ちょっと前に何かでも話題になっていた気がするのですが。
文京区の白山通りの一部(1.7キロ)と、都道434号牛込小石川線の一部(300m)に、自転車レーンと路上駐車帯の位置関係を従来とは逆転させた構造が話題になっています。
これ、たぶん見方によってはスイスイ走りやすいなんでしょうけど、違う視点に立つと怖くてとても走れない構造なんですよね。
自転車レーンと路上駐車帯の位置関係
こういう構造ですよね(車の車線の数、もしかしたら違うかも)。
この構造の弱点は、路上駐車帯に駐車している車の、左ドアがいきなり開く可能性とか、ドライバーが死角から出てくるようになり危険だとか、そういうところです。
たくさん車が止まっていれば、自転車レーンにいる車からすると、歩道に向かうドライバーは死角になり見えづらい。
これ、逆の構造も作れるはずです。
逆の構造にした場合、路上駐車帯に向かう車は、自転車レーンを横切らないといけないので、危険だという理由なんでしょう。
きっと。
現行の構造の場合、欠点もあって、例えば車道にいる車が、交差点で左折したい場合。
法的には、左に寄せてから左折しないといけないため、いろいろ無理が生じます。
自転車レーンにいる自転車からみても、路上駐車している車がいた場合、見えづらい位置からいきなり幅寄せされるみたいな感じになってしまうし。
なので、自転車レーンと路上駐車帯の位置関係がどっちであっても、それぞれメリットとデメリットは当然出てくるわけで。
あくまでも実験的にこうしているっぽいですが、今現在まで事故報告がないという報道になっています。
思うのですが
もうちょっと改良すれば、お互いに快適になりそうな。
例えば、自転車レーンと路上駐車帯の間に、段差を付けて人が1人程度歩ける歩道を作る。
こうすることで、自転車側からしても、突如として車の左ドアが開いても、ぶつからない。
また、ドライバーが歩道に行こうとしている様子が、見える。
それこそ、ドライバーが歩道に行くために横断歩道的なものを作ってもいいし。
自転車レーンと路上駐車帯の間に、段差を付けた狭い歩道がある場合、車が交差点で左折するとしたら、このようになります。
自転車レーン内まで左に寄せることが出来ないというメリットはありますが、直進する自転車を塞げないので、交差点では危険性が生じかねない。
なのでここについては、自転車用信号機などを整備して制御すれば、全面的に解決しそうな。
と言っても、工事予算もあるでしょうから、なかなかこうは出来ないのかもしれません。
段差付けて、自転車用信号を設置して・・・ではとんでもなく工事費用はかさみそうな。
とはいえ、超レアケースだと思うので
この構造、今のところ【超レアケース】でして、そもそも相当道路の幅が広くないと、作ることすら出来ないわけで。
また、白山通りは1.7キロも整備されているとのことですが、都道434号牛込小石川線についてはたった300mのみの区間。
これからどう整備していくのかわかりませんが、今は一つのモデルケースとして、実態調査している段階なんでしょう。
ただこれ、本当にこの構造で、
自転車がスイスイ走りやすい、なんですかね?
私なら怖くて、相当警戒して低速でしか走れません。
そして一度走ったら、次からは違う道路にしようと思うかもしれない。
今のところ、いろいろ迷走している段階なんだろうなと思うところですが、事故を防ぐにはどうしたらいいのか?という観点で模索中なんでしょうから、生暖かく見守るしかないのかもしれません。
こういう構造ってなかなかややこしくて、素晴らしい構造でも法的に作れない可能性もあったりする。
いろいろ意見はあるでしょうけど、実際にこの道路を使っている人がいましたら、是非実態について教えてもらえると。
たぶんですが、いわゆるスポーツサイクルでスポーツ走行する人と、ママチャリで移動するだけの人では、この道路構造に対する評価は変わるかもしれません。
今、もう一つ気になっている事例があるので、そちらについては後日記事にしますが、ママチャリとスポーツサイクル(特にロードバイク)は根本的に法区分を分けたほうがいいような気もするんですよね。
といっても、合理的に線引き出来ないという弱点もあるんですが。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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