ちょっと興味深い記事が配信されていたのでご紹介。
E-BIKEとクイックリリースの話です。
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クイックリリースと前輪外れ
記事の内容を見るに、
原告は、クイックリリーススキュワーが適切に締められていないと、走行中に開いてホイールのスポークやディスクブレーキローターに絡みつき、ライダーが衝突したり怪我を負ったりする可能性があると主張している。
‘I saw the front wheel flying through the air’ - Customer files class-action lawsuit against Rad Power Bikes for faulty designThis is the third lawsuit against Rad Power Bikes in two years
簡単にホイールを取り外しできるクイックリリースですが、話からするときちんと締め付けされてない状態で乗った結果、ブレーキングで前輪がふっ飛んで乗り手もふっ飛んでしまったみたいな話なのかな。
ホイールを取り外したりする必要があまりないE-BIKEにおいては、クイックリリースが必ずしも適切ではない。
ママチャリって普通にナット止めになっていますが、クイックリリースにしない理由はもちろん「必要ないから」。
ユーザーが車輪を外さないといけないような場面がないので、簡易的に取り外し可能な機能をつける理由がない。
むしろ、簡単に外せないナット止めのほうが、メンテナンスを期待できないユーザーにとっては安全性が高いとも言えます。
ママチャリをクイックリリースで販売したら、そこそこの「自爆事故」が起きそうですしね。
イタズラも含めて。
だいぶ前の話になりますが、信号待ちで目の前にいたクロスバイク。
クイックがとんでもない位置になってましたが、使い方を理解しているユーザーにはクイックが有益でも、使い方を理解してないユーザーには害になりうる。
そもそもちゃんと固定されているのかすら怪しいけど、仮に固定されていても何かに引っ掛けたら解放されて爆死します。
ちゃんと固定されていないと、走行中にどんどん緩んで爆死コースになりますが、
ロードバイクでもたまに「あえてナット止め派」もいます。
エスケープR3なんて
ジャイアントのエスケープなんて何年か前からクイックリリースではなくナット止めになっているはず。
ちゃんと使えるユーザーにとっては有益でも、使い方を知らないユーザーにとっては兵器になってしまいますから…
何でもそうですが、用法用量を守って正しくお使いくださいとしか言えないし、正しく使ってもらうことが期待できないならより安全性が高いものを使うしかないよね。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
紹介されている前輪脱落の実演ビデオ、それなりのテクニックをお持ちの方なのでしょうけども、見てるだけでも怖いですね。頭が下がります。
最近のディスクブレーキ車は、クイックリリースでなくなってるとも聞きますが、ディスクブレーキとクイックは相性が悪いのでしょうか。
コメントありがとうございます。
確かに剛性の問題からディスクブレーキとクイックリリースは相性が悪いとされますが、安全面というよりも性能の問題だと思います。
記事の内容はおそらく、きちんとクイックリリースを使えない人という意味かと。
買いに来る人の中にはやたらと憧れだけが強い方とかもいらっしゃって、この辺の「メンテナンスありき」な物をその様に説明して(要は、あんたにはまだ無理だと思うよって話をします)も全然耳を貸してくれずに購入していって、案の定ぶっ壊して「すぐ壊れた」とかクレーム付けてくる厄介な方が相当数います。勘弁して欲しいですよね……道具も整備士も販売員も、全員報われない……
コメントありがとうございます。
「あんたには向いてない」とダイレクトに伝えるとクレームになるパターンですよね笑。
ディスクブレーキとクイックの相性ですが、「モノに拠る」だと思います。
ブレーキをかけると、ブレーキキャリパー位置を回転の軸として、車軸が円を描こうとします。
つまり下方向に車軸が動こうとします。
大昔のオートバイに見られたような、フロントフォーク前にブレーキキャリパーが有る形式だったならばこの問題は無かったかと思います。
固定方法がQR式でも、シマノの様にカムが中に入っているタイプは、経験上問題が有りませんでしたが、今や一般化したカムが大きく外に出ているタイプは、昔からの方向でQRレバーを締めると、走行中に緩んできて最後には完全にレバーがリリース状態になるという経験をしました。
コレはブレーキ時に車軸にかかる力が、カムの受け皿を動かしてしまうからだと、個人的には判断してます。
なので私は、QRレバーはブレーキキャリパー中心部に向かう方向から下方向(2時から6時の方向)の間に向けて締めています。
コメントありがとうございます。
参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
検索でやってきました。ぽたさんのコメントが参考になり納得しました。他のブログでも力学的に考察してディスクの前ブレーキは外れやすいという話が出てました。
旅でロングライドしてきて、ガレて車体が細かくハネる下り勾配で前ブレーキを握ったとたんに一瞬で前輪が外れて落車しました。その後も何でもない市街地でさらに2回外れ。クイックはしっかり締めたはずなのにと確認したら、ぽたさんのコメントと全く同じで、あっという間に緩んでくる事が分かり、前ブレーキはマズいと感じ使わないようにしたら収まりました。カーボンフォークなので材質的にも滑りやすかったのかもしれません。
今後はQRをやめてスキュワーに交換してみようと思います。
「QRをしっかり締めてさえいれば大丈夫」という通説は、危険だと思いました。
コメントありがとうございます。
この現象がそんなにあるとは思ってなかったので、興味深く読ませて頂きました。
ディスクブレーキ+クイックの組み合わせでそんな簡単に緩むのか不思議ですが、現実に起きた人が何人もいる以上は注意しないと危険ですね。