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自転車がクルマに煽られて転倒した事故と判例。

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自転車がクルマに煽られて転倒…と言えるのかはさておいて、自転車とクルマの間で揉め事が起きて最終的に自転車が転倒したという民事判例があります。

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自転車がクルマに煽られて転倒

比較的最近の判例ですが、事故態様から。

・クルマ(被告車)が赤信号で停止した際に、後ろから来た自転車(原告)はクルマの右側、停止線付近に停車。
自転車は口に含んだスポーツドリンクを吐き出したところ、被告車のボンネットにかかる(原告の主張としては前の交差点で信号待ち停止をした際に、被告からタバコの煙を吐きかけられる等があったとしているが、証拠がないとして採用されていない)。
・自転車が発進した後、激昂した被告車が追い付いて自転車の右側(手を伸ばせば届く距離)で並走。自転車の位置は路側帯と車道の境界線上、又は車道の左側端。
・クルマが自転車に追い付いて言い合いになり、並走状態で10秒ほど経過した後、被告人車からプラスチックのコップを自転車に投げつけた
・自転車はコップが命中した後、バランスを崩し転倒。
・転倒した際、自転車は右にハンドルを切る形で転倒しており両者には接触痕がある。

だいたいのイメージはこんな感じ。
なお、刑事処分としては暴行、自動車過失運転傷害、道路交通法違反(報告義務)で送検された後、傷害の非行事実(コップを投げつける暴行により自転車をふらつかせ、クルマの左側に自転車を接触させ原告を転倒させ傷害を負わせた)により保護観察処分(東京家裁)。

 

なお、以下の主張については否定されています。

・クルマが幅寄せした
→クルマと自転車は至近距離だったことは認めつつ、車道外側線と被告車の位置関係は同じ距離を保っていたので幅寄せは否定。

 

なお、過失割合は自転車:クルマ=10:90。
自転車に過失をつけた理由はこちら。

路面が濡れて、自転車の車輪が滑りやすい状況において、周囲を進行する車両と前後ないし左右に適切な車間距離を保って進行すべき義務があるのにこれを怠り、被告車の左側の近接した位置を進行させていたものであるから、原告には、本件事故につき過失があるというべきである。

 

東京地裁 平成30年4月10日

ところでこの訴訟、2つの事件を併合したのかなと思われますが、被告の中には保険会社が含まれます。
要は被告車が故意に起こした喧嘩ならば保険支払いの免責事由に該当するわけなので。

 

様々な理由から保険会社が支払いする義務を認めていますが、傷害の非行事実として家裁で確定したことは民事賠償責任には影響を及ぼさない(別物)だとしてます。
プラスチックのコップを投げつけたことは暴行と認めつつも、それ自体が自転車を転倒させるほどの影響ではないし(比較的軽微な暴行な上、自転車が転倒して傷害に負う危険性が高いとも言えない)、幅寄せをしたわけでもない。
本質的には「至近距離並走」が事故の原因としたような印象です。

なかなかな

あまりこういう判例はないような気がしますが、喧嘩といえば喧嘩だし、交通事故といえば交通事故みたいな内容とも取れます。

 

あまりこのような判例は少ない気がしますが、一つの参考に。

 


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