ヤフーの記事で、オートバイの右直事故が取り上げられていました。
2019年の全国の交通事故死者数は3215人。その中で2輪車が510人でともに減少傾向にあるが、それでも1日当たり約1.4人のライダーが亡くなっている。さらに2輪死亡事故の約3割が「右直」事故というデータに基づくと1日当たり約0.4人が「右直」事故の犠牲になっている。
https://news.yahoo.co.jp/byline/sagawakentaro/20201219-00213273/
ここでいう二輪車には、恐らく自転車は含まれていないとは思いますが、車道を走るロードバイクとしても、意味不明なタイミングで対向車が右折開始してビックリすることは・・・正直あります。
記事では環状交差点を推進しているようですが、とりあえずは現状で環状交差点はほぼありません。
気をつけるべきポイントを。
右直事故
主に交差点で起こるタイプの事故ですが、右直事故は、対向車が右折、こちらが直進しようとして起こる事故です。
まあ、対向車が意味不明なタイミングで右折開始するから起こるのが正直なところ。
お互いに信号機は守っている前提なら、対向車は
・直進しようとしているロードバイクを見逃している(見えてない)
・直進しようとしているロードバイクの距離感を見誤っている(まだ大丈夫と思っている)
・単なるバカ(衝突さえしなければいいとしか思ってない、怖がらせてもいい)
大別するとこの3つのパターンかなと。
対向してくる二輪車の速度感、距離感はわかりづらいものなので、相手は

そんな言い訳されても困るんですけどね・・・
車とロードバイクがぶつかった場合、車のドライバーは車が傷つく程度でドライバーは無傷が多い。
ロードバイクは・・・・生身なので最悪のケースでは爆死します。
爆死してから言い訳されても意味が無いので、直進ロードバイクも自分の身を守るには自分自身で注意していないといけない。
対向車を100%信用するのはナンセンスです。
右直事故を避けるには
上で挙げた3つの要因のうち、【単なるバカ】については正直防ぎようがありません。
それ以外だと、
・見えてない
・距離感、速度感がわかっていない
この二つになってきます。
原則 最悪のケースを想定しておく
とりあえず言えるのは、対向車がロードバイクの存在に気が付いていない、速度感・距離感を掴めていないという前提でいたほうが無難ということです。
つまり、最悪のケースを想定して、急停止できるくらいに減速しておくとか、すぐにブレーキング出来る体制にしておくとか。
心構えをしておくだけでも、ビックリ度は減らせますし。
下り坂でスピードが出ているときなども要注意。
とりあえず言える事は、自分が出している速度と、どれくらいの距離があれば急停止可能なのかしっかり把握しておくこと。
坂、路面状況、によっても急停止するまでの距離も違いますし。
下りで濡れた路面で、速度が出ている状態で交差点に突っ込めば、対向車が右折開始したときには爆死率が高まります。
自分の存在を知らせる
夜間であればライトを点けますが、日中でもフロントライトを点けることで多少は存在感を増すことが出来ます。
個人的には日中の、特に快晴のときは、フロントライトについてはさほど被視認性が高まるとは思っていないのですが、デイライトをすることでデメリットがあるともいえないので、やっておいて損は無いかと。
曇り空のときは、デイライトって結構有効なんじゃないかと最近感じてます。
夜間はハイビームにすると、むしろ対向車からすると距離感がわかりづらいですし、法的にもよろしくないのでライトの方向については下向きが原則です。

日中はハイビームにしても相手が眩しいと感じることはほとんど無いとは思いますが、とりあえず、自分のライトでどう見えるのか確認するのがいいでしょう。
相手の立場に立ってどう見えるのかを確認するのは大切。
死角に入らない
交差点で前車が右折待ちをしているときに、左からすり抜けようとすると、対向車から見るとロードバイクの存在に気が付いていないこともあります。
こういうケースも同じ。
交差点ではなくても、店に入る、マンションの駐車場に入るために右折してくる対向車はいます。
車が渋滞気味でも、すり抜けはリスクがあるので、スイスイ走ると痛い目に遭う。
こういうケースでも、なぜ前車がこんなところで止まったのかを考えて、察知することが大切。
特に前車がトラックとか、車高が高いバンなどの場合には、対向車からするとロードバイクの存在なんて全く見えていないので、要注意です。
交差点で流れに乗って走っているときも、前車に接近しすぎると、対向車の死角に入ることもあります。
対向車が、前車が過ぎ去った直後に曲がろうとしている可能性もありますし。
すぐ後ろに車が来ていれば、さすがにこのタイミングで右折開始することは無いでしょうけど。
後続車の状況まで確認していると、前がおろそかになりますので、後続車の状況は耳で聞こえるエンジン音程度しかカバー出来ません。
なのでとりあえず、死角に入らないようにしておいたほうが無難です。
譲ってしまうのもアリ
意味不明なタイミングで右折されるくらいなら、いっそのこと譲って先に行かせたほうがいい場合も。
これはケースバイケースですし、後続車がいるなら状況次第で変わりますので、必ず譲ったほうがいいわけでもないですが。
間違っても急停止して譲ると、後続車がパニックに陥る可能性もあるので注意。
相手任せにしない
正直なところ、判断力が低下している高齢者とか、意味不明なタイミングで右折開始してくるドライバーが多いような気もします。
これも見えてない可能性と、距離感を見誤っている可能性の両方がありますが。
どちらにせよ、交差点では何かが起こりうるという原則を持つのが大切です。
右折用信号が別になっている交差点は、ある意味では安心なんですけどね。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
ロードバイクのデイライトは思いのほか効果ありますよ。特に曇天時や夕方近くの影が伸びる頃はとても効果あります。管理人さんもこのサイトで大きく推奨しちゃって構わないと思います。
特に直進ロードバイクの見落としによる右直事故には有効です。人間って視界に入っている=見えているではありません。脳が視界に物体の存在を認識して、初めて見えているという事になります。特に運転中の精神状態がこの機能を大きく左右します。
運転に全集中なら問題ありませんが、ボーっと考え事しながらの運転などはドライバーの認知機能を著しく低下させます。ネタのような話ですが実際にトラックやバスなどの大型車ですら、見落としによる右直事故に遭遇した事例が存在します。個人的にはあんなデカイ図体に気付かないなんて免許返納レベルでしょwwって思うのですが、そんな人間ですら普通にハンドルを握っているのが現状です。
このように運転に集中していない漫然運転をしているドライバーが多い中で、ライトで対向車のドライバーの認知機能を高めるのは事故の低減に大きく役立ちます。明るさは最低100ルーメン以上あればロービームで充分です。
サイクリストが自分の身を守る手段のひとつとしてデイライト活用、是非とも管理人さんの安全知識の中に加えて頂ければと思います。
コメントありがとうございます。
記事にて紹介させていただきます。
ありがとうございました。