新品チェーンのネットリグリスと、落とす派、落とさない派。

ロードバイク用の新品チェーンにはネットリグリスが付いていることは皆さんお馴染みですが、

ネットリグリスは先に洗浄する派と、そのまま使う派に分かれます。
どっちが正解というほどの話でもない気がしますが、しばしばこの問題は深刻な対立に繋がります笑。

ネットリグリスの意味

新品チェーンにネットリグリスがついている理由については諸説ありますが、大別するとこんなところでしょうか。

①の防錆目的については特に説明はいらないでしょう。
新品チェーンを買ってきて袋を開けたら錆！みたいなことがあったら、クレームの嵐。

②の初期バリ説については以前も取り上げてますが、新品チェーンには僅かな金属バリがあり、チェーンを使っている段階で勝手に取れるものの、それの保護のためにネットリグリスにしている説。

③については、チェーン洗浄して注油する段階で、きちんと内部まで注油出来てないユーザーがチェーントラブルを起こした事例もあるので、念のためネットリグリスで保護している説です。

これらを踏まえてシマノの説明書をあらためて読んでみると、新品チェーンについては洗浄しろともするなとも書いてないようです。

中性()で洗ってな！くらいしか書いてない。

ある種の宗教性

ちょっと面白い記事があるのですが、こちら。

新しいチェーンには、工場で取り付けられたグリースタイプの潤滑剤があらかじめ塗布されています。これは優れた潤滑剤であり、チェーンの内部隙間のすべてに浸透するように作られています。チェーンとこの潤滑剤は使用中に温める必要があります。

 

この工場出荷時の潤滑油は、後から塗布できるどの潤滑油よりも優れています。ただし、以下を参照してください。

 

この優れた潤滑剤を意図的に除去するというひどい間違いを犯す人もいます。こんなことはしないでください！

 

工場出荷時の潤滑剤は、バイクが濡れた状態や埃っぽい状態で乗らない限り、通常、それ自体で数百マイルの使用に適しています。湿った潤滑油を塗布すると工場出荷時の潤滑油が薄まってしまうため、明らかに必要になるまでは新しいチェーンにいかなる種類の潤滑油も塗布しないことが最善です。

 

Chain Maintenance

Maintenance of bicycle chains.

www.sheldonbrown.com

工場でつけたグリスは優れた潤滑剤だから、意図的に落とすなんてひどい間違いだ！としています笑。
「間違いを犯す」とも書いてますが、現実として。

初期グリスを念入りに落としてから使ったこともあるし、そのまま使ったこともありますが、両者で「耐久性」について違いを感じたことはありません。
金属バリ説についてもどこまで本当なのか、もしくは本当だとしてどこまで影響するのかはやや疑わしい。

初期グリスだと、やや回転が重いような気もするけど、結局のところこの問題ってやや宗教的というか何を信じるか、手間をどう考えるか次第なんじゃないかと思っていたりします。

優れた潤滑剤だ！落とすな派。
ネットリしてたら抵抗だろ！落とすぜ派。
あんまり深いこと考えてないし、そのまま使ってもいいんだし派。

どれが正解というよりも、全部間違いではないんだと思う。
なお、ショップでチェーン交換を頼んだ場合、イチイチ洗浄してグリスを落としてから取り付けるショップは聞いたことがありません。
頼めば別料金でやってくれるのかもしれないけど、普通は袋を開けて取り付けして終了。

私なりに思うに、結局は内部までしっかり注油潤滑できていれば初期グリスを落としてから使っても何ら問題ない気がしますが、グリスを落としても落とさなくても間違いではないので、あとは宗教感みたいなもんなんじゃないかと思っていたりします。
どこまで手間を掛けるかという話でもあるし。

ちなみに皆さんはどうしているんですかね？