なんかいろんな人がいるもんだなあとビックリしますが、
東京・大田区の路上で、60歳の男が、自らが乗る自転車を別の自転車にわざと追突させて逃走したとして逮捕されました。追突された男性は重傷です。
東京・大田区のトラック運転手・容疑者（60）は今年10月、大田区蒲田の路上で、自転車で通勤中に別の自転車に乗った50代の男性にわざと追突して転倒させ、逃走した疑いがもたれています。
追突された男性は頭の骨を折るなどの重傷です。
警視庁によりますと、容疑者はこの直前に男性に接触されて腹を立て、後ろから数十メートル追いかけ、犯行に及んだということです。
接触されたのは悪いとはいえ、報復攻撃ですかね。
なんか以前に、中学生だかの自転車に追い抜きされて激オコして追いかけ回したロードバイクが話題になりましたが、
自転車で追い抜かれたことに腹を立て、約1・6キロにわたってロードバイクで男子中学生を追いかけて押し倒したとして、福岡県警は5日、福岡市南区の無職の男（66）を傷害容疑で逮捕し、発表した。
男は信号で止まった生徒に「スピード出しすぎだ。警察行くぞ」と声を掛け、恐怖を感じて逃げた生徒を約1・6キロにわたって追いかけたという。男はロードバイクの愛好家で、自らインターネット上に公開していたロードバイクの画像などから特定された。生徒は一般的な自転車に乗っていたという。
全く意味がわからない。
一般的な自転車のスピードなんてたかが知れてるし、何に激オコしているのやら。
ところで冒頭の件はおそらく傷害罪と道路交通法違反(救護、報告義務違反)なんだろうなと思われます。
傷害罪って故意犯、つまり暴行(有形力の行使)を働いたわけですが、暴力を振るったけど救護義務が生じるというイマイチ不可解な状況に陥ります。
要は殴ったけど、殴り終わったら助けろよという話。
これ、一部の古い判例の中には故意に傷害を負わせた事故の場合には救護義務がないみたいに解釈しているものもあるのですが、最高裁はこのような判断。
思うに、道路交通法七二条一項前段が、「車両等の交通による人の死傷又は物の損壊があつたときは、当該車両等の運転者その他の乗務員は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。」と規定しているのは、これを道路における危険の防止と交通の安全、円滑を図ろうとする道路交通法の目的に照らして勘案すれば、交通事故の発生に際し、被害を受けた者の生命、身体、財産を保護するとともに交通事故に基づく被害の拡大を防止するため、当該車両等の運転者その他の乗務員のとるべき応急の措置を定めたものであり、したがつて右義務は、原則として、被害の程度にかかわらず、しかも人の負傷又は物の損壊について故意、過失があつたか否かを問わず、運転者その他の乗務員がひとしく負うべきものであることは明らかである。
(中略)
したがつて、本件の如く、自動車の運転者が傷害の故意に基づき車両の運転によつて相手方を負傷させその場から逃走した場合であつても、傷害罪のほかに道路交通法七二条一項前段所定の救護義務違反罪も成立するものといわなければならない。
最高裁判所第一小法廷 昭和50年4月3日
そもそも、車両を使って傷害の故意とか怖すぎるのでやめていただきたいものですが…
ちなみにですが、ちょっと前に自転車ベルを鳴らされて激怒した歩行者の事例がありましたよね。
自転車同士でベルを鳴らすことは、状況次第では違法ではありませんが、鳴らされた側が激怒して攻撃してくることもありうる。
ちょっと前には逆走していた特定小型原付が、たぶん順走していた原付になにか言われたのだと思うけど切れ味鋭くVターンして追跡してましたよね。
逆走して逆ギレとは、「逆」が大好きな人かもしれませんが、世の中には激怒したら歯止めが効かないタイプもいるわけで、関わらずに穏やかに暮らしたいものですね。
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