イタリアはどうしちゃったのですかね。
イタリア政府が提案した法律に従い、イタリアの自転車利用者はナンバープレート、インジケーター、保険の取得、ヘルメットの着用が義務付けられる。
Cyclists in Italy to be forced to have insurance, number plates and indicators under new lawTheDeputyPMofItalyannouncedtheproposedplansonWednesdayhavingsnubbedthelicenceplateideaas"crazy"in2015.
提案段階のようですが。
日本では
以前も何回か書いてますが、日本では昭和33年まで「自転車荷車税」というものがあり、税金を払った証として鑑札がありました。
ナンバープレートみたいなもんですね。

「自転車にも税金を掛けるべき」と主張する人は時々いますが、自転車荷車税が廃止された理由は2つ。
②地方税のうち自転車荷車税が占める税収はわずか1%程度しかなく、しかも徴税コストが掛かりすぎてコスパが悪いから。
○中井(徳)委員 この自転車、荷車について特に長官にひとつ意見を伺いたいと思いますのは、実は先ほど申しましたように、地方財政の税収入総額三千五百億、そのうちで自転車、荷車税というものはわずかに一%であります。現在の自転車、荷車の状況を見ますると、これはもう日本人一軒家を持つておればみんな持つておる。明治の初期の自転車税、荷車税と違うと思うのです。すつかり本質はかわつておる。これは中小企業にとつては荷物を運ぶ道具でございますし、サラリーマンにとつては通勤用のものであり、農民にとつてはいろいろな種を運んだりなんかする道具であります。いわゆる昔の天びん棒に相当すると思う。昔から天びん棒に課税をする殿様なんというものは、一番悪い殿様になつておる。ただ昔からあるからというので、また地方財政が困難であるからといつて、三億といえども二億といえども、これは残して行く。これはこの場のやりとりの答弁としてはそれでいいだろうと思いますが、政治家としてもう少し大局から見て、自転車税、荷車税のごときは、もう廃止する時期にあると私は判断しているのですが、率直に大臣の見解を承りたい。
第19回国会 衆議院 地方行政委員会 第27号 昭和29年3月10日
そして「徴税コスト」。
○関根政府委員 昭和三十三年にそれまでありました自転車荷車税等が廃止をされているわけでございますが、そのときの理由として挙げられておりますのは、幾つかございますが、社会経済の進展及び自転車の普及に伴いまして、原動機付自転車以外の自転車及び荷車に対する課税は著しく大衆課税的な性格を帯びてきたということ、それから道路損傷負担金的な性格が薄れてきたということ、徴税費を勘案した場合に、自転車荷車税による収入の市町村歳入に占める比重が著しく低下してきた、いわゆる税そのものとしても非常に少額税になってしまったといったことが挙げられております。
第101回国会 衆議院 地方行政委員会 第4号 昭和59年3月23日
今の時代に「自転車税」を作るとしたら、おそらくは全自治体が発狂的に反対することと思われます。
原付の軽自動車税が年間2000円ですが、自転車税を作るとしたらせいぜい年間1000円。
徴税コストから見て大赤字になる自治体が多数かと。
けど、昭和33年までは自転車荷車税を払って鑑札を入手して自転車につけていたんですよね。
イタリアは何をしたいのかよくわかりませんが。
実際のところ
仮に「自転車税とナンバープレートを義務化しましゅ!」となったとして、どうやっても徴税コストと手間から自治体が発狂する結果になるのは目に見えてますし、日本では自転車荷車税の復活はまずあり得ない。
けど、税収を自転車政策に有効活用し、自治体に負担がかからない方法があるなら、さほど反対するつもりはないんですけどね。
少なくとも、意味不明な自転車レーンを量産されるくらいなら、多少払ってでもなんとかしてくれ感のほうが強い。



現実的には大衆課税になるので復活はあり得ないにしろ、イタリアは何をしたいのでしょうか。
ただまあ、自転車保険の加入率が上がっているとはいえ、強制保険があってもいいような気はします。
難しいんですよね。
自転車保険って自宅の火災保険やクルマの保険の付帯として勝手についてくることも多く、実質的に無料で自転車保険に入っている人からすると、強制保険の創設はデメリットになる。
自転車に対する政策って一体的なことをしてこなかった分、チグハグ感は否めない。
ちなみにこちらの自転車道について一体的な構造になっていない理由にしても、

道路管理者が区間によって違うからという事情が大きいみたい。
ちなみに特定小型原付は課税対象になってますが、確か年間2000円ですよね。
年間2000円の税金を徴税するコストからすると、2000円ってギリギリラインなんでしょうね。
コメント
これと同じ事を日本ですれば、ナンバープレートがあることによって前科(一年前同じ自転車で信号無視をした。とか)を簡単に記録できて赤切符を切りやすくなりそうですね。無法者ママチャリを一掃できそうでちょっと期待したり‥‥
いや、日本の自転車ルールは(主にお巡りさんの判断が)ガバガバだから、品行方正なロードバイク乗りも切符切られそうでやだな。
コメントありがとうございます。
ナンバープレートがあれば、ひき逃げの抑止にはなるかもしれませんよ。
偽造ナンバーとか横行しそうですが。
自転車にナンバープレートは悪くはなさそうな気がする(勿論税金徴収はなしの方向で)。
違法な運転を繰り返すママチャリをしっかり記録して、また違反したらもっと刑罰を重くするみたいなことできそう。
コメントありがとうございます。
ナンバープレートの案は、一時期東京都がウーバー運転者を狙い打ちで作ろうとしてましたね。
ひき逃げ問題に対応する目的だったと思いますが。