特定小型原付については間違った認識の人も多いですが、早速免許保有者が一時停止違反&飲酒運転で事故を起こしましたね。

免許保有者は交通ルールを熟知しているという前提だった気がしますが…
ところで。
特定小型原付で違反行為をした場合、どのように処理されるのでしょうか?
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青切符、ただし点数はつかない
特定小型原付で違反行為をした場合、青切符の対象になりますが点数はつきません。
青切符というのは、反則金を支払えば刑事訴追されずに終了するシステム。
通常、犯罪行為があれば検察官が起訴して刑事裁判を受けて有罪・無罪が確定しますが、特定小型原付は青切符なので反則金を支払えば起訴されません。
また、免許制ではないため点数の加算もありません。
ただし、反則金が設定されていない違反行為もあり、例えば飲酒運転など。
これらは検察送致され、起訴される形になります。
反則金が設定されているもの、されていないものの一覧はこちらです。
https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/kouki/kachotsutatsu.pdf
例えば46「横断歩行者等妨害等(横断歩道等)」については特定小型原付の反則金は6000円。
青切符を切られたときに6000円支払えばそれで終了します。
点数の加算はありません。
払わない場合には検察送致されて裁判に移行します。
特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード等)に関する交通ルール等について|警察庁Webサイト
これが98「酒気帯び(0.25以上)」になると反則金の設定がないため、検察送致されて刑事裁判に移行します。
131、132の妨害運転罪なんかもそうですね。
そして特定小型原動機付自転車危険行為を反復した者には違反者講習が義務付けられています。
特定小型原動機付自転車危険行為として挙げられているのは以下の違反行為です。
信号無視 | 通行禁止違反 | 歩行者用道路徐行違反 | 通行区分違反 |
歩道徐行等義務違反 | 路側帯進行方法違反 | 遮断踏切立入り | 優先道路通行車妨害等 |
交差点優先車妨害 | 環状交差点通行車妨害等 | 指定場所一時不停止等 | 整備不良車両の運転 |
酒気帯び運転等 | 共同危険行為等 | 携帯電話使用等 | 妨害運転 |
ただし、点数の加算はありません。
全く免許に影響しないのか?
点数の加算がないから免許に全く影響しないのか?というと、危険性帯有者(道路交通法103条1項8号)と判断された場合には免停や免許の取り消しになることはあり得ます。
具体的事例としては、自転車によるひき逃げ事件を起こした者について180日間の運転免許停止処分にした事案や、危険ドラッグを吸引して自転車を運転し道交法違反で略式命令を受けた者に対し運転免許停止処分にした事案など。
特定小型原付は違反行為をしても点数の加算はなく、一部を除き反則金を支払えば刑事訴追されません。
しかし公安委員会が「ヤベー奴認定」した場合には問答無用に免停などになります。
きちんとルールを勉強して違反しなければこんな仕組みを知る必要はありません。
ルールを知らないことがすなわち悪とは思ってなくて、知らないことを知らないままで勉強しないことが悪なんじゃないかと思うのですが。
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