

フレームから組むケースになることも

 

ホイールの選択肢がほとんどない

フレームサイズが微妙に合わず、やや無理があることが多い

 

ハンドルを切ったときに、前輪とシューズ先端が接触する可能性

 

ステムやらクランクやら、パーツ交換しないと乗りづらいことが多い

 

ロードバイクの見た目がやたらスローピングが強いフレームに見える

大雑把にまとめると、こんなところかと。
700cで小さいフレームだと、少しハンドルを切ったときに前輪とシューズ先端が接触する可能性もあります。
ここは、ジオメトリの【フロントセンター】を見ればある程度の指標になります。

フロントセンターは図のFの部分。
700cの場合、ここが短い上に車輪は大きいので、シューズと前輪が接触しやすくなります。

 

650cでもっと車種があるなら、身長156センチからすれば650cをオススメになります。
ただし、現状ではほとんどないというのが最大の難点。

 

素人の方の一台目選びでは、まず趣味として継続するには、見た目で気に入ることが大前提だと思うので、650cで存在するロードバイクの見た目が気に入らないとか、予算オーバーだという場合には、見た目で気に入る700cのものを選んだほうがいいような気がします。
ただし、700cのロードバイクでも、身長156センチあたりは非常に難しいというか、ステムを無理やり短くしないと乗れないとか、そういうケースも出てくる可能性はあります。


ステム長、どんなに短くても70mmまでが限界だと思ったほうがいいかと。

あんまり短いと、見た目もおかしいですが、ハンドリングがやたらクイックになって危ないですし。

ステムが短すぎるのはそれはそれでよくないので、700cから選ぶ場合には、出来ればいくつか跨った上で、無理なく乗れそうなものから選ぶしかありません。
ギリギリ乗れるくらいだと、見た目が気に入っていても、怖くて乗らなくなる可能性がありますし。
いろんな車種から選べるという点では、間違いなく700c。
選択肢はないに等しいけど、乗りやすさでいえば650c。
一長一短というか、650cは選択肢が無いのが致命的なんですが、どっちがオススメなのかと聞かれると、これはホント難しいです。

 

事実上選択肢が無い650cのほうが乗りやすいことは明白だけど、いろんな車種から選ぶという楽しみはゼロに等しいともいえるわけで。

 

たぶんですが、身長が低い女性がプロショップに行って相談したときに、650cを勧めるショップってあまりないのではないでしょうか?
理由としては、そもそも650cの商品がないということだとは思いますが・・・
存在しないものを勧めても意味がないので。

 

もし650cなどでほかにもロードバイクがあるよ!という話であれば、情報提供お願いします。

身長が低いなら、650cのほうが無理なく乗れる。
しかし、ほとんど650cのロードバイクはない。

 

700cで選ぶなら、アンカーやLIV、スペシャライズドなどかなり小さいフレームサイズがあるものから選んだほうが乗りやすい可能性が高い。

ここからについては、あんまり書いちゃいけないことなのかもしれませんが。

 

一部のショップでは、どう考えてもサイズ的に無理がある場合でも、売ってしまうショップもあるように感じています。
お客さんが特定の車種について、乗れそうか?という質問をしてきたときに、かなり微妙だなと思うケースでも、大丈夫だと言ってしまうケース。

 

とりあえず全く乗れないと言うことはないでしょうけど、趣味として継続する上で、どうもハンドルが遠過ぎるとか不満が出てくる話もそこそこ聞きます。
そういう意味でも、低身長女子って選べる車種はかなり少ないと思ったほうがいいでしょう。

 

【何とか乗れますよ】というアドバイスは、何かを我慢すれば乗れますよという意味なので、後から後悔する可能性もありますし。
これについてはショップごとに考え方も違うし、ホント難しいところです。

 

この記事はちょっと長くなり過ぎたので、続編に分割します。




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