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クランクの剛性は、デュラエースよりアルテグラのほうが高い?

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世の中にはなかなか興味深い実験をする人がいるんだなあと思うのですが、クランクの性能指標の一つに「剛性」があります。
「剛性が高い」とはたわみにくい状態を意味しますが、クランクの剛性については体感的に「硬い(剛性が高い)」「柔い(剛性が低い)」みたいな言い方をするものの、あくまでも体感的評価に過ぎない。

 

けど剛性については計測可能なわけで、クランクの剛性を実験しているサイトがあります。

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クランクの剛性

クランクの剛性を実験しているサイトはこちら。

Road Bike Crank Stiffness Test
Fair Wheel Bike's infamous crank stiffness test is back. This time we are testing a pile of road cranksets to see where ...

試験方法はこう。
まず、クランクアームに50ポンドの重量を事前に負荷し、すべてのキャリパーとロードセルをゼロに設定。
そこからさらに150ポンドを追加し、その差をmm単位で測定したもの。

 

実験は三回行った平均値です。
当たり前ですが、数字が小さいほどたわみが少ない、つまり剛性が高いクランクだと言えることになります。

 

剛性が高い順に並べるとこうなる。

・eeWings
・Rotor aldhu Alloy
・アルテグラ8100
・デュラエース9200
・Rotor aldhu Carbon
・SL-K Light ABS
・FSA Gossamer Pro
・Thm SE
・FSA SLK Mod Adventure
・K-Force Light WE
・Energy DM Compact
・Zayante Carbon
・Vision Modular Aero
・Sram Red Dub
・Easton EC90SL
・Lightning

 

グラフで見るとアルテグラとデュラエースの差は僅か。
もっとも剛性が高いクランクと低いクランクではだいぶ差がありますが、一つ重要なのはクランクに力が加わり戻る過程ではスプリングのように働くということ。

 

クランクの歪みが戻る過程がスプリングのように働くわけで、実際に歪みとして損失するエネルギーは小さいのではないかと考えられる。

 

重量剛性比もグラフになってますが、そちらはサイトのほうをどうぞ。

クランクアームの剛性と、チェーンリングの剛性

このサイトが行った実験はクランクアームの剛性実験と考えられますが、クランクアームの剛性が推進力に大きく関わるとしたら、チェーンリングの剛性は変速性能に関わる可能性があります。

 

変速性能は実際にはピンの位置や細かい加工にも左右されますが、インナーからアウターに持ち上げるときにはチェーンをアウターチェーンリングに押し付けるように持ち上げるわけで、チェーンリングの剛性が低いと変速性能が落ちる可能性がありますが、このあたりは剛性のみが関わるわけではないので比較は困難かと。

 

シマノはアウターチェーンリングにホローグライドという中空テクノロジーを採用してますが、ホローグライドはデュラエースとアルテグラのみ。
105以下にはホローグライドが採用されていませんが、105のアウターチェーンリングって掃除するのが大変そうな肉抜き加工がありましたよね。

※11速105のアウターチェーンリングですが。

クランク長と剛性

クランク長が短いほど歪みが小さくなる、というのは当たり前の原理ですが、

前方位置だけでなくペダル円全体でパワーを平均すると、短いクランク(145mmまで)の方が長いクランクよりも平均パワーが大きいことが判明しました。クランク。ただし、この結論は平均電力のみを考慮しており、実際の使用に確実に関係する他の要素は考慮していません。デイモン・リナードは、マーティンの研究を追跡し、空気力学的クランク長さの違いを比較する独自のテストをいくつか行いました。ほぼすべてのケースで、クランクが短くなり、パワーを損なうことなく空力が向上しました。

 

Road Bike Crank Stiffness Test
Fair Wheel Bike's infamous crank stiffness test is back. This time we are testing a pile of road cranksets to see where ...

空力向上には短いクランクが有利でしょうけど、そこだけがクランク長の決定要素ではないので注意。

クランクの剛性が体感的に違う

以前何かで見た話ですが、ソラのクランクをアルテグラのクランクに変えたら、推進力や変速性能が大きく向上したみたいな話が有りました(互換性はありませんが笑)。

 

クランクのグレードが上がると体感的に変化を感じる話はよく聞きますが、確かにダイレクト感や変速性能が変わります。

 

数値化して剛性を比較している点はなかなか興味深いですが、ホビーライダー的には剛性が高すぎてもしんどいだけになる可能性もあるし、そもそもスプリング的に働く部分がペダリングにどの程度影響するのかはやや不明。

 

強制的にスプリング機能を追加したと言ってもいいだろうフリーパワーなんかは、確かにペダリングのダイレクト感は無くて、ワンテンポ遅れたような挙動になります。
そのわりに「スプリング感」があるわけでもないのですが、

快適といえば快適でもあるので、なかなか不思議なクランクです。
ただしロードバイクには向かない。

 

ロードバイクに乗る上ではクランクの剛性が高い方がメリットが大きい気がしますが、クランクの剛性を実験して数値化しているのはなかなか見ないので興味深いですね。



コメント

  1. カモがネギしょってる より:

    ねじれが戻る時はバネのようになりますが、必要なベクトルに戻らないとロスになります。最悪の場合打ち消す力に…

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      どのくらいロスするのかについては興味がありますね。

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