まあまあどうでもいいところをツッコミします。
以前、故意に赤信号無視、飲酒ひき逃げ事件があり、運転者の元少年は危険運転致死罪で有罪になった事件があるのですが、それの民事訴訟として、運転者の元少年と3名の同乗者らあわせて5人に損害賠償請求訴訟を提起したそうな。
ちょっと報道に食い違いがあるような。
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元少年は争うの??
まずはこちらの報道。
報道①
第一回口頭弁論で被告の元少年は、刑事事件と同様に「故意に信号無視をしたわけではない」として請求棄却を求め、全面的に争う姿勢を見せました。また車の同乗者側も「責任はない」として争う姿勢を示したということです。
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次の報道。
報道②
この日の初弁論では、元少年が収監されていることなどから、被告側からは同乗者3人の答弁書のみ提出。いずれも請求棄却を求めている。
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こちらの報道によると、運転者の元少年は答弁書を提出していないと読み取れる。
答弁書の未提出だと争わずに擬制自白したことになるわけで、
・報道①→運転者、3名の同乗者は請求棄却を求めている
・報道②→運転者は答弁書を提出してないので争わず、3名の同乗者は請求棄却を求めている
全然違う報道になりかねないけど、何が真実なのやら。
ちなみに答弁書の提出が間に合わない場合には「追って認否する」という答弁書を提出しないと、原告の主張を認めたことになってしまいます。
そもそも、運転者と被害者の関係でいえば、運転者が赤信号、被害者が青信号なので加害者過失100%から動きようがない。
あとは3名の同乗者について、民法719条の共同不法行為の問題になりますが…
第719条
1 数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。
2 行為者を教唆した者及び幇助した者は、共同行為者とみなして、前項の規定を適用する。
運転者が争ったところで
運転者が請求棄却を求めて争ったところで、無過失が認められるわけもない話。
なので報道がどこまで正確なのか、だいぶ不思議です。
なんか変な報道に思えるのは私だけ??
そもそも、この時代になっても飲酒運転する人がいるところに問題があるわけで、アルコールチェッカーとエンジンを同期させて動かないようにしないとダメなのよ。
そういう意味では、特定小型原付が導入されるときに期待していたんだけどなあ。
他のモビリティよりも先駆けでアルコールチェッカーを導入することが大事だったと思ってまして、新しく登場するモビリティだからこそアルコールチェッカーを導入すべきで、それが他のモビリティにも影響するみたいな流れにしないとダメだったのよ。
けど、運転者の元少年が争ったところで無意味としか言えないはずなわけで、同乗者が争うのはまだわからなくもないけど報道は本当に正確なのだろうか?
ちなみに以前も書いたことがありますが、第一回口頭弁論は10分もかからずに終わります。
「原告は訴状を陳述しますか?」→「はい、陳述します」
「被告は答弁書を陳述しますか?」→「はい、陳述します」
こんな感じでしかないので、第二回期日を決めて解散。
けど、運転者が争ったところで認められる可能性は皆無に等しいわけで、報道②を見るとそもそも答弁書すら提出してない(争わない)ように見える不思議。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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